のん、橋本愛との7年ぶりの共演を語る。「実際に会ってみると恥ずかしくて、目が合わせられない! みたいな(笑)」

■「のんちゃんの瞳からいろんな感情がたくさん伝わってきて、セリフ以上に心の言葉で会話するような瞬間をたくさんすることができて。電気が走るような快感でした」(橋本愛)

『勝手にふるえてろ』の、原作=綿矢りさ×監督・脚本=大九明子のゴールデンコンビで贈る、映画『私をくいとめて』が、12月18日より全国公開される。

脳内に相談役「A」を持つ、31歳おひとりさま・みつ子。悠々自適におひとりさまライフを満喫していたみつ子が、年下営業マン・多田くんと出会い、久しぶりに訪れた恋に戸惑いながらも一歩踏み出していくさまが描かれた本作。

大九明子監督は、『勝手にふるえてろ』(2017年)、『美人が婚活してみたら』(2019年)、『甘いお酒でうがい』(2020年)など、女性の生き方や恋愛にスポットを当てた話題作を次々と発表し続けてきたことで知られている。

みつ子に扮するのは、劇場アニメ『この世界の片隅に』(2016年)で主人公・すず役の声を演じ、YouTube Originals ドキュメンタリー『のんたれ』では『おちをつけなんせ』(2019年)の脚本・監督・編集・主演他を務めるなど、活動の幅を広げる女優・創作あーちすと、のん。

みつ子が恋する腹ペコ年下男子・多田くん役を演じるのは、この秋放送の『姉ちゃんの恋人』(カンテレ・CX)出演のほか、映画でも多数公開待機作を控え、今最も熱視線が注がれる実力派俳優・林遣都。さらに臼田あさ美、片桐はいりといった実力派役者陣や、本作で映画初出演となる若林拓也も存在感を発揮。令和を生き抜く女性たちに容赦なく突き刺さる、わかりみが深すぎる崖っぷちのロマンスを彩る。

そしてこのたび、都内で完成披露舞台挨拶が実施され、のん、林遣都、橋本愛、大九監督が舞台挨拶に登壇。豪華キャストらが登壇し、盛大な拍手が沸き起こるなか、監督、キャストらが観客に向かい、ひと言ずつ挨拶すると舞台挨拶がスタートした。

第30回東京国際映画祭で観客賞を受賞した『勝手にふるえてろ』に続き、原作・綿矢りさ×監督・大九明子の黄金コンビが再タッグを果たした本作。監督が原作を知ったのは、ちょうど『勝手にふるえてろ』を仕上げている最中、周囲から「綿矢さんの新作読んだ?」と聞かれる機会が増えたことがきっかけだったという。

「『勝手にふるえてろ』では、主人公のモノローグで描かれている小説を会話劇にして映像化させていただいたのですが、本作ではまさにそのようなことが行われていると。主人公が脳内相談役“A”としゃべってるよ、と聞いて、すぐさま書店に走りました」と当時の様子を振り返る監督。さらに「最初は映画にするつもりはなく読んでいたのですが、もし他の誰かがこの作品を映画にして、私の好きな綿矢文学の世界が、私の期待しているものとは違う形で映画化されたらいやだなと思い、すぐにシナリオを書いた次第でした」と“綿矢愛”全開で告白していた。

そんな綿矢ワールドが炸裂する本作で、脳内に相談役=“A”を持つ、31歳おひとりさまヒロインを演じたのんは、「みつ子を演じられたのは、すごく楽しい時間でした」と振り返り、笑顔を見せる。「台本を読んだり、原作を読んだりしながら、みつ子の“痛み”はどこにあるのか、いつも探していました。原作を片手に台本を読んで、大九監督が書かれたみつ子のセリフや感情を探るために、原作本は攻略本のようにして、セリフを解釈していきました」と熱心な役作りを明かした。さらに「みつ子が買いそうな雑誌も買ったりしました。カフェの本や旅行の本も読んだりして、みつ子の好きそうなものに丸を付けたり……。おひとりさまを楽しむ実感という作業も大切にしました」と語り、充実した撮影ぶりをうかがわせていた。

みつ子がひそかに想いを寄せる年下男子・多田くんに扮した林は、のんとは本作が初共演。のんとの共演について、「一緒にお芝居をしてすごく楽しかったです」とコメント。「普段のおだやかな印象から、お芝居が始まり本番スタートの声がかかった瞬間、一気に目の色が変わるというか。吸引力があって、つねにのんさんのそういう部分に突き動かされていました」と初共演で良い刺激を受けていた様子だった。

また、多田くん役を演じるにあたり、林は「原作では“多田くん”のことがたくさん描かれているわけではないので、ヒントが少ない脚本から少しずつ想像して膨らませながら、大九監督の演出を楽しめるように現場に挑みました」と当時を回顧。さらに“大九組”についても、「自分の想像を上回る演出が毎日飛んでくるので、それが楽しくて。“もっと演じていたい”という気持ちがピークに達したところで撮影が終わってしまってたので、思わず“僕もっといろいろやりたいです”と口走ってしまった気がします」と告白し、会場の笑いを誘う場面もあった。そんな大九組のもとで演じた多田くんについては、「本編の映像を観たときに、間違いなく“見たことのない自分”だったので、それがとてもうれしかったですね」と語り、手ごたえをにじませていた。

そして、みつ子の親友・皐月役に扮したのが、のんとは“朝ドラ”以来7年ぶりの共演となった橋本愛。すでにSNSでは、ふたりの共演に歓喜と期待の声が続出しているが、撮影について橋本は「(のんと)久しぶりにお会いした日が、ラストシーンの撮影で。そのシーンではふたりの役どころ、関係性がエンディングを迎えているのに、私たちは久しぶりすぎて、照れてヘラヘラしてしまって段取りどころじゃなくて(笑)」と笑いを交えながら当時の様子を告白。「でも、“これは大変だ!”と思って、ふたりで本読みをしたのですが、軽くやっただけなのに、ものすごいスピードでふたりの関係性が埋まっていく実感があって……。魔法のようだなと思いました」と笑顔を見せた。さらに「のんちゃんの瞳からいろんな感情がたくさん伝わってきて、セリフ以上に心の言葉で会話するような瞬間をたくさんすることができて。電気が走るような快感でした!」と語り、“盟友”との久しぶりの共演を喜んでいた。

対するのんも「撮影前日は“明日は愛ちゃんと撮影だ……”とワクワクしていたのですが、実際に会ってみると恥ずかしくて緊張して、目が合わせられない! みたいな(笑)。数年ぶりにお会いしてみて“美しさが増してる!”と思って、全然呼吸ができなかったです」と相思相愛ぶりを見せる。さらに「本読みは愛ちゃんから誘ってくれて、みつ子と皐月として心を通わすことができて、あれだけ緊張していたのに、自分の中では愛ちゃんとお芝居することがすごく自然なことだったんだなって気づくことができて。本当に楽しかったです」と語り、絆の強さを見せつけた。

イベントの最後には、映画を心待ちにしているファンに向け、キャスト陣が、

「たくさんの苦しみや痛みを乗り越えながらも、周囲の人々と“繋がっていく”みつ子の姿に勇気をもらって、お帰りになってもらえたらうれしいです」(橋本)
「一度では味わいきれない面白さがある大九監督ワールドとユーモア、遊び心が満載な作品です。ぜひ何度も観ていただきたいです」(林)
「自分の中にあるみつ子的な部分を、全肯定してもらえる作品になっていると思うので、気分よく会場を後にしていただける映画に仕上がっていると思います。ぜひ楽しんでください」(のん)

とひと言ずつコメント。

そして監督も、「この映画には、みつ子と多田くんのラブストーリーという側面もありつつ、妊娠してイタリアに飛び立った皐月、上司の澤田など、いろいろな人との出会いや別れがある作品です。いろんなことがあって撮影が中断することもありましたが、今日この日を迎えることができて本当にうれしいです。どうか旅するような気分で楽しんでもらえたら」とアピールし、イベントを締めくくった。


映画情報

『私をくいとめて』
12月18日(金) 全国ロードショー
原作:綿矢りさ「私をくいとめて」(朝日文庫/朝日新聞出版)
監督・脚本:大九明子
音楽:高野正樹 ※「高野正樹」の「高」は、はしごだかが正式表記
出演:のん 林遣都 臼田あさ美 若林拓也 前野朋哉 山田真歩 片桐はいり/橋本愛
製作幹事・配給:日活
制作プロダクション:RIKIプロジェクト
企画協力:猿と蛇
(C)2020「私をくいとめて」製作委員会


『私をくいとめて』公式Twitter(@kuitometemovie)
https://twitter.com/kuitometemovie

『私をくいとめて』作品サイト
https://kuitomete.jp/


 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事を書いた人