星野 源の横浜アリーナ2デイズ公演。弾き語り、バンドと各日スタイル違いで見せた、エンターテインメント性溢れる楽しいステージ。その2日間の模様。

星野 源

“星野 源 横浜アリーナ2Days「ツービート」”。12月16日「弾き語りDay」、12月17日「バンドDay」の2日間にわたるこの記念すべきライブで星野 源は、ミュージシャンとしての圧倒的な才能と魅力──“人間はひとりである”という根本に根ざした楽曲、狂おしいまでにポップなサウンド・メイク、そして、くだらなさと知性を共存させたエンターテインメント感──をこれまでで最高のスケールの中で表現してみせた。各日1万1千人の前で見せたステージの模様をレポート!

TEXT BY 森朋之 PHOTOGRAPHY BY 三浦知也、五十嵐一晴


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裏テーマとして、歌を歌い始めた頃と今を繋げるライブにしたいなというのがありました

【2014.12.16 横浜アリーナ2Days「ツービート/弾き語りDay」】
“星野 源 横浜アリーナ2Days「ツービート」”初日。「弾き語りDay」というタイトルどおり、この日はほぼ全編、星野 源のアコギ弾き語り。当然、彼が紡ぎ出す歌と言葉をじっくり味わうライブになるのだろうと思っていたのだが、それだけではなく、お祭り的なエンターテインメント性を備えたステージが展開された。

「デイジーお味噌汁」の繊細なメロディが流れる中、19時10分、ライブ・スタート。ミニスカ・サンタの女の子ふたりと腕を組んだ星野が登場すると、大きな笑いと拍手が起こる(ちなみに2014年2月の武道館ライブはミニスカ看護婦でした)。戻ろうとする女の子のスカートをのぞき込むというお約束のネタのあと、ちょっとニヤニヤしながらアコギを持ち、スリーフィンガーで弦を爪弾きながら「歌を歌うときは 背筋を伸ばすのよ」という言葉を響かせる。最初のナンバーは「歌を歌うときは」。人と対するときの真摯な姿勢を示したこの曲が会場を包み込み、瞬く間に星野 源の歌世界が広がる。続いて「今を捲って 命動き出す」という力強いフレーズがまっすぐに届けられた「ギャグ」、キレのいいギター・ストロークと“絶望からの逆襲”を軸にした歌詞がひとつになった「化物」。曲の途中で「こんばんは! 星野 源です!」と挨拶し、少し緊張が解けた会場から手拍子が鳴り響く。

「みなさん、ようこそお越しくださいました。今日はお寒い中、本当にありがとうございます。ちょっとこのまま座っていると横浜アリーナっぽくないので、一回立ってもらっていいですか?」というMC、「アレやっていいですか? “アリーナ〜”(←軽く桑田佳祐のマネで)」みたいなやり取りを挟み、名曲「くせのうた」。フォーキーな手触りのメロディとともに奏でられる「知りたいと思うには 全部違うと知ることだ」という言葉には何度聴いても胸を衝かれる。人はみんな違う。だからこそ、知りたくなる。そんな“当たり前なんだけど、普段は知らないふりをしていること”を星野は豊かな音楽へと導いてみせる。

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ボーカルにエフェクトを施し、アシッド感を演出した「レコードノイズ」のあとは、再びホンワカとしたMCタイムへ。「えっと……手拍子の練習とかしてみていいです?」「あ、みんなうまいですね。次の曲はそういう曲じゃないんですけどね(笑)」というやりとりで笑いを取ったと思ったら、いきなり「なんで弾き語りをやりたいかと思ったかと言うとですね……」といきなり本題へ。

「家で曲を作ってるときは狭い部屋で、ひとりでモソモソと作ってることが多いわけです。最近はバンドでレコーディングすることが増えて、ライブにも必ず弾き語りはあるんですけど、なんとなく原点に返ってみたいなと思い。かつて奥田民生さんという人が広島市民球場でひとり弾き語りというすごいことをやりましたけど、それに倣ってというか、マネして、自分もやってみたいなって思います。……こんな感じがずっと続くよ。みんなでひとりになろう! このクリスマス・ムードの中(笑)」

この後も、星野 源にしか生み出せない、孤独と希望が混ざり合った歌が披露されていく。きつくて苦しい日常を塗り替え、自分だけの風景を作ろうと呼びかける「フィルム」、どうでもいい日々の出来事の中にこそ愛があるはずだと歌う「くだらないの中に」。すべての音、すべての言葉を丁寧に紡ぎ出す星野に対して、1万1千人のオーディエンスが驚くほど真剣に向き合っている。指と弦が触れ合うキュッキュッという音がなんだかとても切ない(しかし、歌い終わったあとの「ありがとうっ!」はちょっと堀内孝雄っぽい)。

「ちょっと寂しくなってきたので、友達を呼んでいいですか?」と呼び込まれたのは、ギタリストの長岡亮介(ペトロールズ)。長岡「すごい、すごいですね、この空間。気持ちいいでしょ?」、星野「一緒に気持ち良くなりましょう」という気の置けない会話を挟み、星野流のカントリー・ソング「穴を掘る」。ふたりのギターが有機的に絡み合い、素朴なメロディがゆったりと広がる。アコギの特性と魅力を存分に生かした、本当に質の高い演奏だ。さらにレイドバックしたビート感を軸にした「Night Troop」、長岡がマイク・スタンド、星野はペットボトルで弦をこすりながら始まった(「ふたりでイントロを表現しています」と星野)「地獄でなぜ悪い」。観客も楽しそうに体を揺らしながら、「無駄だ ここは元から楽しい地獄だ」と口ずさんでいる。

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ここで星野がバック・ステージに戻り、お待ちかねの(!?)「一流ミュージシャンからのお祝いメッセージ」のコーナーへ。まずはレイザーラモンRGによる佐野元春。「くだらないの中に」の歌詞を「ザ・ソングライターズ」風に朗読するのだが、これがちょっとどうかと思うくらいの完成度の高さ。もうひとりは清水ミチコによる桃井かおり……かと思ったら、森山良子と井上陽水による「くせのうた」。これまたすさまじいクオリティで「おぉ〜」という感嘆の声が上がる。

楽しい演出はまだまだ続く。「ちょっと歩いていくのはアレなんで、乗り物に乗っていきます」と星野がセグウェイで登場(!)、客席の近くを通り、アリーナの後方に置かれたサブ・ステージに向かう。「こんなたいそうなことして、盛り上がる曲をやると思うでしょ? めっちゃ暗い曲やります」と「ひらめき」「スカート」を歌う。さらに細野晴臣の「冬越え」、NUMBER GIRLの「透明少女」のカバーも。「カバーをやるのはそんなに好きではなくて。でも、本当に好きな曲はやりたいんです。自分が人生を変えられたような曲とか、自分がやる意味がちょっとでもあるかなと思う曲はやりたい」という言葉どおり、星野のルーツが体感できる貴重な場面だった。

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「老夫婦」を披露したあと、なぜか「Forever Love」(X Japan)をかけながらメイン・ステージに戻る。スティーブ・ジョブズ(レイザーラモンRG)のお祝いメッセージ、松任谷由実と秋川雅史(清水ミチコ)による「くせのうた」が再び映像で紹介され、ここで最大のサプライズが! 作務衣&頭にタオルを巻いた奥田民生スタイルに扮した星野が「さすらい」を歌い出した瞬間、「待てぃ〜! こらぁ〜!」という怒声が聞こえ、同じ格好をした本物の奥田民生が登場! 「だいたいさ、この格好にギターは似合わないんだよ」(奥田)、「そのへんで見たら居酒屋の店員だと思うでしょうね」(星野)みたいなトークを交わし、改めてふたりで「さすらい」を披露。奥田、星野がギターを掻き鳴らし「さすらおう〜」とハモるだけでなんだかジーンとしてしまう。さらにPUFFYの「MOTHER」、星野がこの日のために作ったという新曲「愛のせい」を披露。ギターを弾きながら言葉を発するとそれがそのまま歌になる、稀な才能を持ったふたりのセッションは本気で最高。星野も感慨深げに「俺、小学生のときから好きだからさ。アガっちゃうんだよね。『MOTHER』とかもさ、高校生のときに聴いて非常に救われたわけです。こういう場でふたりで演奏できて本当にうれしいです」と語っていた。

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さらに、矢野顕子、美輪明宏(もちろん清水ミチコ)が歌う「くせのうた」の3番の映像を挟み、ライブは後半へ。再び長岡亮介が登場し、ふたりで「桜の森」を演奏する。ソウル・ミュージックのエッセンスを感じさせるフレーズと日本の抒情性を感じさせる歌詞がひとつになったこの曲にも、星野の個性的なソングライティング・センスが色濃く表れている。さらに“仕事”にまつわる哀愁とおかしみを歌った「ワークソング」。観客の「ウェイブがしたい!」という声を拾って、「時間がないので、“せーの”でその場でジャンプしようか」というやり取りを挟んでヒット・シングル「夢の外へ」。妄想と現実の間でできるだけ楽しく生きようというメッセージが、狂気スレスレのポップネスとともに伝わってくるこの感覚もまた、彼のライブ以外では味わえない。

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「今日は裏テーマとして、歌を歌い始めた頃と今を繋げるライブにしたいなというのがありました。六畳一間の風呂のない場所でやってた曲を、こういう広い場所でみなさんに聴いてもらえるというのは、ホントにうれしいです」。そして、じんわりと感動に包まれながら、本編ラストの「ばらばら」へ。「僕らはひとつになれない そのまま どこかにいこう」。そんな歌を1万1千人の観客が共有する。これこそが、星野 源の真骨頂だと思う。

「歌い納めは、この曲、『Crazy Crazy』!」という寺坂直毅のアナウンスのあと、ビロードの赤い幕が開き、白いスーツで決めたバンドが登場する。長岡亮介(g)、ハマ・オカモト(b/OKAMOTO’S)、ピエール中野(ds/凛として時雨)、小林 創(key)による強靭なバンド・サウンドが鳴り響き、星野のテンションも最高潮! その後、バンド・メンバー、奥田民生、ミニスカ・サンタのふたりも登場して挨拶し、最後は星野がひとりステージに残り、弾き語りによる「Stranger」。最初から最後まで“1対1”で星野 源の歌を堪能できる、きわめて濃密な3時間だった。

SETLIST

M 01. 歌を歌うときは
M 02. ギャグ
M 03. 化物
M 04. くせのうた
M 05. レコードノイズ
M 06. フィルム
M 07. くだらないの中に
M 08. 穴を掘る
M 09. Night Troop
M 10. 地獄でなぜ悪い
M 11. ひらめき
M 12. スカート
M 13. 冬越え
M 14. 透明少女
M 15. 老夫婦
M 16. さすらい
M 17. MOTHER
M 18. 愛のせい
M 19. 桜の森
M 20. ワークソング
M 21. 夢の外へ
M 22. ばらばら
<ENCORE>
M 23. Crazy Crazy
M 24. Stranger

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今年は恩返しをしたいなと思って、いろいろやってきた1年でした

【2014.12.17 横浜アリーナ2Days「ツービート/バンドDay」】

2日目は「バンドDay」。バンド・メンバーは、前日も登場した長岡亮介(g/ペトロールズ)をはじめ、伊賀航(b)、伊藤大地(ds/SAKEROCK)、野村卓史(key/グッドラックヘイワ)、石橋英子(key)。さらにストリングス、ホーン・セクションを加え、星野 源の色彩豊かな音楽を体現してみせた。

開演時間の19時を少し過ぎた頃、まずバンド・メンバーが姿を見せる。オープニングは9名のストリングスの演奏による「デイジーお味噌汁」。オリエンタルな香りの旋律が響き、クラシカルな雰囲気が広がっていく。……と思ったら、やっぱりミニスカ・サンタを連れた星野が登場し、会場全体が笑い声に包まれる。そして、伊藤大地のカウントから「ギャグ」。華やかなポップ感に満ちたサウンドとともにアニメ、マンガへのリスペクトに貫かれた歌が気持ちよく響きわたる。さらに石橋英子がマリンバを演奏する「化物」。「こんばんは、星野 源です!」と叫ぶ星野も昨日以上に楽しそう。フォーマルな黒のスーツも意外と(?)似合う。

「今日は寒い中、ホントにありがとうございます。ちょっと諸事情があって、このまま進めます。俺の身体的サプライズがあって……あとで説明するんで」という挨拶で会場がザワザワするなか、マーチング的なビートを軸にした「穴を掘る」。長岡が「ジングルベル」のメロディを弾いたことをきっかけにホーン・セクションがソロを回して賑やかなパーティ感を演出、観客のテンションも少しずつ上がっていく。軽やかなファンクネスを湛えた「もしも」、ディスコチックなアレンジと墓参りを描いた歌詞が融合した「ステップ」、ソウル・ミュージックのエッセンスをたっぷり注入した「Night Troop」も絶品。星野のカラフルな豊かな楽曲を卓越したセンスを持ったミュージシャンが演奏する、音楽の至福と言うべき空間が生まれる。

そして、そんな幸せな時間を見事に打ち破ったのは、星野のこんなMCだった。

「ここでみんなに、俺の身体的サプライズを言っていいですか。出てきた瞬間にめっちゃウンコしたくなって。……いい? ここ、横浜アリーナだけどいい? トイレ行ってきていい? (メンバーに向かって)スィマーセン、ちょっと話といてもらっていい?」

と言いつつ、ステージを去る星野。取り残されたメンバーは「すげえな。どうすんだコレ」(長岡)などとしばらくウダウダしたあと、なんとなくセッションを始めたのだが、これがラウンジっぽい雰囲気でめっちゃカッコいい。さすがだなーと思ってると星野が軽やかなステップを踏みながら登場(「ありがとう。鬼のように出た」とスッキリした顔)。それにしてもライブ中に「ウンコしたいんでトイレ行ってきます」と堂々と言う人、初めて見た。これがちゃんと演出になるのはやはり、星野のキャラクターの賜物だろう。

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ここからは「しっとりさせて申し訳ない」(星野)と恐縮しつつ、アーティスト・星野 源のキャリアを象徴するような名曲が次々と披露される。ノスタルジックなメロディとともに「寂しいと叫ぶには 僕はあまりにくだらない」と歌う「くせのうた」、“君は世界でひとつだけのかけがえのない存在なんだ”という切実な願いが胸を打つ「未来」、そして、愛、希望といった普通の言葉にどこまでも深い意味を与える「くだらないの中に」。星野の歌を聴かせることに意識を置きながら、楽曲のイメージをナチュラルに増幅させていくようなバンドの演奏も素晴らしい。

このあとは、「一流ミュージシャンからの祝福エピソード」(清水ミチコの「くせのうた」by 森山良子、松任谷由実、矢野顕子……と、レイザーラモーンRGによる、佐野元春「SOMEDAY」に乗せた“横浜アリーナあるある”の替え歌)→セグウェイに乗ってサブ・ステージへ移動し、アコギの弾き語りコーナーへ。

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まずは闇の中の光をほんのりと感じさせるような「ひらめき」。そして、「俺のライブに来てくれるみなさんは、どこか変態な部分があると思うけど。やっぱり、休日ってセックスしたくなるよね」という言葉とともに披露された「スカート」、「これもすごい昔に作った」という「老夫婦」も。また「すごくクソ女にクソみたいな扱いを受けてフラれたことがあるんですけど、その女の続報が入ってきました」というエピソードから「透明少女」(NUMBER GIRL)のカバー、「小中高とあの人(奥田民生)が作る曲がホントに好きで。学校行かなかった時期とかも励まされたわけです。そういう感謝の意も込めて作った」という新曲「愛のせい」も披露。

「今日も弾き語りをやりたいと思ったんですよね。中学生くらいのときから自分で曲を作り始めたんですけど、すごく狭い空間でやってる自分の音楽があって、当時はネットとか全然発達してないから配信とかもなくて、歌とか歌いながら“なんかわかんないけど届け!”って念じるみたいなことをずっとしてたんです。その念がですね、14年くらいかけて、みなさんのもとに伝わったのかな、と。そう思いたいんですよね」という言葉も強く心に残った。

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「昨日、帰りにかけた曲、違うやつがいいんじゃないかな」という星野の希望は聞き入れられず、やっぱり「Forever Love」(X Japan)とともにメイン・ステージに戻り、「さようならのうみ」からライブは後半戦へ。アシッド・フォークを想起させる音像と巨大なミラーボールの光によって、極上のサイケデリア空間が生み出された「レコードノイズ」、「みんな、明日も仕事なんだろ。俺はもう休みたい。南国とか行きたい。でもそうはいかない」というグチ(?)に導かれた極彩色のアッパー・チューン「ワークソング」(伊藤大地のパーカッシブなドラムがカッコいい!)、生まれてこなかった妹への思いから生まれたポップ・ナンバー「兄妹」、ビッグバンド・ジャズ、ソウル、モータウンなどのテイストを取り入れた賑やかなサウンドと入院中に書かれたという(まさに地獄にも似た)切実な状況を描いた歌詞がどんどん押し寄せてくる「地獄でなぜ悪い」。「源ちゃん、最高」「かっこいい!」「結婚しないで!」と好きなことを叫ぶオーディエンスもめちゃくちゃ楽しそうだ。

「みなさん、本当にありがとう。超楽しいです。なんて言うか、いろいろね、ありましたね。いろんな人がいろいろありましたよ。だから、アホみたいだけど、いろいろあるけど、楽しく生きよう」「俺は“ひとつになろうぜ”みたいなカッコいいことを言うのには憧れるけど、言わない。みんな、ひとりだから。みんなひとりなのに、こうやって集まってるのがすごい。ぜひ踊ってください」というMC、「夢の外へ」「桜の森」という“すべての人間が抱える孤独”と“圧倒的な高揚感”を兼ね備えた楽曲によって本編は終了した。

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アンコールはお待ちかねの“ニセ明”(布施明のモノマネ)。「君は薔薇より美しい」を歌い上げる星野、武道館のときよりもさらに気持ち良さそう(しかも歌がうまくなってる! エンディングのロング・トーンもすごかった!)。「サンキュー! ニセ明です」「さっきはウンコしてごめんね」というMCを挟み、メンバー紹介。伊藤大地のドラム・ソロに対抗して華麗なステップを踏んだり、星野も全身全霊で楽しみまくっている。

「こんなに寒い日に、みんなと一緒に過ごすことができて、ホントに幸せです。今年は恩返しをしたいなと思って、いろいろやってきた1年でした。来年はもっとくだらないこと、面白いことをやっていけたらと思っています。来年もよろしくお願いします!」という挨拶のあと、ラストの「Crazy Crazy」へ。「くるって ふざけた場所で逢おうぜ」というラインとオーガニックなグルーヴが渦巻くなか、初の横浜アリーナ公演は幕を閉じた。

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アンコール前の寺坂直毅のアナウンスでも告げられていたが、ちょうど2年前の2012年12月17日は星野が病気で倒れ、手術を受けた日。それから治療を経て、2014年2月に日本武道館公演、春には全国ツアー“星野 源の復活アアアアア!”を開催し、見事に復活を遂げた。そして今回の横浜アリーナ2Days公演は、過酷すぎる現実を乗り越え、アーティスト・星野 源が辿り着いた最初の集大成と言えるだろう。

終演後には「星野 源 ドキュメンタリー 映画化決定」が告知されるなど、すでに次のアクションも。弱く、孤独な人間の本質を射抜くような楽曲世界、ジャズ、ブラック・ミュージックのエッセンスを交えた豊かな音楽性、“そこまでやるか!?”と思うようなくだらなさとオーディエンスの心の壁をヒョイと乗り越える親しみやすさを兼ね備えたエンターテインメント性。星野 源の音楽がこんなにもたくさんの観客に支持されているという事実は、決して大げさではなく、日本の音楽シーンのひとつの希望だと思う。

SETLIST

M 01.デイジーお味噌汁
M 02.ギャグ
M 03.化物
M 04.穴を掘る
M 05.もしも
M 06.ステップ
M 07.Night Troop
M 08.くせのうた
M 09.未来
M 10.くだらないの中に
M 11.ひらめき
M 12.スカート
M 13.老夫婦
M 14.透明少女
M 15.愛のせい
M 16.さようならのうみ
M 17.レコードノイズ
M 18.ワークソング
M 19.兄妹
M 20.地獄でなぜ悪い
M 21.夢の外へ
M 22.桜の森
<ENCORE>
M 23.君は薔薇より美しい
M 24.Crazy Crazy

PROFILE

1981年、埼玉県生まれ。音楽家、俳優、文筆家と多岐にわたり活躍。2000年にインスト・バンド“SAKEROCK”を結成。2010年にソロとしてアルバム『ばかのうた』でメジャー・デビュー。2013年5月発表の3rdアルバム『Stranger』がオリコンウィークリーチャート初登場2位、10月発表の6thシングル「地獄でなぜ悪い」が5位を記録。また同年、初主演映画「箱入り息子の恋」、映画「地獄でなぜ悪い」、アニメ映画「聖☆おにいさん」(声出演)などへの出演を果たし、第5回TAMA映画賞最優秀新進男優賞、第35回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第37回日本アカデミー賞新人俳優賞、第68回毎日映画コンクール スポニチグランプリ新人賞を受賞。2014年は、2月に初の日本武道館公演を実現。6月にはシングル「Crazy Crazy/桜の森」をリリース。

LIVE INFORMATION

“RADIO CRAZY”
12月27日(土)インテックス大阪

“COUNTDOWN JAPAN 14/15”
12月28日(日)幕張メッセ国際展示場1〜11ホール、イベントホール

関連リンク

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