画面に愛が溢れてる!?恋に盲目すぎる映画監督、ポール・トーマス・アンダーソン

レディオヘッドが5年ぶりとなるニューアルバム『A Moon Shaped Pool』をリリースした。同アルバムは、本国イギリスのアルバムチャートで初登場1位を獲得。メジャーデビューから24年経った今でも、その人気はいまだ健在だ。

そして、このアルバムの収録曲「Daydreaming」のミュージックビデオを、映画「ブギーナイツ」「マグノリア」で知られる監督ポール・トーマス・アンダーソンが担当したことも話題。

彼のような一流映画監督が、世界的に人気のあるバンドのミュージックビデオを制作すること自体は、珍しくはない。

しかし、ポール・トーマス・アンダーソンは、これまでに“非常に偏った人選”でミュージックビデオを作成してきた人物としても有名なのだ。

 

彼女はシンガーソングライター! 公私混同でMVを撮りまくる


その偏った人選とは、ズバリ“付き合っていた彼女”である。ポール・トーマス・アンダーソンが、シンガーソングライターのフィオナ・アップルと交際していた頃、驚きの公私混同ぶりを発揮。

なんと彼は、1999年にリリースしたフィオナ・アップルの2ndアルバム『真実』からシングルカットされた3曲すべてのミュージックビデオを担当したのだ。

フィオナ・アップルへの愛情は強く、同年に公開された映画「マグノリア」のエンドロールの最後には「For F A」と表記し、自分の映画を彼女に捧げるほどであった。

 

13年ぶり。今度は元カノとして撮影!その時、妻は……


後に別れってしまったふたりだが、それでもミュージシャンと映像作家としての関係性は終わらない。

2013年に、11年ぶりにミュージックビデオの世界にカムバックしたポール・トーマス・アンダーソンは、復帰作として“元カノ”フィオナ・アップルのミュージックビデオを監督した。

しかも、このミュージックビデオの撮影は、妻マーヤ・ルドルフも出演する映画「インヒアレント・ヴァイス」の撮影期間中に行われたというから驚きだ。つまり、彼は映像作家として、同時期に元カノと妻を撮影していたのだ。

 

「恋なんて、パンチドランクみたいなものさ」

恋人に夢中になって何本もミュージックビデオを制作したうえに、別れて他の人と結婚した後も、かつての恋人を再び撮影する……このポール・トーマス・アンダーソンの“取り憑かれたように一途な姿”は、彼の映画の登場人物とも重なる。

2002年に公開された映画「パンチドランク・ラブ」 は、使う予定のない飛行機のマイレージを貯めることだけが楽しみの寂しい男が、職場を訪れてきたひとりの女性に強烈なひと目惚れをする物語。

公開に際して行われたに監督インタビューで彼は、「恋なんて、パンチドランクみたいなものさ」 と答えている。

 

フィオナとの出会いによって、“恋のパンチドランカー”となったポール・トーマス・アンダーソン。彼はかつて愛した女性と、撮影を通して向き合い続ける映像作家であった。

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