MY FIRST STORY SINGLE「不可逆リプレイス」ディスクレビュー

不可逆リプレイス

SINGLE

MY FIRST STORY

不可逆リプレイス

INTACT RECORDS

2014.09.24 release

<CD>


MY FIRST STORYの可能性はどこまでも広がる

 このバンドの豪快でしなやかなヘビーロック・サウンドがお茶の間レベルにまで浸透していく。そんな可能性をはっきりと感じさせてくれるニュー・シングルである。

 2ndシングル「Black Rail」からわずか2ヵ月のインターバルでリリースされる「不可逆リプレイス」。アニメ「信長協奏曲(のぶながコンツェルト)」(フジテレビ開局55周年記念プロジェクト)の主題歌に起用されたこの曲は、MY FIRST STORY史上もっともドラマチックなナンバーと言っていい。基軸になっているのはもちろん、オーセンチックなヘビーロック・サウンド。そこにキャッチーなギター・フレーズと派手なメロディを加えることで、華々しい手触りを持ったロック・チューンへとつなげているのだ。その中心にあるのはやはり、Hiroのボーカル。重厚なサウンドを勢いよく突き抜け、リスナーの感情をダイレクトに揺さぶる彼の歌は、ここにきて大きく成長しているようだ。

 結成から8ヵ月後にリリースされたデビュー盤『MY FIRST STORY』(’12年4月)がいきなりインディーズ・チャート1位を獲得。その後、ヘビーロック、エモ、メロコアなどを融合したサウンドとエモーショナルなボーカルを武器にすさまじいスピードで躍進を続け、BLUE ENCOUNT、AIR SWELL、SWANKY DANKといったバンドとともに新世代のロック・シーンを形成してきた彼らだが、強力なタイアップを得た「不可逆リプレイス」によって、その存在はさらに幅広い層に広がっていくことになるだろう。この曲の“絶対的「僕」の存在は 形を変え今響き渡る”というラインは、“自分たちのスタイルとプライドをしっかりと持ちながら、もっと広いフィールドへと突き進むんだ”という彼らの意思の表れなのだと思う。

 カッップリングにはテイラー・スウィフトの代表曲「We Are Never Ever Getting Back Together」のカバーを収録。選曲のセンス(かなり意外ですよね?)、そして、生楽器の響きを活かしたアンサンブルと優しい雰囲気のボーカルからは、このバンドの奥深い音楽性を感じてもらえるはずだ。

 

(森 朋之)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人