嵐、活動休止前にミュージックステーションラスト出演も!日本を代表する音楽番組から見えた2020年の音楽シーン

知らない人はいないであろう音楽番組『ミュージックステーション』を、音楽ブロガー・レジーが定点観測する連載コラム『月刊 レジーのMステ定点観測』。

[前編]では『ウルトラSUPERLIVE 2020』の見どころについてお届けしましたが、[後編]ではいよいよフィナーレが近づいてきたこの人たちの話題からどうぞ。

嵐:Mステは彼らをどう送り出したのか

いよいよ今年の大みそかで一旦その活動を終える嵐。12月11日のMステでは、2時間スペシャルのうちまる1時間を嵐スペシャルに充てるという特別待遇。そして12月25日の『ウルトラSUPERLIVE 2020』では3曲のメドレーを披露しました。

11日の放送では最新アルバム『This is 嵐』の収録曲「The Music Never Ends」でファンへの感謝を伝え、25日のメドレーでは「Whenever You Call」「迷宮ラブソング」「Bittersweet」という超代表曲ではないものの彼らのポップグループとしての側面がよく伝わる曲をそろえるというトータルで見ればバランスの良い構成になった12月の嵐フィーチャーですが、11日はせっかく1時間とっているのにやたらとVTR企画が多くて歌う時間が圧縮されていたり、25日は“Mステラスト出演”と盛り上げておきながら実は番組全体の大トリではなかったためなんとも中途半端な幕切れになっていたりと、随所に違和感も目立ちました。

25日の放送で「スタッフの方からMステの1回目の出演から今までの映像をまとめたものをいただいた」と松本 潤が明かしていたように、Mステと嵐の関係は非常に深いです。だからこそ、もっとより良い送り出し方があったのでは……というのが正直な感想です。

 

イレギュラーな2020年のMステを振り返って…そして2021年に向けて

さて、この連載は2014年から約6年間続いているのですが、2020年のMステというのはそんな6年のなかでも特にイレギュラーな形で進んだ一年だったと思います。もちろん今年は様々な業界が理不尽な事態と直面することになったわけですが、Mステについてはコロナ禍が広まる前の昨年秋に番組リニューアルという大きな変革点があり、しかもそこでは“ライブ感”というものをテーマに掲げていたので、“スタジオ収録ができない”“人が集まれない”といった状況において番組の根幹を見直さざるを得ない事態に追い込まれました。

そんななか、相変わらずの手垢のついたVTR企画で尺を伸ばすような悪癖も見られた一方で(特に収録がままならない4月の放送はそのハンデを差し引いてもきつかったです)、リモートでのアーティストの登場、“どこにいても一緒”というのを逆手にとった韓国からのK-POPアーティストの番組出演、感染対策を施した形でのスタジオパフォーマンスの再開など、世の中の流れに応じて番組の形を柔軟に変えながらこの一年を終えました。おそらく表には出ないたくさんの大変なことがあったはずですが、そういった環境において着実に番組を継続したというのは本当に素晴らしいことだと思います。

来年のMステを定点観測していくにあたって気になっているのは“ヒット曲の伝え方”です。日本でも徐々に“CD偏重”の産業構造が終わりつつあるなか、ストリーミングやYouTubeの再生回数がヒットの指標として定着しつつあります(少し前まではライブの動員もその役目を果たしていましたが、しばらくはその観点で語るのは難しそうです)。ただ、楽曲の中身の話なしに再生回数の話ばかりになるのもどうにも味気ないです。先日の『ウルトラSUPERLIVE 2020』ではやたらと「〇〇回再生」といった形の紹介が多く、悪い意味で印象に残りました。「ヒットしている音楽を広く伝えるうえでの最適な言葉は?」というのは音楽業界全体のテーマでもありますが、Mステがこの問いに対してどんなアプローチをしていくのか注目していきたいと思います。

というわけで、こんな感じで2020年の当連載を締めたいと思います。来年のMステは1月15日の2時間スペシャルからスタートです。それでは2021年もよろしくお願いします!

TEXT BY レジー(音楽ブロガー/ライター)

 

【2020年12月11日放送分 出演アーティスト】
Little Glee Monster「Dear My Friend feat. Pentatonix」
AI「Not So Different Remix feat. Awich」
秦 基博「泣き笑いのエピソード」
福山雅治「革命」
King & Prince「I promise」
LiSA「炎」
嵐 メンバー本人が厳選した11曲

【2020年12月25日放送分 「ウルトラSUPER LIVE2020」出演アーティスト】
[Alexandros]「風になって」
E-girls「Follow Me」「Merry × Merry Xmas★」「北風と太陽」
AKB48「予約したクリスマス」「言い訳Maybe」
A.B.C-Z「終電を超えて~Christmas Night」
櫻坂46「Nobody’s fault」
ジャニーズWEST「週刊うまくいく曜日」
Jr.EXILE「WAY TO THE GLORY」
SixTONES「ST」
SEKAI NO OWARI「silent」
Sexy Zone「NOT FOUND」
DA PUMP「Fantasista~ファンタジスタ~」
東京スカパラダイスオーケストラ「ALMIGHTY~仮面の約束 feat.川上洋平」
日向坂46「アザトカワイイ」
BABYMETAL「Distortion (feat. Alissa White-Gluz)」
aiko「ハニーメモリー」
いきものがかり「ブルーバード」
コブクロ「卒業」
THE RAMPAGE from EXILE TRIBE「FEARS」
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE「RISING SOUL」
GENERATIONS from EXILE TRIBE「You & I」

●ジャニーズトンチキ名曲メドレー●
関ジャニ∞「∞SAKAおばちゃんROCK」
関ジャニ∞×NEWS×Sexy Zone×ジャニーズJr.「デカメロン伝説」
Sexy Zone「バィバィDuバィ~See you again~」
NEWS「チュムチュム」

Perfume「Time Warp」
マカロニえんぴつ「恋人ごっこ」
三浦大知「Antelope」
milet「Who I Am」
小沢健二「強い気持ち・強い愛」
KAT-TUN「僕らの街で」
関ジャニ∞「Re:LIVE」
Kis-My-Ft2「ENDLESS SUMMER」

●クリスマスメドレー●
AI「ハピネス」
CHEMISTRY「My Gift to You」
BoA「メリクリ」

Superfly「覚醒」

●「題名のない音楽会」×ディズニー名曲メドレー●
高嶋ちさ子 12人のヴァイオリニスト「いつか王子様が」
Toshl×石丸幹二「美女と野獣」
Toshl×高嶋ちさ子×石丸幹二「星に願いを」

NEWS「ビューティフル」
乃木坂46「Route 246」
HIKAKIN & SEIKIN「光」
Foorin「パプリカ」
Hey! Say! JUMP「ナイモノネダリ」
Uru「あなたがいることで」
瑛人「香水」
KinKi Kids「新しい時代」
King & Prince「I promise」
King Gnu「三文小説」
ゴールデンボンバー「女々しくて」
DISH//「猫 ~THE FIRST TAKE ver.~」
NiziU「Make you happy」
ビリー・アイリッシュ「bad guy」
V6「It’s my life」
LiSA「紅蓮華」
Little Glee Monster「足跡」
あいみょん「裸の心」

<カバーソングメドレー>
JUJU「奏(かなで)」
広瀬香美「Pretender」
宮本浩次「First Love」
森七菜「スマイル」

久保田利伸「Boogie Ride」「LA・LA・LA LOVE SONG」
東京事変「青のID」「閃光少女」
Toshl 視聴者が選ぶ“カバーしてほしい女性アーティストの冬うた”
福山雅治「虹」「革命」
星野源「うちで踊ろう」「化物」「恋」
嵐 スペシャルメドレー
EXILE「RED PHOENIX」「Choo Choo TRAIN」
Mr.Children「Birthday」「Documentary film」
MISIA「THE GLORY DAY」
LiSA「炎」

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事を書いた人