SiM MINI ALBUM「i AGAINST i」ディスクレビュー

i AGAINST i

MINI ALBUM

SiM

i AGAINST i

EMI RECORDS

2014.09.17 release

<CD>


“レゲエ×ヘビー・ロック×パンク”を追求した新作

 10周年を記念した映像作品「10YERAS」(“PANDRA TOUR 2013−2014”のツアー・ファイナル公演を収録)がオリコンDVDチャート(音楽)で見事に1位を獲得。MAH(vo)が女性シンガーLiSAに楽曲提供するなど(SiMとLiSAの交流は約7年にも及ぶという)、知名度と活動の幅を広げ続けているSiM。大ヒットを記録した「PANDORA」に続く新作『i AGAINST i』(3rdミニ・アルバム)は、このバンドの音楽的な本質である“レゲエ×ヘビー・ロック×パンク”をより強く追求した作品となった。ダンスホール・レゲエのエッセンスとハードコアな爆発力が混ざり合った「RiOT」、オーセンティック・スカ〜ダブステップを自由に行き来する「GuUNSHOTS」。自身のルーツに回帰しながらもあらたな進化を提示する本作からは、現在のSiMの状態の良さが伝わってくる。

 もちろん、MAHが渾身の力を込めて放ちまくるリリックも最高だ。ここで歌詞の内容を説明するようなマネはしないが(ぜひ、あなた自身の目で確かめてほしい。こんなこと歌っていいのか!? と驚くと思います)、「RiOT」(暴動)、「Fallen Idols」(堕ちた偶像)という曲名どおりの、強烈で生々しい歌だけが並んでいる。当然だが、これだけ直接的に歌い続けていれば、相当な軋轢が生じるだろう。それを引き受ける覚悟がなければ、こういう音楽は続けられないと思う。どこまでも自分に厳しく、アグレッシブなスタンスを貫く姿勢は、まさに『i AGAINST i』というタイトルにふさわしい。

 もうひとつ、10月13日(月)からスタートする全国ツアー<“i AGAINST i” TOUR 2014>についても触れておきたい。クリープハイプ、FACT、サンボマスター、キュウソネコカミ、KEYTALKといった異種格闘技的な対バン相手も刺激的だが、その前にオフィシャルサイトにアップされている“SiM主催イベントのチケット購入に関して重要なお知らせ”における、MAHの文章が心底素晴らしい(のでぜひ読んでみてほしい)。徹底的にオーディエンスの側に立つ。言うまでもなく、この姿勢もまたSiMの本質なのだ。

(森 朋之)

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