欅坂46がラスト、TOMORROW X TOGETHER、SuperMも出演した8月のMステを定点観測!

知らない人はいないであろう音楽番組『ミュージックステーション』を、音楽ブロガー・レジーが定点観測する連載コラム「月刊 レジーのMステ定点観測」。

[前編]ではヒゲダン「Laughter」について紹介しましたが、[後編]ではいよいよ現体制の終わりが近づいてきたこちらのグループの話題からどうぞ。

 

欅坂46:きちんとした振り返りを

21日に出演して「誰がその鐘を鳴らすのか?」を披露した欅坂46。10月に行われるライブで現名義での活動を終了し、改名後再スタートすることが発表されている彼女たちですが、この日は“欅坂46”として最後の出演となりました。

“改名”にちなんだトークでは、「おすすめの坂は?」という菅井友香からの質問にタモリが「桂坂」と回答。“けやき”から木にちなんだ名前の坂をあげたとのことで、「別にカツラだからってわけじゃなくて……」というタモリのブラックジョークには並木アナも戸惑っていました。

「誰がその鐘を鳴らすのか?」は力強いコーラスが緊張感のあるトラックとともに響くこのグループらしい楽曲ではありますが、メンバーの入れ替わりが続くいっぽうでリリース間隔が大きく空くなどステージ勘に影響している部分もあったのか、かつての“一糸乱れぬ”といったコンビネーションの迫力はあまり伝わってこなかったように思います。また、これまでこのグループはつねに“平手友梨奈ありき”でそのパフォーマンスのあり方が組み立てられてきたわけで、個々のメンバーが頑張っているとしてもどうにも“何かか足りない”感じがありました。

2016年の「サイレントマジョリティー」による鮮烈なデビューとその年のハイクオリティーなシングル群、翌年の「不協和音」を起点とした“反抗”路線の強調、その流れのなかで顕在化する平手友梨奈という突出した個への依存、それによって生じた少しの歪み……欅坂46のここまでの活動は、アイドルグループの表現の水準を押し上げる意欲的なものであったと同時に、手放しでは褒められない側面も幾分かはあったように思います

グループ名は変わっても、彼女たちが欅坂46だったという事実から逃れることはできません。メンバーは当然与えられた環境で100パーセントの力を出そうと奮闘するはずなので、ぜひとも各人が自然体で活動できる状況を整えてほしいと思います。

 

TOMORROW X TOGETHER、SuperM:Mステの枠を揺るがす「黒船」

21日に出演した2組のK-POP グループは、コロナ以降の音楽番組のあり方を考えるうえでの重要な示唆を与えてくれるものでした。「Can’t You See Me?(世界が燃えてしまった夜、僕たちは…) [Japanese Ver.]」を披露したTOMORROW X TOGETHERと「100」を披露したSuperMは、いずれも韓国からの出演。

スタジオに大勢の人数が入れないのならば、どこの国からアクセスしようが同じ、という考え方はこの先Mステに出演するアーティストの多様化を進めることになる可能性があります(本来は「スタジオで生でしゃべって歌ってこそ」ではありますが、その点をコロナ前と同等のものを求めるのはもはや難しいのかもしれません)。

この2グループに関しては、カメラワークや画質など含めた“映像としてのクオリティー”が他のステージと比べても際立っていました。正直、「このクオリティでジャニーズを撮ればよりカッコよく、46グループを撮ればより華やかに見えるのでは……?」と思ってしまいましたが、テレビという国内限定の枠に守られてきた音楽番組の映像作りが国際競争にさらされることになるのは決して悪いことではないように思います。今以上にすべてをリモートでこなす必要のあった今年の5月のMステでは映像的なチャレンジも一部行われていましたし、ぜひそういった方向にリソースを投じてほしいところです。

次回のMステは9月4日(金)21時〜です。それでは9月もよろしくお願いします!

TEXT BY レジー(音楽ブロガー/ライター)

 

【2020年8月14日放送分 出演アーティスト】
milet「STAY」「Grab the air」
King & Prince「Key of Heart」
スキマスイッチ「奏(かなで)」
東京事変「赤の同盟」

【2020年8月21日放送分 出演アーティスト】
Sexy Zone「RUN」
sumika「絶叫セレナーデ」
東京スカパラダイスオーケストラ×BiSH「カナリヤ鳴く空」
欅坂46「誰がその鐘を鳴らすのか? 」
キマグレン「LIFE」
大塚 愛「プラネタリウム」
TOMORROW X TOGETHER「Can’t You See Me?(世界が燃えてしまった夜、僕たちは…)[Japanese Ver.] 」
Official髭男dism「Laughter」
SuperM「100」

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