若きグッドミュージック発信の地「七針」と、その出身ミュージシャンたちを知る

「七針(ななはり)」というライブスペースを知っているだろうか。七針は東京都八丁堀にある作業場兼スタジオ。

音楽以外にも舞台芸術の公演や造形美術の展覧会場としても使用されている、キャパシティ20〜40人程度の小規模なスペースだ。七針には、2010年前後から若手ミュージシャンが集い、ゆるやかなシーンを形成してきた。

今回は、そんな七針で腕を磨き、巣立っていった注目のミュージシャンたちを紹介しよう。

 

王舟


まずは、上海出身日本育ちのシンガーソングライターの王舟(おうしゅう)。七針での活動を通してライブシーンで名前が知られるようになっていた王舟は、トクマルシューゴ主催の「Tonofon Festival 2011」に出演するなど、アルバムデビュー前から注目の存在であった。

2014年にリリースされた待望の1stアルバム『Wang』は、同世代ミュージシャンから耳の肥えた音楽ファンまで、各方面から絶賛された名盤だ。

王舟の代表曲「Thailand」は、異国情緒が漂いながらも、同時にノスタルジックな気分にもなる不思議な一曲。

ちなみに王舟は七針に出演することで、「ライブをして、ギャラをもらうこと」を初めて経験。これが後に音楽活動を続けていく大きなきっかけとなったそうだ。

 

Alfred Beach Sandal


次はAlfred Beach Sandal。通称「ビーサン」と呼ばれるこのユニットは、2009年に北里彰久が始めたソロプロジェクト。現在は、岩見継吾、光永 渉とのトリオ編成を軸として活動中。

ビーサンの音楽は「モンドポップス」とも評され、まるでコラージュのようにロックやブラックミュージックやラテンのサウンドが取り入れられている。

その独自な音楽性には、ミュージシャンのファンも多く、トクマルシューゴ、高城晶平(cero)、川辺素(ミツメ)などが参加した「ビーサン大好き芸人」というトークイベントが開催されたほど。

同じ七針出身の王舟とは、2015年5月に「Wang’s Honeymoon」と題したダブルリリースツアーを共にまわった。

 

oono yuuki


最後は、大野悠紀を中心とするバンドoono yuuki。2010年4月にリリースした1stアルバム『stars in video game』が、美しい旋律とエモーショナルなロックサウンドで評価された彼らは、その後総勢9名の大所帯バンドとして数々のフェスに出演し、話題を呼んだ。

『stars in video game』に収録されている楽曲「+ −」は、シンプルなアルペジオの上に、チェロやドラムの変則的なサウンドが徐々に重なれられていくアンサンブルが印象的な一曲。

2013年末からバンド活動を休止していたが、2015年9月に全曲弾き語りのニューアルバム『夜と火』をリリース。現在は弾き語り形式でライブ活動をしている。
これからの活躍が楽しみな七針出身のミュージシャンたち。三者三様のグッドミュージックを音源で、そして現場でぜひ体感してほしい!

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