ココロオークション MINI ALBUM「ヘッドフォンミュージック」ディスクレビュー

ヘッドフォンミュージック

MINI ALBUM

ココロオークション

ヘッドフォンミュージック

CLOUD ROVER RECORDS / JMS

2014.10.08 release

<CD>


ポップ&ポジティブな王道ロック・バンド、関西から登場!

 KANA-BOON、キュウソネコカミ、THE ORAL CIGARETTES、フレデリックといった個性的なバンドが次々と送り出している関西のバンド・シーンからまたひとつ、とてつもなく大きな可能性を持ったニューカマーが登場した。2011年から活動をスタートさせた3ピース・バンド、ココロオークション。’11年12月に関西最大の音楽コンテスト“eo Music Try 2011”でグランプリを獲得、翌年3月には1stミニ・アルバム『TICKET』をリリースするなど、まさに順風満帆のスタートを切った彼ら。新人離れしたダイナミズムを備えたバンド・サウンド、スタジアム級のデカさを感じさせるメロディ・ライン、繊細な表情と圧倒的な爆発力を共存させたボーカル。“王道”という言葉を使いたくなるほどのスケール感は、4thミニ・アルバム『ヘッドフォンミュージック』からも溢れ出している。

 まずはタイトル曲「ヘッドフォントリガー」。迷いなくまっすぐに突き進んでいく鮮烈な8ビート、エッジの効いたギター・フレーズとともに(曲が始まって)10秒で勢いよく耳に飛び込んでくるボーカル、“退屈な日々にサヨナラを 引き金に手をかける”という爽快なリリックがぶつかり合うこの曲は、ロックとポップスがナチュラルに一体化していく瞬間の気持ち良さを確かに備えている。ライブでの大合唱が目に浮かぶようなアンセム的なメロディとともに“この星を君と行こう まだパレードは続くのさ”というロマンチシズムに満ちたラインが広がっていく「イノセンス」、煌びやかなギター・フレーズとソウル・ミュージックのエッセンスをほのかに感じさせるリズム・アレンジによって自然と体が動き出す「ハルカ」など、ほかの楽曲も優れたポップネスに貫かれている。生きていること、ここにいることを高らかに肯定する歌、それを遥か遠くまで運んでいくバンド・サウンド。ジャンルやシーンを超え、ひとつの音楽がたくさんの人たちを結びつける——ポップ・ミュージックのマジックをこれほどまでに強く感じさせてくれるバンドは本当に久しぶりだ。

(森 朋之)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人