幸せと珍事の日々。子育て奮闘中の音楽ライターが、母としてリアルに染みた曲

かわいさ余って憎さ百倍。思い通りにいかない子育て

どんなにかわいいと思っていても、イライラしてしまうのが育児。子どもは母親の思う通りになんてしてはくれないし、ちょっとのことで拗ねては永遠に泣き止まない……。

外にいれば“泣き止ませろ”と迷惑がられ、家にいては子どもたちのストレスは発散できず、八方ふさがり。

救いの手はなかなか伸びてくることはなく、怒りたくもないのに少しのことで爆発し、思いきり叱ったあと、泣きながら眠る我が子を見ては「怒りすぎたよね、ごめんね」と反省したり……。誰だってママは初心者。免許があるわけではないからこそ、手探りで行う育児は、上手くいかないものです。

流れてくる虐待のニュースに“どうしてこんなことを”と思う反面、自分に重ね“もしかしたら自分も何かのスイッチが入ってしまったらテレビの向こう側の人間になっていたかもしれない”という恐怖に、親ならば誰もが襲われたことがあると思います。誰もが完ぺきではないからこそ、そこに助け合いや、救いの手が必要なんです。

ほんの一瞬、考えてしまったこと。「もし、この子がいなかったら、私はどんな人生を送っていただろう」。この想いがよぎらなかったママは正直いないと思います。これは、ひどいママなのではなく、誰だって極限状態に陥れば、もしもの人生を考えることくらい、あるんです。

母を救う言葉。そして愛おしい我が子への言葉

ドラマ『母になる』の主題歌「Just You and I」は、そんな愛する子どもがいざ、いなくなってしまったときの心境を描いた、ミディアムチューン。

かわいい盛りの3歳児が誘拐され、その9年後に戻ってきたという、あまりに辛い設定のドラマの内容に沿うようなこの楽曲は、そんな苦しくて大変だと思っていた育児さえも、愛おしく思えるような歌詞が綴られています。

君を抱きしめられないなら/私の両手に意味はない

安室奈美恵「Just You and I」より

という一行。思い通りにいかないからこそ、大変だと思うことはあるけれど、これ以上の存在はいないという、当たり前すぎて忘れがちなことを教えてくれるのです。

母性をそのまま歌声で表現したかのようなこの曲を聴けば、育児に疲れた心も癒してくれるのではないでしょうか。

きっと、泣いちゃうはず。それも思いきり

母親になると、女性は強くなります。なりたくもないおばちゃんにもなります。それはすべて、子供を守るため。愛する子供を守るためなら、どんな苦境だって乗り越えてやると、驚くほど強くなるもの。

そんな母親の子どもを一心不乱に思う気持ちをそのまま詰め込んだかのようなこの曲を、世のお母さんたちに聴いてもらいたいと思います。きっと、泣いちゃうはず。それも思いきり。

そして、いつか子供が大きくなったら、この曲を一緒に聴いて、「こんなふうに思ってたんだよ」と伝えるのも素敵なメッセージになるのかもしれないですね。

TEXT BY 吉田可奈


安室奈美恵 オフィシャルサイト

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