アルカラ ALBUM「CAO」ディスクレビュー

CAO

ALBUM

アルカラ

CAO

ビクターエンタテインメント

2014.09.24 release


頭について離れない、アルカラ・サウンドの中毒性

 昨年9月、おとぎ話をテーマとしたアルバム『むにむにの樹』を発表。リリース後、全国25ヵ所を回る全国ツアーを成功し、今年6月には地元・神戸で総勢63組を集めた自身主催のサーキット・イベント“ネコフェス2014 ~KUDAKENEKO ROCK FESTIVAL 2014~”を開催。“ロック界の奇行師”の名をほしいままに快進撃を見せながら、“まだまだ足りない”とアブノーマルぶりを加速する、アルカラの7thアルバム『CAO』が完成。

 デフォルトのフォーマットにとらわれることなくアブノーマルに自由奔放にロックする今作は、痛快かつ聴きごたえ十分。コンセプチュアルな前作の反動やツアーの影響もあってか、容易にステージが想像できるライブ感も今作の特徴。スリリングな「カラ騒ぎの彼女」で始まり、疾走感ある「アブノーマルが足りない」で加速すると、癖のあるアレンジに言葉遊びが心地よい「嘘つきライアー」でガッツリ心掴み、劇的な展開が面白い「む・つ・ご・と」でアルバム世界の奥底まで引きずり込む。

 仕切り直すような仰々しいイントロで始まる「愚痴ばっかりのローレロレロ」からの後半戦は遊び心満載で、ラスト「ドナドナドーナツ」まで、強烈な個性を放つ楽曲と予想もつかない展開が最後まで飽きさせない。そして、そんな一曲として似た曲のないバラエティに富んだアルバムなのに、聴き終えたあとにどこか一本筋の通ったアルカラ節のようなものを感じるのも不思議だし、この聴き終えたあとのなんとも言えない後味にこそ、アルカラの本領がある気がする。なんだろ、よく出来た作品を鑑賞し終えて“あ~、良かった”と拍手する感じじゃなくて、脳みそに直接飛び込んできた言葉や音がいつまでも頭に残ってて“んもぅ!”という感じというか。良し悪しでなく、頭にこびりついて離れないのだ(笑)。しかし、この後味が中毒性を生み、リスナーが彼らに惹かれていくのもよくわかる。これ聴いたあと、“ライブも観てみたいな”と思うもんなぁ。

 初回限定盤には、“ネコフェス2014”でのライブ映像にバック・ステージの様子も収めたDVDが付属。アルカラの真骨頂と言える、熱のあるライブ・パフォーマンスを凝縮したライブ映像は必見! 本当は生で見るのがいちばん良いんだろうけど、現在のバンドの状態の良さをしっかり感じられる作品になってるはず。俺もまだ見れてないけど(笑)。

(フジジュン)

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