三浦大知が向かう次なる先とは?“踊れる”に特化した「Cry & Fight」を語る

三浦大知

三浦大知×UTA×Seihoによって生み出された“純国産ダンスミュージック”として話題を集める、ニューシングル「Cry & Fight」。日本のダンスシーンを牽引する三浦大知が「ライブでは無理かもしれないダンス」と同曲を評価する、その理由とは?

INTERVIEW & TEXT BY 猪又 孝(DO THE MONKEY)


ライブでは無理かもしれないダンス(笑)

──2016年1発目、そしてアルバム『FEVER』後としても1発目のシングルになります。それを踏まえて、今回はどんな新曲を作りたいと思ってましたか?

三浦大知 とにかくまずは思いっきり踊れる曲がいいなと。『FEVER』はどちらかというとハッピーな方向を意識して作っていたので、エッジの立ったダンスチューンをやりたいと思ってたんです。

──今回イメージしたダンスを「○○なダンス」と言うと?

三浦 ライブでは無理かもしれないダンス(笑)。今回は本当に思ってますね、「これ、歌えるのかな?」って(笑)。今回はシンゴくん(Shingo Okamoto)が主に振りを作ってくれて、僕は相談に乗る程度だったんですけど、トラックに引っ張られてすごいのが出来たなって思います。本当激しい。大作ができたなっていう感じです。

──「Cry & Fight」は展開が激しくて衝撃的な曲でした。エレクトロニカ、サンバ、トラップ、トロピカルハウス、ドリームポップ、ブギー、EDMなど、実に多種多彩な要素が入っていて、パートごとに表情が様変わりしていく。

三浦 とにかく強い曲がいいと思ってたんです。聴いたときに「三浦大知、またすごいの出してきたな」って思っていただけたらいいなって。展開は多ければ多いほどダンスが映えていくと思っていたので、キメも含めて展開は多いほうがいいっていう話は最初から(共作者の)UTAさんとSeihoさんにしていて。

あと、お洒落なものにはしたかったんですけど、お洒落にし過ぎてアート方向に寄り過ぎると、今度は聴く人の感情を揺さぶれないというか、難しくなり過ぎてしまうので、その辺のバランスは3人で意識しながら作っていきました。

──歌詞を共作したMOMO“mocha”N.さんにはどんなことを伝えたんですか?

三浦 10年を振り返ると、自分は本能とか好奇心に従って、やりたいことをやり続けてきたなと思って。それが続けられた環境に本当に感謝してるんですけど、初期衝動に直感的に向かって行くことの大切さや、“本能が自分に訴えかけてる”みたいなことを力強い言葉で歌えたらなと思ったんです。

本能を信じて邁進したときに見える景色がある

──今回のタイトルは、いつになくエモだなと思ったんです。ちょっと浪花節が入ってる感じがあるというか、グッと拳を握ってる感じがあるなって。「Cry & Fight」という言葉はどんな思いから生まれたんですか?

三浦 本能に突き動かされて新しいことをやろうとすると壁も多いと思うんです。賛否も分かれるだろうし、風当たりも強くなったりする。「そんなのやってもうまくいかないでしょ」って言われることはあると思うんですよね。

──怖さや不安も覚えるだろうし。

三浦 そう。でも、そこで本能を信じて邁進したときに見える景色があると思うんです。それはきっと素晴らしいと思うし、そこで初めて応援してくれる人が現れたりするんじゃないかと。

そういう人生賛歌みたいな要素も歌えるといいなと思っていたときに「Cry & Fight」という言葉が浮かんできたんです。本能というテーマで自分の気持ちを表現するだけじゃなくて、この曲を聴いたときに「人生、頑張ってみよう」とか思ってもらえたらいいなと思ったんです。

そういう曲を自分でも作れるよう頑張らないといけない

──「Cry & Fight」には、海外のダンスミュージックの最新トレンドが詰め込まれていますが、海外と日本のダンスミュージックに開きや違いは感じていますか?

三浦 日本って海外の影響をすごく受けやすいと思うし、異文化が交流しやすい場所だから、それほど遅れてるとは思わないです。むしろ、異文化が混じることによって独自の新しい音楽を生んでると思いますし、そこが面白いなって。今回の「Cry & Fight」は完全にそうだと思いますから。

──大知くんは日本のダンスシーンも牽引する存在ですが、ダンサーが踊れる国産ダンスミュージックは今のシーンにあると感じていますか?

三浦 まだ少ないんじゃないですかね。それについては悔しい気持ちがいちばん強いです。ダンサーがショーをするとなったときに、どうしても日本語のダンスミュージックが流れないというか。

例えば、さかいゆうさんの曲はダンサーに人気なんです。ああいうドラマチックな曲調というか、世界観や物語性があるほうが舞台を作るときに好まれるんですよね。

だけど、日本語のR&Bとか歌モノのダンスミュージックを使って踊ってるダンサーはなかなか見かけないから。そういう曲を自分でも作れるよう頑張らないといけないなって思います。

このままのスタイルで世界に向けてプロモーションしてみたい

──日本人が踊るための日本語のダンスミュージックを作ることが三浦大知の使命とすら思っていますか?

三浦 最近よく、日本語の曲が世界で流れたらいいって言ってるんですけど、それも今の話に繋がってくると思うんです。世界で日本語の曲が流れるようになる。日本語の曲で踊る海外のダンサーが出てくる。そうしたらその影響を日本は受けると思うんですよ。

──海外のダンサーが日本語の曲でかっこよく踊ってる映像を動画サイトに投稿したら、逆輸入的にそれを採り入れるだろうと。

三浦 そう。「こういうやり方があったんだ」とか。そういう訴求の仕方もひとつの手だと思うし、やるなら意識的にやらないと。

──じゃあ、海外進出も視野に入れ始めている?

三浦 “とにかく世界を目指して”っていうことではないですけど、そういうことはつねにどこかで意識してます。言葉も英語とかに変えず、このままのスタイルで世界に向けてプロモーションしてみたいっていう気持ちもありますし。

そうして海外のダンサーたちが「日本人だったら三浦大知の曲はチェックする」っていうような存在になれていければいいなって思いますね。

ライブ情報

DAICHI MIURA FANCLUB EVENT2016
05/03(火)千葉・舞浜アンフィシアター
05/04(水)千葉・舞浜アンフィシアター ※2回公演
05/07(土)北海道・Zepp Sapporo
05/22(日)福岡・福岡市民会館
05/27(金)大阪・Zepp Namba
05/28(土)愛知・Zepp Nagoya
詳細はこちら


プロフィール

ミウラダイチ/1987年8月24生まれ、沖縄県出身。Folder のメインボーカルとして1997年にデビュー。2005年3月にシングル「Keep It Goin’ On」でソロデビュー。天性の歌声とリズム感を持ち、コレオグラフやソングライティング、楽器も操るスーパーエンターテイナー。

オフィシャルサイト


リリース情報

2016.03.30 ON SALE
SINGLE「Cry & Fight」
SONIC GROOVE

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