AIR SWELL×BLUE ENCOUNT×MY FIRST STORY×SWANKY DANK ALBUM「BONEDS」ディスクレビュー

BONEDS

ALBUM

AIR SWELL×BLUE ENCOUNT×MY FIRST STORY×SWANKY DANK

BONEDS

INTACT RECORDS

2013.11.20 release


新鋭4組が描くラウド・シーンの未来

マキシマム ザ ホルモン、FACT、Crossfaithらの躍進によって近年さらに隆盛を見せているヘビー/ラウドロック・シーン。このスプリット・アルバムは、なかでもとびきり威勢のいいニューカマー4組が書き下ろしの2曲を投入した強力盤だ。以下、それぞれの特質と魅力を箇条書きでリストアップしてみよう──。

■AIR SWELL
四国発の3ピース・バンド。先ごろ出演したMAN WITH A MISSIONのタワーレコード主催フェス“TOWER RECORDS presents Bowline 2013”でのステージも記憶に鮮烈な彼らは、「No going back」「ゴブリンズ スケルツォ」を提供。ラップ・パートを織り込んだ、あらゆる障壁を突き破って疾走する前者はまさに彼らの真骨頂と言えるナンバーで、アルバム冒頭から聴き手を絶頂へと導く。対して後者は、聴いてビックリ、シンセがファンファーレ的に鳴り響くファンキーでど派手なダンス・ナンバー! 何とも懐の深いバンドである。

■BLUE ENCOUNT
熊本発の4人組は、アコースティック・ギターの調べから幕を開けるドラマチックな「JOIN」と、TOTALFATに通ずるような高揚感とユニティ感に満ちた疾走チューン「NEVER ENDING STORY」で勝負。直線的ではない技巧的なドラムを筆頭に、ラウドでありながら巧みなアレンジメントの音像と共に、どこか細美武士(the HIATUS)を彷彿とさせる、英語の発語感が心地よい伸びのあるハイトーン・ボイスも大きな魅力。ちなみにライブでの爆笑MCも必見!

■MY FIRST STORY
初のクアトロ・ツアーが4ヵ所すべて即日完売という、躍進著しい都内発の5人組。静謐な幕開けから一転、ストーリー・オブ・ザ・イヤー的ツイン・ギターとHiroのスクリームが共鳴する「What’s my name??」はブリッジでのピアノの調べも清新で、このバンドらしいダイナミズムと物語性に満ちたナンバー。アルバムのラストを飾る「START OVER」は、ピアノとストリングスを織り交ぜたアンサンブルが実にドラマチックな佳曲で、鮮やかにスプリットを締めくくっている。

■SWANKY DANK
こちらも都内発、YUICHI (vo、g)とKOJI(vo、b)兄弟を中心とする3人組で、「Remember me」「Reason’s」の2曲を投入。前者は大陸的かつダイナミックなギター・リフ、シンガロング必至のキャッチーさで迫る大サビ、迷いや弱さを超克せんとする決意表明的リリックと、キッズの琴線に触れてやまない要素が満載。後者「Reason’s」もダークなトーンに貫かれた強力ナンバーで、共通して高揚感を掻き立てる巧みなコーラス・ワークが印象的だ。

最後に総論めいたものを書くとすれば、いい意味でのライバル心が闘争心を掻き立て、それぞれの特質をより一層尖らせるというスプリットの醍醐味が存分に味わえると共に、ラウド・ロックの最先端を落とし込んだ好盤になっていると思う(本人たちは結構なプレッシャーだっただろうけど……)。何しろ揃いも揃ってこれだけクオリティとポテンシャルの高いバンドが同期的に登場したことは、ラウド・シーンの層の厚さと可能性の何よりの証。年明けには4バンド合同でのツアーもあるし、これからもっと面白くなるはず!

(奥村明裕)

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