9mm Parabellum Bullet DIGITAL SINGLE「生命のワルツ」ディスクレビュー

生命のワルツ

DIGITAL SINGLE

9mm Parabellum Bullet

生命のワルツ

EMI RECORDS

2014.09.10 release

※配信限定


結成10周年イヤーに放つ激情のメッセージ

 アルバム『Drawing』以来、1年3ヵ月ぶりとなる最新曲を配信リリース。結成10周年イヤーとなる2014年は武道館2デイズで幕を開け、ライブDVD、初のベスト・アルバムと、メモリアム・アイテムをリリースしてきた彼ら。あらたに踏み出す一歩は、今の時代から未来へ向けての激しくも強い意志を持ったメッセージだ。

 美しくメロディアスなアコースティック・ギターの響きに導かれると、そこから一気にハードなバンド・サウンドがメタリックな肌触りを前面に打ち出して疾走していく。鋭く硬質なギター、骨太でワイルドなベース、息つく暇もない高速ドラムという、彼ららしさを濃縮した音の塊を叩きつけ、エモーショナルなボーカルが明快な歌声を放つ。中間にはタイトルどおりワルツになるなど巧みな場面展開もありながら、エンディングは怒涛のギター・ソロでたたみかけて去っていく。

“でたらめな時代”、“強すぎる弱さとの戦い”といったワードがもたらすものは、不透明な時代の中にいるとどうしても感じてしまう閉塞感。しかし、未来は勝ち負けで決まるのはなく、いくつもの希望を選択できる自分の力によって決めていくものだと“命の声”が叫ぶ。濃厚でありながら爽快感を伴う楽曲が示すのは、先行きの見えない時代を生き抜く逞しさであり、優雅なはずのワルツが野生のダンスに思えてしまう芯の強さだ。秋から冬にかけてのツアー・タイトルが“Next Bullet Marks Tour 2014”と銘打たれているように、確実に新しい弾痕がここに記されている。

(岡本 明)

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