ホタルライトヒルズバンド ×磯貝サイモンが小関裕太主演MVでも話題の新曲「エンディングノート」を語り尽くす

ホタルライトヒルズバンドがシングル「エンディングノート」をリリースする。昨年のメンバー脱退を経て4人の新体制となったタイミングで、磯貝サイモンをプロデューサーに迎えた意欲作。表題曲「エンディングノート」は命と愛を歌うホタバンならではの珠玉のポップソングに仕上がった。今回はホタバンメンバーと磯貝サイモンによる対談が実現。コラボツアーも間近に控え、和気あいあいとした雰囲気ながら音楽に真摯に向き合う彼らの想いをお届けする。

【インタビュー】
ホタルライトヒルズバンド × 磯貝サイモン

人との出会いや培ってきたものをいつも音楽に閉じ込められるバンドでありたい

──シングル「エンディングノート」は磯貝サイモンさんによるプロデュースということなんですが。そもそもの出会いというのは?

藤田リュウジ 2015年の『出れんの!?サマソニ!?』というオーディションに出場した時に、審査員をされていたサイモンさんに磯貝サイモン賞をいただいたのがきっかけです。

磯貝サイモン その時のオーディションは全部で30〜40組くらい出場した中でホタバンは朝一番の演奏だったんですよ。その一組目がいきなり良かったから、この後どんな感じなのかなと思ったら結局最初に観たホタバンがいちばん良かったっていう。

──ホタバンに対してどんな印象でしたか。

磯貝 事前にYouTubeで観てポップスを基調としてるバンドだなっていうのは思ってたけど、実際にライブを観て演奏も良かったし、歌もちゃんと前に出てたから良いなと思いました。そのオーディションの後も2年前に弾き語りツアーをやった時の千葉公演にホタバンに出てもらったりしました。

上手く感情をフルで発揮しながらピアノを弾ける方法を探ってた

──サイモンさんにプロデュースをお願いした経緯は?

藤田 一緒にライブをさせていただいたりする中で、シンガーソングライターという側面から何かサイモンさんから盗まなきゃいけないと思っていて。何度も、サイモンさんのライブを観に行ってたんですよ。歌いながらピアノを弾くのは、ギターよりも感情的に弾けないというもどかしさを感じている中で、僕の理想とするポイントをサイモンさんはいくつも持っていて。

磯貝 そんなに来てくれるの? っていうくらいライブに来てくれてたよね(笑)。

徳田直之 その頃、僕らもリュウジからギターだと感情のままに弾けるけど、ピアノだと上手くリンクしづらいっていう話は聞いてました。

小倉大輔 4人になったタイミングでいろいろ試した時期もあったよね。エレキだったりアコギだったりハンドマイクで歌ってみたり……でもサウンド的にはピアノがハマるっていうのはメンバー内で実感してて。上手く感情をフルで発揮しながらピアノを弾ける方法を探ってたんだと思う。

──そこでいちばん身近で学びたい人がサイモンさんだったと。

藤田 サイモンさんはギターもピアノも話にならないくらい上手いですけど(笑)。

磯貝 いやいや(笑)。でもわかるよ、ピアノだと感覚的に弾けないというのは、ギターとは楽器の性質上の違いもあるしね。

藤田 そうなんです。それにライブを観ながらサイモンさんが作る音楽のようにしっかりとしたポップスを作りたいと思って、いつかプロデュースしてもらいたいという気持ちがありました。

僕らが新体制になってサイモンさんが「これからどうするの?」って気にかけてくださったこともうれしかったですし。今回「エンディングノート」という曲ができた時、プロデュースをしていただくなら今が良いなと。

死に対するネガティブな気持ちを感謝や愛情といったポジティブな感情に転換する

──「エンディングノート」はまさにホタバン渾身のポップソングだと思うんですけど。どんなきっかけでこの曲は生まれたのですか。

藤田 看護師をやっている友達に子供が生まれたので会いに行ったんですけど。その時に“エンディングノート”というものがあるんだと教えてもらったんです。

病院で余命宣告された人が残される家族と“エンディングノート”をお互いに書き合って、今どういうことを思ってるかをシェアすることで死に対するネガティブな気持ちを感謝や愛情といったポジティブな感情に転換することができるんだよって。そういう出来事があって生まれた曲です。

──新体制になってからの曲作りとしてはどんなことを考えましたか。

藤田 新体制になって自分はこれからどういう歌をうたっていきたいのか? っていうのを考えた時にメンバーにも何を歌ったら僕の声がよく響くか? とかって相談したんですけど。

そうするとみんな一様に、生きている喜びや悲しみ、命のことを歌うっていうのが僕なんだって言ってて。自分でも何となくそう思っていたので、それをこれからも歌っていこうって思った時に“エンディングノート”っていう終着駅に近いところからのテーマ設定になりました。

長年、曲を作り続けている中で、多くの場合は歌詞が先にできたり曲が先にできたりするんですけど。何年かに一度、全部一気にできる時もあって、この曲がそれなんです。

“いつかかならず~”って、歌詞もメロディも一緒にもう全部出てきました。わりと早いデモ段階からサイモンさんにも聴いていただいて。

歌詞という核となる部分も一緒にやれる

──サイモンさんご自身は今回のプロデュースにあたってどんなことを考えましたか。

磯貝 まず「エンディングノート」を聴かせてもらった時に、これは良い曲だなと思ったのでプロデュースやりたい! と思いました。すでに良い曲だし、もっと伝わる曲になると思ったから、一緒に作りたいなと。

藤田 最初に「まずは歌詞をもっと良くしよう!」って言われた時、うれしかったですね。サウンドは良くなるに決まってるんで、歌詞という核となる部分も一緒にやれるんだ、と。

──「エンディングノート」はサウンドも曲の展開もスケール感のあるドラマチックな仕上がりになりましたね。

磯貝 でも意外と楽器の数は少ないんだよね。バンド+ストリングスくらいだっけ?

小野田尚史 あとタンバリンとティンパニ。

磯貝 そっか。でも過剰なものは一切入れてないね。

──アレンジ段階やレコーディング現場におけるプロデューサーからのアドバイスなどは?

磯貝 演奏は皆さん上手いのでレコーディングも本番1発か2発でOKだったんですけど。でも、歌入れの時はいろいろと試したよね。リュウジくんは声の良さを活かす歌い方がもっとあると思ったし、もっと歌詞を届けられる歌い方があると思ったから。

藤田 サイモンさんにアドバイスをもらいながらレコーディングした時に、自分の歌い方の弱い部分もわかったし、今回のレコーディングを経てコンプレックスがちょっと解消したような感じがしています。今まででいちばん納得のいく歌が録れました。

ワールドカップもあるので元サッカー少年として書きたい

──カップリングの「halation」も男気溢れるサウンドで新体制のホタバンならではな感じがしました。

藤田 これはホタバン史上、いちばんアッパーですね。

小野田 最後まで収録できるかわからなかったけど(笑)。

磯貝 「やっぱりできないかもしれないです」みたいな弱気発言もあったしね(笑)。

藤田 だけどホタバンで夏っぽい曲を作りたいなと思ってたのと、ワールドカップもあるので元サッカー少年として書きたいなと。“oh oh”のところが歌入れの直前までなかったんですよ。

──でもこの曲、“oh oh”の部分がいちばん大事ですよね。

磯貝 結果そうなったよね(笑)。

藤田 ここの部分ができて、行ける! ってなりましたね。

自分のダメなところを認めるようにし始めたら結構、変わってきた

──そして今回は「ビューティフル」も改めて新体制でレコーディングされています。

藤田 この曲は『出れんの!?サマソニ!?』でも演奏したサイモンさんとの出会いの曲でもあるし、ライブでもいちばん演奏してきた曲だし、新体制になったので改めてレコーディングしたいなと思いました。

──「ビューティフル」はすごく素直に藤田くん自身をさらけ出して書いている感じがして、聴いていてうれしくなる曲です。

藤田 何て言うんだろうな、自分で自分を信頼できるようになったという感じなのかもしれないです。それは今までまったくない感覚かも。

どこかで何か引け目があるというか、どうしても人と比べたり、自分の弱いところを人に見られたくないなと思いながら生きてきた感じがするんですけど、最近まったくないんですよ、それが。

自分のダメなところを認めるようにし始めたら結構、変わってきて。そういう意味では「エンディングノート」も自分のことを信頼して歌える曲になりました。

それは周りのメンバーや関わる人も信頼してるってことにもなるので。そのことに気づけたことが大きかったかな。ゆっくり時間をかけてレコーディングできたことも相まって、全部が骨太に仕上がったと思います。

──4曲目に収録されている「この夜をとめないで」も最高の仕上がりなんですが(笑)。

全員 あはははは。

磯貝 脱力の極みですね(笑)。これは何でこんな曲になったんですかね。俺は松山千春の物マネをしながら作ってたんだよね。

藤田 どんどんメロディがゆったりしてきて。

磯貝 だんだん加山雄三も入ってきたっていう(笑)。

──藤田くんとサイモンさんの声の相性が良すぎだと思うんですが、こういう形で一緒に歌ってみていかがですか。

藤田 三日三晩で作ったような関係じゃないなっていうのは感じてもらえるんじゃないかな。サイモンさんは“プロデュースするぞ!”っていう感じじゃなく僕らや音楽と人間味のある接し方をしてくれたし。

だからこの曲も“コラボ曲を作るぞ!”って感じで作ってたら、もっとかしこまったものになったと思うけど(笑)。

磯貝 セッションぽくラフに作ったらこの曲調になっちゃったっていう。でもすんごい真剣に作ったよね。

作り続けていくこと、活動を続けていくことっていうのはやっぱり並大抵の努力では続かない

──7月5日からスタートするコラボツアー『ホタルライトヒルズバンド&磯貝サイモン presents ホタ貝TOUR2018~この夜をとめないで~』も楽しみですね。

磯貝 対バンというより。お互いの曲をずっと5人で演奏する形になります。

藤田 もうワンマンライブみたいな感覚なんですよね(笑)。僕らとしてはサイモンさんがキーボーディストとして入ってくれるという彩りがあるし、サイモンさんもバンドでやるのは初めての曲もあるというレアな内容になってます!

小倉 サイモンさんの曲を僕らが自由に弾いても柔軟に受け止めてくださるので、ありがたいですね。

小野田 好き放題やってます(笑)。

磯貝 演奏する人が変わるとまた曲の聴こえ方も変わると思うので、そのあたりも楽しんでいただけたら。

──サイモンさんがこれからのホタバンに期待することは?

磯貝 今回「エンディングノート」という曲ができましたが、作り続けていくこと、活動を続けていくことっていうのはやっぱり並大抵の努力では続かないことだと僕は思ってるので。

ここに腰を落ち着かせずにより一緒に良い曲をたくさん作っていけるといいなと思います。妥協せずに全力でかかっていく姿勢が大事なので、そういう想いを共有しながらやっていけたら自分たちの人生の賜物になっていくんじゃないかな。

新しいホタバンになって、「これがホタバンです!」と言える作品

──では、最後にホタバンメンバーから今回のシングルリリースへの想いをひと言ずつ。

徳田 今までのホタバンらしさも詰まってるし、これからのホタバンも感じてもらえるシングルです。たくさんの人に聴いてもらいたい気持ちがいっぱいです。

小倉 新しいホタバンになって、「これがホタバンです!」と言える作品ができました。

小野田 どの曲も素晴らしいんですけど何より「エンディングノート」という曲が生まれてできたシングル。自分が思う大切な人や、大切な人の大切な人に広まればいいなと思えるような、そんな曲になったのでぜひ聴いてください。

藤田 サイモンさんに出会ったこともそうですけど、自分たちで考えたことと、人との縁を繋げてこれたことが曲にちゃんと投影されてるなって。これからも人との出会いや培ってきたものをいつも音楽に閉じ込められるバンドでありたい。

フルアルバムも作っていますので、またサイモンさんを雇えるくらいのバンドになりたいです(笑)。

磯貝 お待ちしてます(笑)。

TEXT & INTERVIEW BY 上野三樹


番組情報


MUSIC ON! TV(エムオン!)発の音楽番組「ZOOM UP!」内の「TREND ZOOM UP!」に登場!

毎週月〜金曜 6:30〜7:00 放送中!!
7/16(月・祝)~7/20(金)
詳細はこちら

※MUSIC ON! TV(エムオン!)は、スカパー!、J:COM、ケーブルテレビ、ひかりTVなどでご覧いただける音楽チャンネルです。


ライブ情報

ホタルライトヒルズバンド&磯貝サイモンpresents ホタ貝TOUR2018~この夜をとめないで~
07/05(木)愛知・SUNSET BLUE
07/06(金)大阪・Soap opera classics-Umeda-
07/12(木)千葉・DoMe柏
07/13(金)神奈川・横浜THUMBS UP


プロフィール

藤田リュウジ(vo、p、g)、徳田直之(g)、小倉大輔(b)、小野田尚史(ds)。千葉県柏市を拠点に活動する4人組ポップスバンド。愛称は”ホタバン”。

ホタルヒルズライトバンド OFFICIAL WEBSITE


リリース情報

2018.07.04 ON SALE
SINGLE「エンディングノート」
ARIGATO MUSIC

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