椎名林檎、ゲス極、AKB48……12月のミュージックステーションを定点観測!

音楽ブロガーとして活動し、初の著書『夏フェス革命 ー音楽が変わる、社会が変わる』を上梓したばかりのレジーが、「ミュージックステーション」の放送内容を基に最新のJ-POP事情についてお届けする連載「月刊 レジーのMステ定点観測」。

12月のMステは通常の1時間プログラムが1回(1日)放送されたのに加えて、年末恒例のスーパーライブが22日に行われました。前後編でお届けする今回、まずは今年を代表する1曲を巡るこちらの話題からどうぞ。

 

「今年の一曲」と高価なお買いもの:椎名林檎、back number

1日の通常放送と22日のスーパーライブにそれぞれ出演した椎名林檎。今年は3年ぶりとなるセルフカバーアルバム『逆輸入 ~港湾局~』のリリースやトータス松本とのデュエットによる「目抜き通り」(GINZA SIXのテーマソング)など例によって精力的な活動が目立ちましたが、なんと言っても2017年のこの人といえばドラマ『カルテット』の主題歌として書き下ろした「おとなの掟」ではないでしょうか。

これがなければあのドラマの魅力は幾分か目減りしたのでは? といっても決して過言ではないであろうこの楽曲を、椎名林檎は12月のMステにてふたつのバージョンで聴かせてくれました。

まず1日は、『逆輸入 ~港湾局~』にも収録された個人名義でのセルフカバー。あらたに英語詞を与えられてよりシックな趣になったこの曲を情熱的に歌い上げました(この日は『カルテット』に出演した松たか子からも応援の連絡があったそうです)。

そして22日のスーパーライブでは、メジャーデビュー同期のシンガーソングライターの松崎ナオとのデュエットを披露。バンドアレンジによるダイナミックなサウンドは、どこか椎名林檎の初期曲をイメージさせるもの。

ウェットな声の林檎さんとは対照的に乾いた空気を漂わせる松崎ナオのボーカルとの絡みも印象的でした。最近では東京オリンピックの開会式を演出するチームのメンバーに正式に選ばれ、名実ともに今の日本の文化を引っ張る存在になってきた椎名林檎。来年は何をしてくれるのでしょうか。

同じく1日と22日のそれぞれに出演していたback number。1日は新曲の「瞬き」を、22日は今やこの季節の定番となった感のある「クリスマスソング」を披露しました。

今回ここでピックアップしたいのが、1日のトークパートでの椎名林檎との絡みです。ボーカルの清水依与吏が「最近林檎さんのファーストをアナログレコードで買い改めて、聴き改めて、悶え改めていた」と語り、それを聞いた椎名林檎が恐縮していたのですが……ここでさらっと出てきた“林檎さんのファーストのアナログレコード”。現在入手困難なもので、中古レコード屋などでは定価を大幅に上回る値段で売られています。よく買ったな……と本論と関係ないところで感心してしまいました。

 

2018年のアイドルシーンはどうなる:BiSH、AKB48

22日のスーパーライブでAKB48として最後の出演を果たした渡辺麻友。彼女が総選挙1位を獲得した際の楽曲「心のプラカード」を披露した際には幕張メッセの観客からメッセージが掲げられ、どちらかと言えばそこまで感情を表に出さないタイプのまゆゆも思わず涙ぐんでいました。

26日に秋葉原での卒業公演も終え、グループとしての活動もほんのあとわずか。長きにわたってエースに君臨したまゆゆが不在となる来年から、いよいよグループの新しいフェーズが始まります。

ここ数年たくさんの女性アイドルグループが登場しましたが、この1年くらいはその勢いも少し落ち着いた感があります。Mステに出演する女性アイドルグループも昨年の春の欅坂46以来新顔がいなかったのですが、今年の年末になって久しぶりにそこに続く存在として現れたのが1日に出演したBiSHです。

「楽器を持たないパンクバンド」という異名を持つ彼女たちがこの日披露したのは、ドラマチックなメロディと切迫感のあるボーカルが印象的な「プロミスザスター」。

ワンコーラスだけのパフォーマンスには少し物足りなさも残りましたが、グループの紹介時にフォーカスされていたアイナ・ジ・エンドの歌声など観た人に強い印象を残すステージになっていたと思います。

この日の放送の合間に流れたCMで来年の横浜アリーナ公演を発表した彼女たち。この先のアイドルシーンの主役になっていくのでしょうか。

 

やはりこの人たちにはテレビが似合う:ゲスの極み乙女。

22日のスーパーライブに出演したゲスの極み乙女。の4人。いろいろあってバンドとしての活動が途切れてしまっていた時期もありましたが、今年は『達磨林檎』という素晴らしいアルバムを発表。

それ以外にも川谷絵音がボーカルを務めるindigo la Endも傑作アルバム『Crying End Roll』をリリース、さらに休日課長が所属し川谷絵音がプロデュースするDADARAYも次々に魅力的な楽曲を生み出すなど、2017年は「チーム川谷絵音」とも言うべき面々の活躍が目立ちました。

久々にテレビで披露された「私以外私じゃないの」のパフォーマンスから伝わってきたのは、バンドとしての華やかさ。スタープレーヤーが並び立つ彼らのステージはやはりテレビに映えますね。そろそろ禊も済んだと思うので、来年はまたがんがん露出してほしいです。

 

[前編]はここまで。[後編]ではついに実現した「王子様」の共演についてお届けしたいと思います。12月31日(日)の配信をお待ちください!

TEXT BY レジー(音楽ブロガー/ライター)

 

【2017年12月1日放送分 出演アーティスト】
[Alexandros]「明日、また」
back number「瞬き」
Kis-My-Ft2「赤い果実」
BiSH「プロミスザスター
椎名林檎「おとなの掟」
福山雅治「トモエ学園」

【2017年12月22日放送分 出演アーティスト】
Sexy Zone「ぎゅっと」
SHISHAMO「明日も」
ジャニーズWEST「おーさか☆愛・EYE・哀」
NEWS「EMMA」
Little Glee Monster「OVER」
WANIMA「ヒューマン」
GENERATIONS from EXILE TRIBE「BIG CITY RODEO」
岡崎体育「Natural Lips(MUSIC STATION SUPER LIVE 2017 ver.)」
星野 源「Family Song」
EXILE THE SECOND「Route 66」
ゆず「タッタ」
Kis-My-Ft2「PICK IT UP」
aiko「予告」
LUNA SEA「ROSIER」
HIKAKIN & SEIKIN「雑草」
西野カナ「パッ」
BTS(防弾少年団)「DNA -Japanese ver.- 」
Hey! Say! JUMP「White Love」
ゴールデンボンバー「女々しくて」
倉木麻衣「渡月橋 〜君 想ふ〜」
高橋 優「ロードムービー」
DAOKO「打上花火」
どうぶつビスケッツ×PPP「ようこそジャパリパークへ」
昆 夏美&山崎育三郎「美女と野獣」
荻野目洋子×登美丘高校ダンス部「六本木純情派」「ダンシング・ヒーロー(Eat You Up)」
AI×渡辺直美「キラキラ」
三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE「J.S.B. DREAM」「J.S.B. HAPPINESS」「R.Y.U.S.E.I.」」
TWICE「TT -Japanese ver.- 」
亀と山P「背中越しのチャンス」
欅坂46「風に吹かれても」
E-girls「Love ☆ Queen」
三浦大知「星に願いを」「EXCITE」
乃木坂46「インフルエンサー」
back number「クリスマスソング」
TOKIO「クモ」
関ジャニ∞「今」
ゲスの極み乙女。「私以外私じゃないの」
AKB48「フライングゲット」「心のプラカード」「11月のアンクレット」
椎名林檎と松崎ナオ「おとなの掟」
平井 堅「ノンフィクション」
DEAN FUJIOKA「Let it snow! 」
小沢健二「今夜はブギー・バック featuring スチャダラパー」「流動体について」
KinKi Kids「硝子の少年」
福山雅治「トモエ学園」
Perfume「TOKYO GIRL」
X JAPAN「スペシャル・メドレー」
嵐「Doors 〜勇気の軌跡〜」「つなぐ」「Love so sweet」

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