嵐が今年初の出演に!瑛人、安斉かれんら旬なアーティストも出演した7月のミュージックステーション

知らない人はいないであろう音楽番組『ミュージックステーション』を、音楽ブロガー・レジーが定点観測する連載コラム「月刊 レジーのMステ定点観測」。

[前編]では乃木坂46の試行錯誤について紹介しましたが、[後編]ではあらたなチャレンジに取り組むこちらのグループの話題からどうぞ。

 

嵐:限られた時間のなかで

乃木坂46と同じく24日のスペシャルに出演した嵐。今年になってから初めてのMステ出演ということで、大野 智は「タモリさんに会えてうれしいです」とパフォーマンスの前から満足感を吐露。他のメンバーにたしなめられていました。

この日披露したのは「IN THE SUMMER」と「カイト」の2曲。作詞作曲を米津玄師が手がけた「カイト」は、昨年末の紅白歌合戦で国立競技場にてパフォーマンスされた楽曲です。本来なら東京オリンピック真っただなかのタイミングだったはずのこの時期に「カイト」が歌われることにはなんとも言えないもの悲しさも感じますが、今の嵐だからこそ伝えられる大きなメッセージがこもった壮大なバラードを堂々と歌い上げました。

「カイト」のパフォーマンスも良かったですが、やはりこの日特筆すべきは「IN THE SUMMER」でしょう。昨年11月にリリースされた「Turning up」、および過去楽曲を現行のサウンドにアップデートさせる“Reborn”シリーズを通じて、「グローバルに通用する音楽を嵐として届ける」というトライに向き合っている彼らですが、「IN THE SUMMER」はそういったこの半年強の取り組みが結実したかのような出来栄えになっています。

この日のパフォーマンスにもドロップでのダンスに映像効果を取り入れてより華やかになるような工夫が仕込まれており、従前のドメスティックな文脈が強めだったジャニーズの楽曲(もちろんそれゆえの良さもあったのですが)とは異なる雰囲気が強調されていました。

“オリンピックイヤーにその幕を一度閉じる”という目論見が崩れてしまった2020年の嵐がこの先どういう意思決定を下すのかは現時点ではわかりません。ただ、今のような不透明な状況においても新しいことをやろうとする5人の姿は、多くの人たちに勇気を与えてくれるように思います。

 

瑛人、安斉かれん:上半期の顔がMステに

7月24日のスペシャルには前述の嵐や乃木坂46、さらにはOfficial髭男dismといった豪華な面々が出演していましたが、やはりこの日の目玉と言えば、「香水」で上半期の音楽シーンに大きなインパクトを残した瑛人ではないでしょうか。TikTokを起点に突如ブレイクした彼は6月時点でMステに電話出演していましたが、この日いよいよテレビそのものに初出演ということでスタジオに登場。

トークでは緊張の面持ちでしたが、ステージでは大舞台に億すことなくその歌声を披露。安定した歌唱力と一度聴いたら忘れられないメロディ、そして“ドルチェ&ガッバーナ”に代表される独特な譜割りなど、この曲のヒットが単なる偶然ではないことを示しました。

2019年にリリースされた「香水」のこのタイミングでのヒットは、過去の楽曲であっても何かのきっかけで急に多くの人の耳に届くという今の音楽シーンの構造を顕著に表しています。いっぽうで、“アーティスト単位”ではなく“曲単位”で流行が生まれる今のシーンのあり方は、ある意味では「次の曲はまったく話題にならない」という状況と裏表です。「香水」が大ヒットして安泰ではなく、いきなり正念場に置かれたともいえる瑛人が次にどんなアウトプットを持ってくるのか、引き続き注目したいと思います。

2020年の上半期に大きな話題をコンテンツとして同じく名前を挙げることができるのが、ドラマ『M 愛すべき人がいて』。浜崎あゆみの半生を描いて人気を博したこのドラマで一躍知名度を高めた安斉かれんも10日のMステに初登場。

テレビ初歌唱となったこの日、披露したのは自身の新曲「僕らは強くなれる」とm-flo「come again」のカバー。「僕らは強くなれる」は吹奏楽の大胆なフィーチャーに新規性がありますが、曲全体のテイストはまさに初期の浜崎あゆみをトレースしたようなもの。瑛人と同じく、彼女もどのように自身のオリジナリティを出していくのでしょうか。

次回のMステは8月14日(金)です。それでは来月もよろしくお願いします!

TEXT BY レジー(音楽ブロガー/ライター)

 

【2020年7月3日放送分 出演アーティスト】
Little Glee Monster「何度でも」「いつかこの涙が」
AI「LOVE LOVE LOVE」
Hey! Say! JUMP「Last Mermaid… 」
城田 優「やさしいキスをして」
Kis-My-Ft2《WAになっておどろうプロジェクト》

【2020年7月10日放送分 出演アーティスト】
BiSH「LETTERS」
安斉かれん「僕らは強くなれる。」「come again(m-floカバー)」
山下智久「Nights Cold」
AI「ギフト」

【2020年7月24日放送分 出演アーティスト】
Sexy Zone「RUN」
Toshl「BE ALL RIGHT」、視聴者が選ぶ“カバーしてほしい女性アーティストの夏うた” 1.「世界でいちばん熱い夏」/ 2.「マリーゴールド」/ 3.「夜に駆ける」
ラストアイドル「愛を知る」
GENERATIONS from EXILE TRIBE「You & I」
乃木坂46「Route 246」
HYDE「BELIEVING IN MYSELF」
高嶋ちさ子/石丸幹二/木下晴香「美女と野獣」「パート・オブ・ユア・ワールド」「生まれてはじめて」「ホール・ニュー・ワールド」
嵐「IN THE SUMMER」「カイト」
TUBE「日本の夏からこんにちは」「-花火-」「あー夏休み」
SixTONES「NAVIGATOR」
Official髭男dism「115万キロのフィルム」「HELLO」
瑛人「香水」
いきものがかり「きらきらにひかる」

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