きゃりーと対談、安室奈美恵のプロデュースも!日本のカルチャーと共鳴するイギリスのネットレーベル「PC Music」

今や世界中で、空前のネットレーベルブームが到来している。ネットレーベルは、CDの流通や音楽業界の慣習に縛られることなく、自室にいながらでも全世界の人々に音源を配信できることが魅力のひとつ。近年は既存のレーベルに所属するのではなく、ネットレーベルを拠点にして、自分たちのセンスと情熱を武器に音楽シーンに挑戦する若手ミュージシャンが増えている。

 

1990年生まれの若手プロデューサーが創設

イギリスには、日本のカワイイ文化やネット文化の影響を受けつつ、最新のダンスミュージックを生み出している次世代ネットレーベルがある。それが、2013年に設立された「PC Music」だ。

創設者は、1990年ロンドン生まれの若手プロデューサー、A.G.Cookだ。彼は、名門・ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで音楽を学んだ秀才で、23歳のときにネットレーベルPC Musicを設立した。

設立当初は、ブランドイメージをコントロールするためにメディアへの露出を控え、リリースするすべての音源をネット上で完全フリーダウンロードにするなど、こだわりのレーベル運営を展開。

PC Musicのリリースする音楽は、ヴェイパーウェイヴやシーパンクなどのインターネットミュージックの要素を絶妙に取り入れたポップなエレクトロミュージックが中心だ。

リスナーにとって情報の少ない謎のレーベルから次々とリリースされる新感覚の楽曲が話題を呼び、すぐさま次世代を担うレーベルとして国内外で重要視されるようになった。

 

アートワークには、日本のギャルのような装いの美女が……


そんな斬新なネットレーベルは、生みの親のA.G.Cookによると、日本のカルチャーから大きな影響を受けているという。

その影響は、例えばアートワークに現れている。リリースページに並んだアートワークには、ギャルのような装いの美女が、ポップなカワイイ色彩で映し出されているものが目立つ。

また間接的な影響のみならず、近年は日本のカルチャーシーンとの交流も盛んだ。PC Musicの中心メンバーであるプロデューサーのSOPHIEは、イギリスの雑誌「DAZED & CONFUSED」で、きゃりーぱみゅぱみゅと対談。

さらに安室奈美恵と初音ミクのコラボレーション曲「B Who I Want 2B」にプロデューサーとして参加しており、SOPHIE 自身も2016年2月に来日し、東京と大阪での来日公演を成功させているのだ。

 

レーベル創設者自らが参加したユニットが話題に


現在10組以上の気鋭のアーティストが所属するなかで、注目はレーベル創設者A.G.Cookと看板プロデューサーSOPHIEによるユニット、QT。

デビューシングル「Hey QT」は、ハイピッチにコントロールされたボーカルとところどころイレギュラーなビートが特徴的で、ユニット名通りのキュートさが全面に出たポップなエレクトロダンスチューンだ。

この曲は2014年にイギリスの名門インディーレーベル「XL Recordings」からもリリースされ、PC Musicの飛躍のきっかけにもなった。

QTの他にも、多様な才能が結集しているPC Music。公式サイトからは、ほぼすべての音源がフリーダウンロード可能である。

音楽ファイル共有サービスSoundCloudでも公開されている2015年5月リリースのレーベルコンピレーション「PC Music Volume 1」が入門編としておすすめ。

この機会に日本のカルチャーの影響を期せずして受け、イギリスの新世代が生み出すポップで奇妙なサウンドに、ぜひ触れてほしい。

 

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