KNOCK OUT MONKEY – 今夏2ヵ月連続のシングル・リリースも話題となった彼らの最新作「How long?」。KOMの好テンションぶりも発揮し、勢いを増す彼らに話を聞いた。

KNOCK OUT MONKEY

今年2月にリリースした、1stアルバム『INPUT ∝ OUTPUT』を掲げての全国ワンマン・ツアーを大成功させ、夏には2ヵ月連続でタイプの異なるサマー・チューンをリリース。2014年、破竹の勢いを見せるKNOCK OUT MONKEYが、その勢いに追い撃ちをかけるようなニュー・シングル「How long?」をリリース。“楽しい”を突き詰めた夏シングルから一変、完全ライブ仕様のストレートで攻撃的な楽曲となった今作。煩悩にまみれた現代人に激しく警告を鳴らすメッセージ性の強い歌詞、激しくエモーショナルなサウンドと歌声。ロックという最強の武器を装備して、世の中と闘い続ける彼らの核たる部分を剥き出しにしたこの曲について話を聞く。

INTERVIEW & TEXT BY フジジュン


作れば作るほど音楽が好きになってる感覚があって

──最新シングル「How long?」を完成させたKNOCK OUT MONKEY。7月、8月とシングルを連続リリース、間髪入れずにリリースされる今作ですが、初回盤には7月に行われた『INPUT ∝ OUTPUT』ツアー・ファイナルのライブ映像も収録されるんですよね。

w-shun そうです。ライブをやっているときのことは断片的にしか覚えていないので、映像を見返して、改めて“ツアーが終わったんやな”と実感した部分もあったり。今作に収録されたなんばHatchは思い入れの強い会場やし、今まででいちばん大きな会場でのワンマンなので。こうして形に残るものにできたことも、すごくうれしいです。しかもライブ映像って、終わってから時間を空けず、熱が冷めないうちに出したいので。こうして年内に出せたのも、すごく良かったです。

──ライブ映像もですが、前作2枚を出した直後に、このクオリティのシングルが出てきたことにも驚いて。今、KOMは“INPUT~OUTPUT”がすごいスピードで循環してるんだろうなと思いました。

w-shun メジャー・デビュー以降、このタームでやってたら、曲が出来なくなっちゃうんじゃないかと思ったんですけど、逆にやりたいことはどんどん増えてますね。ツアー・モードに入ってても、制作に入るとちゃんと制作モードにスイッチングできて。それが身体に馴染んできてるし、ツアーをしながらも“次はこんなことしたいな”とか同時進行で考えられるようになったし。バンドの状態としてはすごくいいんじゃないかと思います。それに俺、今がいちばん音楽聴いているんじゃないかなと思うんです。
dEnkA あ、それは俺もそうだ。

──貪欲に吸収しようとしている?

w-shun それもあるんですけど、作れば作るほど音楽が好きになってる感覚があって、それがすごく心地よくて。“もっと良いバンドはいないか?”とか、“今、巷ではどんな音楽が流行ってるんだ?”とか、いろんな音楽を聴くのがすごく楽しいし、そこからいろんなものを吸収できている感もあるし。
dEnkA 僕は20代前半、自分の好きな音楽ばかり聴いてて、流行りの音楽はあまり受け入れられなかったし、好んで聴かなかったんですけど。最近は自分たちもメジャーのフィールドに向かっているということもあって、街でかかってる曲も気になるようになっていて。それと同時に’70年代の音楽とか、古いものも掘り下げるようになって。幅広い音楽を、すごく楽しく聴けてますね。

──そこに“楽しい”があるのが最高ですね。またKOMの場合、いろんな要素が入ってくることが深みや広がりに繋がりますしね。話は戻って、メンバーみなさんはライブDVDに関してはいかがですか?

dEnkA 僕は映像をチェックしてるとき、以前メジャー・デビュー・シングル「Paint it Out!!!!」に付けた特典DVDよりも生っぽいなと思って。自分たちの緊張してる瞬間とか、燃えてる瞬間がくっきり映された、リアリティある映像になったし、自分たちをしっかり表現できた映像になってるなと思いました。
亜太 ライブの現場って、最前列や中心のモッシュピットが熱く盛り上がって、後ろのほうにはじっくり観る人がいたりして、観る場所によって空気感に差があると思うんです。だけど、映像になるとそこをフラットに観ることができて、例えばモッシュやダイブで暴れていた人が視界から落ちた瞬間、見逃したシーンも改めて見ることができたり。実際に会場にいたお客さんにとっても、すごく貴重な映像になってると思いますね。自分たち的にもああいう角度で自分たちを観ることはあまりないので、客観的に観ることができるのがすごく貴重ですしね。
ナオミチ 僕は前まで、自分たちにもっと好き勝手やってたイメージがあったんですけど。ライブ映像を観て、観てる人をすごく大事にできるようになったんやなと思って感心しました(笑)。実際、自分自身の意識も変わったし、「音源のほうが良かった」と言われたくないという気持ちもあるし。まだまだ、みんながワクワクできるライブができると思うけど、この映像には現段階での僕らのライブの良さがしっかり出てると思います。

この曲が控えてるからこそ、夏のシングルも振り切れた部分があった

──そんななか、「How long?」はどれくらいのタイミングで出来た曲だったんですか?

w-shun この曲は昨年末に合宿に行って、アルバムに入れるとか、シングルにするとかは考えず、「荒っぽくても良いから形にしよう」ってところからノリで出来た曲で。最初、リフから出来たんですけど、リフもカッコいいし、ビート感もやりたいことに近いので、この曲をちゃんと形にしたいなぁと思いながら、夏にリリースした「Wonderful Life」、「Greed」に取りかかって。

──あ、原型は夏シングルよりも早く出来ていたんですね。

w-shun そうです。で、「Wonderful Life」のカップリングに入れようかなとも思ってたんですけど、形になるにつれて、“カップリングにはもったいないな”と思うようになってきて。まだリリースも決まってなかったんですけど、「年内にもう一枚シングルをリリースするとしたら、この曲がちょうど良いんじゃないか?」って話になって。この曲は自信があったので、個人的にはすごくうれしかったし、この曲が控えてるからこそ、夏のシングルも振り切れた部分があったんです。

──この曲があることで、安心できた?

w-shun はい。夏のシングルのイメージだけで、ただ楽しいバンドだと思われるのも違うなと思っていて。そのあとにこの曲のリリースがあるということを念頭に置いたうえで取り組めたのは、すごく大きかったです。
dEnkA で、楽器隊のレコーディングは夏のシングルと同時に進めていて。
w-shun そう。僕だけ少し時間を置いてからのレコーディングだったんで、“早く録りたいなぁ”と思ってウズウズしてました(笑)。ツアーを経てからのレコーディングになったことで、よりエモーショナルなものにもなったと思うので、結果良かったですけどね。

俺たちのロックの本質の部分をこの曲で確認できた

──うん、ライブ感がありながら、ポップさやメジャー感もあって。ナメてるとケガするぞ! という攻撃性も含んだ、現在のKOMを一曲で表現した曲になりましたね。

w-shun はい。メジャー・フィールドでやっていくうえでもすごく大事な核や本質的な部分がこの曲で出せたと思って。ロックって反骨心や姿勢が重要だし、そこがカッコいいと思わせるところでもあって。俺たちのロックの本質の部分をこの曲で確認できた気がしていて。夏のシングル2曲で振り切った部分を見せて、また振り幅も広がったし、だからこそ核の部分を見せる必要があったし。この曲で夏シングルとは相反する部分の男くささとか、何かに抗う姿勢が出せたのはすごく良かったですね。
dEnkA 僕もすごく好きな曲やし、現在のKOMをしっかり表せたと思います。今年のシングルが夏の2枚だけだとバンドのイメージも変わっちゃいますからね。
亜太 チャラいバンドで終わっちゃうよな。

──ワハハ、たしかに。“アイツら、魂売ったな”って思われちゃうよね(笑)。

dEnkA そうそう(笑)。そこで、“イヤ、売ってねぇぞ!”というのが、この一曲で証明できたんじゃないかと思います。

──考えると、夏シングルの取材に来たとき、「次に自信作が控えてるんですよ」ってことを心に秘めて、シングルの話してたんですね。

w-shun そう、ホンマは言いたくてしゃあなかったんですよ(笑)。きっと“チャラいシングル作ったと思われてるんやろうな”と思ってたから、“これだけじゃないんです!”って言いたかったんですけど、そこはグッと我慢して(笑)。

──ワハハ。そんな気持ちがあったんだ。

dEnkA あと、「How long?」の話をもう少しすると、この曲って4人でジャムって原型を作ったときから、ほとんど変わってなくて。
w-shun そう。メロディも変わらないし、アレンジもちょっと足したくらいで、9割方変わってないんです。そういう作り方をしたのも初めてやったんですけど、“これはこういう曲だ”ってイメージが、4人の中で最初からハッキリしていたんでしょうね。だから生々しさもあるし、バンドのリアリティみたいなものが出せてると思うし。
亜太 自分たちのいちばんカッコいいと思うもの、得意とする部分が自然と出せた感じはしますね。だから、昔から知ってるファンの人は、“こういうのがきたか!”って喜びや安心感もあると思うんですけど。その中でも今までに演ったことのない奏法を取り入れたり、挑戦や進化の部分は落とし込めてたので、KOMの新しい部分も感じてもらえたらうれしいですね。逆にこの曲で知って、過去作品を聴いてみようと思って、夏のシングルを聴いた人がどう思うかも楽しみですけど(笑)。
w-shun うん。夏シングルの次にこういう曲をリリースしたり、つねに“えっ!?”って驚かせていくことが何より楽しいんです。で、そうするためには、今の自分たちを自分たちがちゃんと理解していなきゃいけないし、その先も見据えていなきゃいけないし。ここまで好き勝手やってると、自分たちがやりたいことを見失ってしまうこともあると思うんですが。僕らはある程度キャリアもあって、自分たちがやりたいことも理解しているつもりだから、物怖じせずに突っ込めるところもあるんですよ。人にどう思われようと、自分たちで間違いないと思っていれば大丈夫だし、そこで怯えずに新しいことにも挑戦していくことがバンドの醍醐味やと思うし。

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