若手実力派アーティストが続々起用された、粒ぞろいな2018年ドラマ主題歌&挿入歌

見応えのある作品を華を添えるべく、クオリティを求められるようになった主題歌&挿入歌

DA PUMPが「U.S.A.」のヒットで16年ぶり紅白出場が決定したり、安室奈美恵が有終の美を飾るなど、話題に事欠かさなかった2018年の音楽シーン。

ドラマ主題歌&挿入歌で若手実力派アーティストが起用され、“知る人ぞ知る”存在から一気に名を広めていくケースも増えたように思う。今回、そんなドラマ主題歌&挿入歌から2018年を彩った4曲をセレクトしたい。

“生死”の先にあったもの、愛
米津玄師「Lemon」
TBS金曜ドラマ『アンナチュラル』主題歌

不自然死(アンナチュラル・デス)の解剖率を改善するために設立された架空の研究機関を舞台に“不条理な死”との戦い日々を描いた同ドラマ。“不条理な死”という題材を丁寧に扱った作品に反響が集まり、人気を博した。そして、キーとなる場面で必ず流れていた「Lemon」にも注目が集まり、YouTubeで公開中のMVは2億回再生を突破。さらに“DAM年間カラオケランキング2018”にて楽曲別ランキング1位を獲得するなど、様々な記録を樹立し、今年を代表する一曲となった。

巧みな言葉遊びと心地良いメロディがクセになる
Official髭男dism「ノーダウト」
フジテレビ系”月9″ドラマ『コンフィデンスマンJP』主題歌

ダー子、ボクちゃん、リチャードを中心にコンフィデンスな世界をコミカルに描いた同作をいっそう色彩豊かにした「ノーダウト」。事前告知一切なしのシングルカット、さらにメジャーデビューも果たすという、Official髭男dismからのうれしいサプライズも記憶に新しい。ドラマ制作陣とデモのやりとりを繰り返し、たどり着いた「ノーダウト」はOfficial髭男dismのおいしいとこどりな出来栄えに。まとう雰囲気は優雅で華やかなのにちょっとした毒っけも感じさせるのがニクい!

歌詞を深読みしたくなる“アレ”って?
あいみょん「今夜このまま」
日本テレビ系水曜ドラマ『獣になれない私たち』主題歌

新垣結衣と松田龍平が主演をつとめる、現在放送中のドラマ『獣になれない私たち』。自分だけ特別に不幸……とまではいかなくても、順調に見える日常生活で積もっていく不満を発散できないでいるガッキー演じる主人公に共感する社会人続出! な同作。初の紅白出場も決定し、大躍進の年となったシンガーソングライターのあいみょんが主題歌を担当。その軽やかさから一見するとポジティブソングのようだが……歌詞を読んでいくとなかなか奥深い。諦めなのか、独白なのか、いろいろ考察したくなる曲だ。

胸を締めつけるウィンターソングが好きな方に
ビッケブランカ「まっしろ」
日本テレビ系水曜ドラマ『獣になれない私たち』挿入歌

同じく『獣になれない私たち』より。じわじわと広がりを見せているのが、挿入歌「まっしろ」である。

ポップにもロックにも振り切ることのできるシンガーソングライタービッケブランカが、ドラマの脚本を実際に読みながら書き上げたという歌詞には、ドラマに寄り添ったキーワードが散りばめられており、ガッキー演じる深海晶が抱える発散できないでいるだけで、本当は泣き叫んで助けてほしい傷だらけでつらい心境や、何もかも放り出して逃げ出したいのに、理性的であるが故に人としての苦悩をまるごと包み込んでしまう、そんなドラマの情景が浮かび上がるような楽曲に仕上がっている。

クリスマスを待ち遠しくさせる華やかな曲もいいけれど……。本格的な寒さに突入した今、ふとあてもなく街を歩きながら、胸をぎゅっと締めつけられる「まっしろ」のようなウィンターソングを聴いて、どっぷり自分の世界に浸ってリセットするのも、忙しい日々を過ごす私たちには必要なのかもしれない。

TEXT BY ジャガー

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この記事を書いた人

  • ジャガー

    ジャガー

    「M-ON! MUSIC」の編集/ライター/小言を言う係。音楽フリーペーパー「music UP's(現okmusic UP's)」の編集を経て、音楽雑誌「ワッツイン」へ。前身サイト「DAILY MUSIC」 への参加をきっかけにWEBの人になりました。