2018年のミュージックステーションは観ててつらかった……。12月のスーパーライブを観ながら振り返る

知らない人はいないであろう音楽番組『ミュージックステーション』を、音楽ブロガー・レジーが定点観測する連載コラム「月刊 レジーのMステ定点観測」。

12月のMステは21日のスーパーライブ1回のみでした。前後編なしでお届けする今回は、そのスーパーライブの内容を振り返りつつ、今年のMステ全体についてもコメントしたいと思います。まずは様々なアーティストが出演したスーパーライブの模様からどうぞ。

 

DA PUMP、あいみょん、欅坂46。「平成最後のスーパーライブ」を制したのは……

毎年恒例のスーパーライブですが、今年は“同じアーティストが何度かに分けて出演”というこれまでとは異なる演出を導入したことに加え(例えば星野 源は序盤で「恋」、ラスト近辺で「アイデア」を披露しました)、“平成最後”ということもあってか懐かしめの曲を意図的に多く配置していた印象です。

このふたつの流れをうまく生かして番組を盛り上げたのが、今年のJ-POPの顔とも言うべきDA PUMP。彼らを再びメインストリームに押し上げた「U.S.A.」をフルコーラスで披露して観客を喜ばせたかと思えば、その後の出番ではデビュー曲「Feelin’ Good -It’s PARADISE-」を久々にパフォーマンス。かなりキーの高いメロディを今でも難なく歌い上げてしまうISSAの歌唱力には改めて驚かされました。

表舞台からほぼ消えた状況になっていた彼らがふとしたことから大ヒットを飛ばし、それをきっかけに実はここまで蓄積してきた真の実力に注目が集まる、という今年のDA PUMPを取り巻く流れは本当に感動的でしたね。

懐かしめの曲で番組を盛り上げたのは、テレビに出ると3人の華やかさが際立つKICK THE CAN CREW「クリスマス・イブ Rap」、今年は武田真治も登場して「筋肉体操」とコラボしたゴールデンボンバー「女々しくて」、なんだかんだ言ってダンスクラシックとして定着したんだなーという感じで会場が盛り上がっていた三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE「R.Y.U.S.E.I.」など。このあたりは年末の音楽の祭典にふさわしい楽しい演目だったと思います。

また、あいみょんや菅田将暉と言った次代のスターの立ち振る舞いも印象的でした。特に菅田将暉は、初めてMステに登場した時の頼りない雰囲気に比べるとだいぶミュージシャンとしての姿が板についてきたように思います(歌詞を間違えてはいましたが)。あいみょんは2019年2月にアルバムが予定されており、こちらも楽しみです。

一方、今年の厳しい状況がステージ上に反映されていた面々も。AKB48は選抜メンバーだけではない大人数で「NO WAY MAN」「ヘビーローテーション」を披露したものの、ソロアーティストが多数活躍したこの日の番組においては「何でこんなにいるの?」と見る側が正気に返ってしまうような感じがありました。

また、再び平手友梨奈不在の状況に陥ってしまった欅坂46はパフォーマンス力に定評のある鈴本美愉がセンターで奮闘しましたが、やはりインパクトという点ではかなり厳しいものがありました(彼女が悪いわけでなく、平手一極集中にこだわってきたグループの構造に問題があると思います)。2019年の巻き返しはあるのでしょうか。

 

BTS騒動もあった2018年。Mステの来年は……

概ね楽しかったスーパーライブではありましたが、今年は大晦日の紅白歌合戦に2018年最大のブレイクアーティスト米津玄師が出演することが決まり、そういう意味では“Mステスーパーライブは紅白の後塵を拝した”ということになります。

最後もおいしいところを持っていかれてしまったMステですが、2018年のMステは端的に言って“迷走”が目立った年だったのではないかと思います。素人のダンスへの過剰なこだわり、“◯◯スペシャル”と銘打ちつつそのコンセプトと関係のない出演者が登場するちぐはぐさ、そして先日のBTS騒動……番組を見続けるなかで、ここ数年でいちばん「きついな……」と思う瞬間が多かったのが2018年でした。

もちろん、そんななかにもこちらが感動してしまうステージがたくさんあったのも事実です。例えば先月の椎名林檎と宮本浩次のコラボなど、「Mステじゃないとできない!」というようなものだったと思います。2019年も、そういった場面を少しでも多く見たい。いちMステファンとしての切なる願いです。

2019年のMステは1月18日からです。引き続き“国民的音楽番組”としての役割を果たしてくれることを期待したいと思います。

TEXT BY レジー(音楽ブロガー/ライター)

 

【2018年12月21日放送分「MUSIC STATION SUPER LIVE 2018」出演アーティスト】
King & Prince「シンデレラガール」
ジャニーズWEST「プリンシパルの君へ」
嵐「君のうた」
あいみょん「マリーゴールド」
WANIMA「シグナル」
SEKAI NO OWARI「イルミネーション」
ゆず「マスカット」
スキマスイッチ「Revival」
和楽器バンド「千本桜」
HIKAKIN & SEIKIN「今」
Little Glee Monster「恋人たちのクリスマス」「世界はあなたに笑いかけている」
ポルノグラフィティ「アゲハ蝶」
欅坂46「アンビバレント」
Kis-My-Ft2「君、僕。」
Sexy Zone「カラクリだらけのテンダネス」
KAT-TUN「Ask Yourself」
東京スカパラダイスオーケストラ feat.さかなクン「銀河と迷路」「DOWN BEAT STOMP」
西野カナ「トリセツ」
GENERATIONS from EXILE TRIBE「F.L.Y. BOYS F.L.Y. GIRLS」
乃木坂46「シンクロニシティ」
星野 源「恋」
ゴールデンボンバー「女々しくて」
広瀬香美「ロマンスの神様」
CHEMISTRY「My Gift to You」
青山テルマ「そばにいるね」
KICK THE CAN CREW「クリスマス・イブ Rap」
May J.「Let It Go〜ありのままで」
DA PUMP「U.S.A.」
TWICE「BDZ」「TT -Japanese ver.-」「What is Love? -Japanese ver.-」
NEWS「「生きろ」」
Hey! Say! JUMP「マエヲムケ」
関ジャニ∞「ここに」
AKB48「NO WAY MAN」「ヘビーローテーション」
菅田将暉「さよならエレジー」
三浦大知「Be Myself」
E-girls「Perfect World」「Y.M.C.A.」
AAA「DEJAVU」
三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE「O.R.I.O.N.」「Summer Madness」「R.Y.U.S.E.I.」
Boyz Ⅱ Men「I’ll Make Love To You」
コブクロ「桜」
aiko「花火」
Perfume「Future Pop」
DA PUMP「Feelin’ Good -It’s PARADISE-」
スガ シカオ「Progress」
KinKi Kids「会いたい、会いたい、会えない。」
乃木坂46「気づいたら片想い」
EXILE「Heads or Tails」「Rising Sun」
星野 源「アイデア」
嵐「夏疾風」「WISH」

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