宅録ニートに普通女子、へんてこポップなクリエイターまで。『Feat.ソニーミュージックオーディション』は新しいカルチャーが生まれる瞬間だった

ソニー・ミュージックレーベルズ主催、新機軸の音楽トレンド創出オーディション『Feat.ソニーミュージックオーディション』のファイナル審査となるライブイベントが、10月9日、東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて開催された。それぞれ“これ”といった強みを持ったクリエイターたちによるステージに音楽の明るい未来を感じた。

【イベントレポート】
Feat.ソニーミュージックオーディション

司会の平井“ファラオ”光(馬鹿よ貴方は)と池田美優

2018.10.09@Zepp DiverCity(TOKYO)
ドアノブロック、SUKISHA、葉山柚子、夜中出社集団、あさぎーにょ

※出演順

■“世界、ドン引き”バンド・ドアノブロックがライブをすると宇宙人がやって来る!?

『Feat.ソニーミュージックオーディション』のファイナル審査のトップバッターは“世界、ドン引き”をコンセプトに活動する、愉快犯バンドのドアノブロック。オーディション期間中は、銭湯やおばけ屋敷でライブを行ったり、宇宙人と街を練り歩くなど、一風変わったトレンドを作り続けてきた。

1曲目「バスタブとミラーボール」では、アップテンポで激しい演奏と、ボーカル・セックスフラペチーノの甘く鋭いストレートボイスで観客を魅了。続く「プラスチック隕石」で、ステージ上手・下手から大量の宇宙人が登場!

そもそも、ライブという空間自体が日常から切り離された開放感しかない場所ではあるが、そんな中でもより“お楽しみ”要素の強い彼らのライブを観ていると、もっと気楽に、心のままに楽しめばいいのだと大事なことを思い出させてくれる。

宇宙人を巻き込んでの“ドン引き”騒ぎを作り出し、十分なインパクトを与えていった。

■孤高の宅録ニート・SUKISHAが展開する幻想的なサイバー空間

Tシャツにハーフパンツ、そして裸足という“家スタイル”で登場した、ニート系シンガーソングライターのSUKISHA。Seaboardという最新シンセサイザーを用いた楽曲がネット上で話題を集めているが、現役ニートということで客席からは「風呂入れ~!」「金返せ~!」などと愛ある野次が飛ぶ(笑)。

しかし、ひとたび演奏を始めると会場の雰囲気は一変。ファンクナンバー「4分間のマジック」で、観客ひとり残らずマジックをかけ、バラード「恋する幽霊」では、“そばにいる人を大切にしてほしい”というメッセージを表現した歌詞とサウンドで、観客の感動を誘った。

緻密に積み上げられていく、SUKISHAの音に酔いしれる、そんな贅沢なひと時。

■“どこにでもいる普通の女の子”のシンデレラストーリーを体現した葉山柚子

 三番手に登場した葉山柚子は、グローバルライブ配信サービス「Uplive」で活動するシンガーソングライター。オーディション期間中にはヒッチハイクで全国を巡り、このステージが47都道府県目、つまり旅のゴールとのこと。

キュートに歌い上げる「誰ですか」に“どこにでもいる普通の女の子 こんな私にだって夢がある”という歌詞があったが、まさに“普通の女の子”がステージで自身の想いを届けようとまっすぐ歌う姿はとてもまぶしい。

彼女自身が夢を追い、そして努力を惜しまないそんな等身大なメッセージだからこそ、心惹かれる部分も強い。一転、失恋バラード「マイナーコード」を歌唱した際は、切なげな歌声から情景が思い浮かび、表情の豊かさにも驚かされた。

■Freedom to Worker! すべての働く人の気持ちを代弁する夜中出社集団

戦う労働者の気持ちを代弁する楽曲を数多く発表する、エンターテインメント集団・夜中出社集団。期間中は、毎週オリジナルの新曲を配信していた。

バブル時代を彷彿させるスーツスタイルで登場し、持ち曲をメドレー形式で次々と披露。「本当に僕たちは無数の選択肢を持っている」「やりたいこともできない……。いや、やらないだけなんだ。俺はフリーダムなんだ」などの言葉も連発。

綺麗事だけではやっていけない、世知辛い世の中に光を優しく灯すような彼らの言葉。現代社会に生きるすべての人の心に刺さったに違いない。

■SNSの総フォロワー数50万人以上! 10~20代女子のカリスマあさぎーにょの世界

本イベントラストは“へんてこポップ”をテーマに活動する、クリエイティブアーティストのあさぎーにょ。オーディションでは新しい音楽の届け方にこだわり、“着る音楽”(タグに楽曲QRコードを印刷したパジャマを販売)、“食べる音楽”(フォトジェニックなスイーツを販売)を展開。

今回のステージでは“読む音楽”を披露。ステージ上で本人作の絵本を朗読、その世界観に即したバラードをしっとりと歌い上げた。

シンプルに音楽を届ける素晴らしさもあるが、あさぎーにょのようにつねに受け手にサプライズを行うような、それが彼女自身の愛情からくるものであればいっそう、届けられた側はうれしく感じる。

まるで彼女の部屋へと迷い込んだかのような舞台セットの中、あさぎーにょ独自の世界観を存分に打ち出していた。

■あさぎーにょ「私を見てわくわくしてくれる気持ちを盛り上げたい」

集計の結果、グランプリはあさぎーにょに決定。「歌手として活動しているわけではないが、挑戦してみて世界が広がった」と参加意義を改めて感じたようで、新しい音楽の届け方というテーマに関して問われると「これというのは見つかっていない。今後発明できたら」「私を見てわくわくしてくれる気持ちをもっと盛り上げていきたい」ともコメント。

最後に、オーディションのプロデューサーが「既成概念をくつ返した時にこそ、新しいカルチャーが生まれる。カルチャーを作る人を応援していきたい」と述べ、イベントを締めくくった。

■出演者全員が魅せた、“今”ならではのコミュニケーション

発信すれば、地球の裏側からでもすぐさまリアクションが返ってくるこの時代。

どうすれば自分のことを知ってもらえるか、どうすれば想いが伝わるか、どうすれば画面の、もしくはステージの向こうの誰かに笑顔になってもらえるか……という出場者たちの試行錯誤は、“今”ならではのコミュニケーションの形なのかもしれない。

彼らのアツい戦いに感動すると同時に、これからを生きていくためのヒントをもらったような気持ちにもなる、そんなイベントだった。

TEXT BY 島仲こすも

Feat.ソニーミュージックオーディションFINAL in Zepp DiverCity
ファイナル審査結果

1位 あさぎーにょ
2位 葉山柚子
3位 夜中出社集団
4位 SUKISHA
5位 ドアノブロック

ゲストパフォーマンスで会場を沸かせたDJ和

もう1組のゲストはOpen Reel Ensemble


 番組概要

★GYAO!、MUSIC ON! TV(エムオン!)で放送&配信決定
『Feat.ソニーミュージックオーディションFINAL in Zepp DiverCity』

無料動画サービスGYAO!にて生配信された『Feat.ソニーミュージックオーディションFINAL in Zepp DiverCity』が、音楽チャンネルMUSIC ON! TV(エムオン!)でダイジェスト放送、GYAO!にて期間限定での配信が決定。イベントを見逃したという方も、もう一度観たいという方も、ぜひチェックしよう!

MUSIC ON! TV(エムオン!)
[初回放送]10/19(金)16:30~18:00
詳細はこちら

GYAO!
10/19(金)21:00~2019年3月末まで配信予定。
※放送予定内容及びGYAO!での配信期間は予告なく変更となる可能性があります。
詳細はこちら


Feat.ソニーミュージックオーディション 特設ページ

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