ユニコーンが持つ、自由さ・奥深さ・楽しさを紐解きまくる芦沢ムネト【イラストLIVEレポート】

フテネコの生みの親・芦沢ムネトによる、イラストLIVEレポート。今回は、5月31日までユニコーンの公式YouTubeチャンネルでも期間限定公開されているBlu-ray/DVD『MOVIE28 ユニコーン ツアー2014 イーガジャケジョロ』幕張メッセ公演のライブ映像をレポート。とにかく自由で、とにかく楽しくて、とにかくグッとくる! 芦沢ムネトが感じたユニコーンの特別な魅力とは?

【イラストLIVEレポート】
ユニコーン

ユニコーンツアー2014 “イーガジャケジョロ”
2014.06.28〜29@幕張メッセ

※YouTubeでは、Blu-ray/DVD『MOVIE28 ユニコーンツアー2014 イーガジャケジョロ』の内容を一部変更し、5月31日まで期間限定公開中。


“ステイホーム”で芦沢少年思い出のユニコーンを……

今回は『ユニコーン ツアー2014 イーガジャケジョロ』幕張公演でございます。これは個人的な前置きなんですけど(笑)、ユニコーンは私の兄が好きで、僕も当時、カセットテープだったユニコーンのベストを家でよく聴いていました。なので、ユニコーンのライブレポートをできるのを非常にうれしく思っています。

遊び心満載で始まったオープニング

再始動後も変わらずカッコ良くて、なんなら遊び心が増している素晴らしいバンドですよね。オープニングの「夢見た男」から、EBIさんがなぜか、どこでもドアのような扉から出てきてガイコツマイクを持って歌うという(笑)。サビでは突然フラフープで踊ります。そして同じ事務所のアイドルネッサンス(※2018年に解散)の皆さんを引き連れてフラフープで踊るんです、「徒然〜」って言いながら。これ、まだ序盤中の序盤ですからね。情報量多くないですか?(笑) そういうところにニヤッとしてしまうのが、彼らのライブの醍醐味でございます。

EBI

 

えっ!? モニターに映るのは……

続きまして、3曲目の「スターな男」。“ジャジャジャ”と始まった時に、お客さんが一気に熱狂してましたね。しかし、ここで「えっ!?」っとなったのは、スクリーンなんですよ。本来ならメンバーが映るはずなんですが、スクリーンには、“ユニコーンっぽい”全員どこの誰だかわからないおじいさんたちなんですよね(笑)。もう、気になるよ! 演奏はカッコ良いし、演出も面白すぎるでしょ!!

 

ユニコーンは全員がマルチプレイヤー

何気なく演奏してるように見えますが、めちゃくちゃスキルの高い人たちなんですよね。EBIさんは先程も書きましたががっつりボーカルになったり、ABEDONさんはハープをめちゃくちゃカッコ良く演奏して、奥田民生さんが何気なくウッドベースを弾いてたり。他の曲でも手島いさむさんが普通にギターを二本抱えて弾いたり、演奏中にギターを持ち替えて、肩に両方掛けて弾いてみたりなんて。川西幸一さんなんてドラム叩いたと思ったらラップしますし……とにかくメンバーがいろんなことをします(笑)。

 

ABEDON流、MC中の自由な時間の使い方

醍醐味のひとつでもあるのがABEDONさんのMC。「WAO!」で、フライングVというV字の形をしたギターを弾くんですが、曲が終わった後のMCの流れで、いろんなスタッフが大勢で様々なフライングVを持ってくるんです。「次はこれを!使ってくださいよ!」みたいに差し出すくだりがあって「んー、じゃあ試してみるか」みたいにするんですけど「なんか違うなぁ」って何度もいろいろ試すんです。このくだりがやたら長いんですよね(笑)。

でも、見てるとだんだん面白くなってくるという。フライングVを渡そうとするたくさんのスタッフの中にはSPARKS GO GOの八熊慎一(vo、ba)さんが紛れていましたし。

ABEDON

 

「働く男」・川西幸一

そして今回は、川西さんがとにかく働いております。コントでふん装したり、ドラムで前に出ながら叩いたり、動き回ったりと、とにかく汗だくです。中でもアルバムのタイトルになっている「イーガジャケジョロ」、歌詞に意味はなくただ「イーガジャケジョロ、イーガジャケジョロ……」って叫びながらコールアンドレスポンスするくだりがあるんですけど、“みんなで楽しもうよ”っていう気概に溢れていてとにかく必死。

川西幸一

その必死さにメンバーも「フフフッ」ってなるんですけど……ユニコーンを観ていて良いなぁと思うのが、メンバーがとにかく笑顔なんです。コールアンドレスポンスしたり汗だくになっているのを、メンバーが横で大声で笑っているのが本当に良くて。笑い、そして笑かしあう姿が見ていて幸せな気持ちになるんです。これがたまりません!

 

大人なユニコーンの奥深さ

僕は「早口カレー」が好きで、その曲に入る時の演奏が本当にカッコ良いんです。メンバーは黙々と楽器に集中して、日常の愛情を歌う様があって、こういうところでユニコーンの奥深さをしれっと出す感じが素敵。昔のとにかくがむしゃらで激しい! とは少し違う、年を重ねてきた今のユニコーンだからこそできる大人のテイストがしれっと入ってるんですよね。

そして、手島さん作詞作曲の「それだけのこと」に続くんですが、この曲をキーボードひとつで手島さんが歌い演奏するんです。普段激しいギターを弾く方なんですが、繊細な曲を弾く姿に感動しましたね。

手島いさむ

 

ユニコーンで観られる、“ハンドマイクの奥田民生”

後半の「服部」あたりで、「ユニコーンだな!」と思う瞬間があるんですけど、それは民生さんがいっさい楽器を持たずにハンドマイクを持った時なんです。この姿ってユニコーン以外ではあまり見ないなと。「服部」や「大迷惑」の時に「そうそう、これがユニコーン・奥田民生だな!」ってじわじわ染みてくる感じがたまらないんです。ハンドマイクで練り歩く民生さんが大好きだー!

奥田民生

 

ふたりの主役が交わるハーモニー

「Boys & Girls」での、ABEDONさんと民生さんのハーモニーがすごく良いんです。ボーカリストでもあるふたりの声が、お互い前に出ながらハモっているのがユニコーンなんです。両方主役になっているんですよ。

 

あの頃も今も変わらないユニコーンの良さ

本編ラストの「Feel So Moon」。昔からユニコーンが好きな人向けの音楽でもあるし、今のユニコーンの音でもあるし、自由気ままな雰囲気はいっさい変わらない。そんな無重力感がありました。それこそ宇宙に浮かんでいるデザインの「ヒゲとボイン」のジャケットを思い出しました。「バンドを続けてくれて本当にうれしい!」と強く思いましたね。勝手ながら、ぜひともユニコーンを一生続けてほしいと思います。そしてユニコーンのイラストを描かせていただけて本当に光栄でした! ありがとうございました!

イラスト & TEXT BY 芦沢ムネト
テキストまとめ:M-ON! MUSIC 編集部

SETLIST

01.夢見た男
02.KEEP ON ROCK’N ROLL
03.スターな男
04.あなたが太陽
05.頼みたいぜ
06.お前BABY
07.看護婦ロック
08.WAO!
09.鳥の特急便
10.俺のタクシー
11.トキメキーノ
12.イーガジャケジョロ
13.早口カレー
14.We are All Right
15.それだけのこと
16.新甘えん坊将軍~21st Century Schizoid Man
17.ユトリDEATH
18.オレンジジュース
19.さらばビッチ
20.服部
21.大迷惑
22.Boys & Girls
23.Feel So Moon
[ENCORE]
24.はいYES!
25.ひまわり


プロフィール

ABEDON、奥田民生、川西幸一、EBI、手島いさむ。1986年結成。1987年、アルバム『BOOM』でメジャーデビュー。2009年再始動。

ユニコーン OFFICIAL WEBSITE


リリース情報

2020.6.10 ON SALE
Blu-ray/DVD『MOVIE 38 ユニコーン100周年ツアー”百が如く”』

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この記事を書いた人

  • 芦沢ムネト

    芦沢ムネト

    アシザワムネト/1979年東京生まれ。多摩美術大学映像演劇科卒。お笑いユニット「パップコーン」のリーダーとして活躍する傍ら2011年末よりTwitterで掲載した癒し系キャラクター「フテネコ」が話題を呼び、現在Twitterのフォロワー数は13万を超える。音楽雑誌「ワッツイン」では、対談連載「芦沢ムネトのネコの手も借りたい!」を掲載中。