グッドモーニングアメリカ ALBUM「inトーキョーシティ」ディスクレビュー

inトーキョーシティ

ALBUM

グッドモーニングアメリカ

inトーキョーシティ

日本コロムビア

2014.10.22 release

初回盤 <CD+DVD>
通常盤/写真 <CD>


ポップスとしてのパワーを持った新作

 今年も約20本(!)の夏フェス/イベントに出演、全国各地のオーディエンスを盛り上げまくったグッドモーニングアメリカ。いまやロック・シーンの中心的な存在になったグドモだが、2ndフル・アルバム『inトーキョーシティ』で彼らは、こちら側の期待を大きく上回る“ポップ・ミュージック”を提示してみせた。

 シングル「イチ、二ッ、サンでジャンプ」「拝啓、ツラツストラ」(アニメ「ドラゴンボール改」4月クールエンディングテーマ曲)を含む本作のもっとも大きな特徴は、大きく広がった音楽性だろう。原点回帰とも言えるメロコア・ナンバー「STOP THE TIME」(歌詞の内容が“終電で帰っちゃう彼女に対する愛しさ”なのが面白い)エレクトロ〜EDM系のサウンドを大胆に導入した「STAY WITH ME」、フォーキーな手触りのメロディとドラマチックなメロデイ“しっかりと意思を持って生きてゆこう”というメッセージがひとつになった壮大なバラード「スクランブル交差点」。ほぼすべての曲にプログラミングされた音が使用され(もちろん、生々しいバンド・サウンドとうまく融合されている)、アレンジの幅が飛躍的に広がっているのだ。このアルバムによって彼らは、ジャンルを自由に行き来する手法を獲得したようだ。

“自分押し殺して 居場所を 守っているんです”というフレーズが心に刺さるタイトル・チューン「inトーキョーシティ」、ワールドカップの日本対コロンビア戦に対する世間の反応をテーマにした「2014年6月25日我思ふ」などに象徴される、日々の生活のなかで起こる出来事、そこで生まれる感情を描いた歌も印象的。金廣真悟(vo、g)のリアルな思いが込められた楽曲は、ロックやバンドという枠を超え、多くの人が共感できるポップスとしてのパワーを備え始めているのだ。メロコアのシーンで活動をスタートさせ、英語詞から日本語詞に変え、自主企画イベントやフェスへの出演などを通して知名度を上げてきたグッドモーニングアメリカは今、さらに大きなフィールドへと進み始めている。本作はおそらく、彼らにとっても大きなターニング・ポイントになるだろう。

(森 朋之)

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