中からイケメン登場?着ぐるみがイイ仕事してたまらないミュージックビデオ

日本が世界に誇る特撮映画「ゴジラ」に始まり、現在放送中の福士蒼汰と土屋太鳳主演ドラマ「お迎えデス。」では、うさぎの着ぐるみの死神「ナベシマ」(中の人は鈴木亮平)が登場していたり、「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!」でもレギュラー5人が着ぐるみを着てトークしていたり、着ぐるみは昔も今もエンタメ界に欠かせない存在です。

そんな着ぐるみはミュージックビデオ界でももちろん大活躍! キレキレのダンスから泣ける名演技まで、今回は着ぐるみがイイ仕事している作品をコレクションしてみました。

 

着ぐるみなのにキレキレ&共感


米津玄師の「アンビリーバーズ」(2015年)には、彼自身の絵を基にしたオオカミの着ぐるみが登場します。

撮影はブルームーンの夜に行われ、ボロボロの狼の着ぐるみがキレキレのコンテンポラリーダンスを踊る姿に、最後まで目が離せません。

このミュージックビデオを手がけたアートディレクターの平野文子曰く、「私にとってもこの狼くんがいいやつなのか、悪いやつなのかわかりません。ただ彼がこの世界に自分の爪痕を残しながら懸命に走っている姿は少し切ないです。」とのこと。

笑い、またはシュールな役割を与えられることが多い着ぐるみだけに、このオオカミの理由のない切なさやリリシズムが新鮮に映ります。

 

一輪車をこぐ着ぐるみの中身は……ま、まさかの!?


洋楽にだってもちろんあります、着ぐるみミュージックビデオ。ブラーの代表作「コーヒー&TV」、ブルーノ・マーズの「ザ・レイジー・ソング」などがよく知られるところですが、個人的にいちばん衝撃的だったのは、コールドプレイの「パラダイス」(2011年)。

捕らわれたゾウの着ぐるみが故郷のアフリカを目指す物語なのですが、果てしなく続く道を一輪車で爆走するゾウが、着ぐるみの頭を取ると……中の人はなんとコールドプレイのボーカル、クリス・マーティン本人!

「最もセクシーなミュージシャン」に選ばれたこともあるイケメンがなぜ!? と思いきや、なんとこれはクリス自身のアイデア。このミュージックビデオで彼は全カットでゾウの着ぐるみに入っていて、それは他のメンバーも同様だとか。

ちなみに、ビッグフットの着ぐるみによるパロディビデオもあり、コールドプレイの公式ホームページでも取り上げられたほどのクオリティなのでこちらも必見。

 

誰もが見たことあるあの人形に命が宿った


最後にご紹介するのは、奥田民生「風は西から」(2013年)。あの、自動車の衝突実験に使われるマネキン人形が着ぐるみになっていて、バラバラになるのがイヤで脱走するというストーリー。

あの人形を着ぐるみにする発想の斬新さもさることながら、ベタなストーリーなのにハラハラしてしまうのが悔しい……!
それにしても私たちはなぜ、中に人間が入っているとわかっている着ぐるみに共感ができるのでしょうか。その物言わなさと無表情さゆえに、こちらの想像力が刺激される、自由に感情を投影しやすいのかもしれません。

そして、楽曲がメインであるミュージックビデオでは、そんな着ぐるみは素材としてベストマッチ、というわけなのです。

TEXT BY 齋藤奈緒子
PHOTO:(C) kichigin19 – Fotolia.com

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