オリジナル・アルバムは3年2ヵ月ぶり。ジャケット写真撮影は約21年ぶり!

オリジナル・アルバムは3年2ヵ月ぶり。ジャケット写真撮影は約21年ぶり!

小田和正

小田和正が3年2ヵ月ぶりのオリジナル・アルバム『小田日和』をリリースした。ドラマや映画主題歌、CMなどで耳にしたことのある名曲たちを収録した今作の魅力についてをたっぷりと語ってもらった。6月からスタートした全国ツアーに思わず足を運びたくなるだろう。

INTERVIEW & TEXT BY 小貫信昭


「愛になる」の盛り上がり方は、より“ストイックな盛り上がり方”だろう

──「そんなことより 幸せになろう」という曲で始まりますが。

小田和正 このタイトルの言葉は前からあったものだったけど、アルバムを作っていくうち、今回は全体にバラードが多くなりそうだったのさ。なので“アッパーで元気な曲が欲しいな”って思って、この曲を作ったんだよ。レコ−ディングはツアーを一緒に回るバンドとやったし、そのままライブへも繋がる曲にもなったと思うけど。

──アルバム全体のバランスも考えつつ作っていったわけですね。

小田 あとライブといえば、すでに何度かステージで歌っているけど、「彼方」もツアーでは核となる曲だと思うし、「愛になる」も盛り上がるんじゃないかな。ただこの曲の場合、俺がマイクを持って走り回る時のような会場の盛り上がり方ではなく、より“ストイックな盛り上がり方”なんだろうけど。

──「彼方」はJRA、「愛になる」は明治安田生命の企業CMのために書かれた曲だそうですが。

小田 最初は「かなた」って、平仮名にしてたのを、アルバムではタイトルを漢字にしたけど、それだけでもニュアンスはだいぶ変わるよね。この歌でいちばん伝えたかったのは歌詞でいえば“僕らをこえて”から“時さえこえて”というあたりだった。

──「愛になる」はどうでしょうか?

小田 あらたにアルバムのために取りかかったレコーディングで、まず最初にやったのがこの曲で、納得するものを作って次に行きたかったけど、手こずったんだな。でも、手こずったわりにシンプルな曲になりましたけど。

──手こずった、というのはどの辺りが?

小田 最初に“♪愛は〜 優しく〜”のメロディと言葉が浮かんで、その時はすーっと全体が思い浮かぶと思ったけど、簡単には出てこなかった。最後まで迷ったのは、“笑顔はいつも 言葉を超えて すべてを包む 愛になる”というフレーズで、これをAメロでもサビでも使うことにするまで迷った。結果は両方で使って良かったと思いますけどね。最後に再び出てくることで、この言葉にすべてが収斂されてく感じに仕上がったし。

──こうして依頼を受けて書くというのは、曲作りに影響を与えるものなのでしょうか。

小田 それはもちろん、依頼されなかったら書かなかったかもしれない作品もあるわけだから。名古屋鉄道の創業120周年ということで書いた「この街」なら、やはり名鉄ということもあって車窓の景色も浮かんだので……。

自分で勝手に歌がかかる場面を想像してみたんだよ

──さらに「二人」は、NHKの時代劇ドラマ『吉原裏同心』のために書かれた主題歌ですね。

小田 これはまさに、こうした機会を頂けたからこそ書けた曲だろうね。そもそも時代劇というのは初めてで、自分で勝手に歌がかかる場面を想像してみたんだよ。宿場町のようなところの大通りには、結構な人通りがあって、そこを理由あって追われてる二人が見え隠れするように歩いてくる……。砂ぼこりがわーっと上がって、とか、そんな想像をしながらね。

──やや傾向が違うのは「mata-ne」じゃないでしょうか。小田さんの友人であり、これまで度々小田さんのレコーディングに参加してきた世界的なベーシスト、ネイザン・イーストのソロ・アルバムへの提供曲だとか。

小田 ネイザンとはもう20年以上の付き合いなのさ。そんな彼が初めてソロ・アルバムを出すということで、頼まれて書いたものだけど、以前、彼が俺の曲だったら「たしかなこと」が好きだって言ってたの覚えてて、そんなこと思いつつ書いて送ったら、すごく喜んでくれてね。ネイザンのほうはそれに英語の歌詞がついて「Finally Home」ってタイトルになったけど、俺は曲を書いた時のテーマが友情だったし、あとからそんな詞を書いたんだけどね。これ、最初に彼の名義で出ているから、正式には俺のは“カバー”ということになるんだけど。タイトルの「mata-ne」っていうのは、メールでやりとりしてると、ネイザンが必ず最後の行に書いてくるのがこの言葉で、それをそのまま使わせてもらったんだけど。

──最後にアルバム・タイトルのことを。

小田 今回のアルバムって、俺の作家性で押していって“こういう曲です!”って聴いてくれる人たちに問うものじゃなく、むしろ“どう聴いてくださっても結構です”って感じの内容だろうし、だったら肩の力が抜けたタイトルがいいなって思ったのさ。どの曲も、自分に近からず遠からずの仕上がりだろうし、そんな曲たちをふと聴きなくなった日、それが『小田日和』ということで。ジャケットもポップなデザインにしたくて、四文字熟語みたいに言葉を箱に切り貼りして、積み重ねてみたんだけどね。

リリース情報

2014.07.02 ON SALE
ALBUM『小田日和』
アリオラジャパン 

J-140705-FY-0316

【写真:CD】¥3,000+税

詳細はこちら

ライブ情報

“明治安田生命 Presents KAZUMASA ODA TOUR 2014 「本日 小田日和」”

詳細はこちら

オフィシャルサイト

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