SHISHAMO SINGLE「量産型彼氏」ディスクレビュー

量産型彼氏

SINGLE

SHISHAMO

量産型彼氏

GOOD CREATORS RECORDS

2014.10.01 release


自然体にして普遍的。さらなる飛躍を告げるニュー・シングル

 うわー、やっぱりカッコいいな、SHISHAMO! とひとりで呟いてしまった。ガレージ感たっぷりのロックンロール・サウンド、愛らしくて切ないメロディ・ライン、そして、“あいつが彼氏って、一体どういうこと? 別に僕でもいいんじゃない? あ、もしかして、ああいうタイプだったら誰でもいいの?”みたいな男子のグチ(?)をテーマにした歌詞。SHISHAMOのニュー・シングル「量産型彼氏」は、このバンドのチャームポイントがストレートに発揮された楽曲に仕上がっている。

 個人的にもっともグッときたのは、単音のギター・ソロのあと、ドラムのフィルをきっかけに(だいたい3分20秒あたり)“本当は僕が君をめちゃくちゃにしてみたいとか思ってる”という歌詞が聴こえてくるところ。“このままだと普通の曲だから、何か面白いことがしたい”という遊び心が感じられるし、それを単なる自己満足ではなく、新鮮な驚きを持ったプレイにつなげているところにも、このバンドのセンスの良さが現れている。「量産型彼氏」の楽しさに触れていると、“自然体で好きなことをやるっていうのは、こういうことなんだよな。最近のロック・バンドはちょっとマジメ過ぎるかもな”とか思う。

“ホントに大好きなのに、君の顔を見るとちゃんと話せなくなる”と悩む女の子を主人公にした「きみと話せないのは」、転校する女の子の揺れ動く気持ちを描いた「転校の歌」からも、SHISHAMOの好調ぶりが感じられる。現在行われているワンマン・ツアー“君ときみの彼氏と転校した彼女の日曜日のデートプラン”には、恵比寿LIQUIDROOM(2days)と赤坂BLITZも含まれるなど、ライブの規模もどんどんアップ。どこまでも等身大でありながら、普遍的としか言いようがないロックンロール──青春の儚さ、瑞々しさ、情けなさ、愛らしさを映し出す──を生み出し続けているSHISHAMO。本格的ブレイクは、すぐそばまで迫っている。間違いなく。

(森 朋之)

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