KNOCK OUT MONKEY SINGLE「Greed」ディスクレビュー

Greed

SINGLE

KNOCK OUT MONKEY

Greed

ビーイング

2014.08.20 release


真夏をテーマにしたシングル第2弾は「名探偵コナン」OP曲

 2ヵ月連続リリース・シングルの第2弾。前作の「Wonderful Life」が太陽の下で発散される夏の爽快感を描いた曲だとすると、今回はタイトルにあるように欲望が引き起こす事件と謎解きを描く、ドラマチックな夏の曲。「鳴き止まない蝉」「ちょっと夏バテ気味」という言葉が登場するように、夏の後半にぴったりのナンバーだ。クリーンなギターのサーフ・ロックぽいイントロに導かれて始まり、跳ねたビートに乗せて勢いに満ちたサウンドが疾走。場面ごとに細かく展開しながらも、基本的に突き抜けるサウンドになっているのは彼らの持ち味だ。分厚いギター、とことんパワフルなリズム隊、豪快でありながらも時に繊細な表現を聴かせるボーカルと、心地いいバンドの一体感が詰まった一曲であり、キャッチーなサビの印象度とともに強いインパクトを残してくれる。真相にあと一歩で届きそうな謎解きの歌詞も、街に潜む欲望が夏の暑さでさらにムラムラしているような加速感をにじませる。

 カップリングの「Only」は静かなギターのフレーズとボーカルで始まる、ゆったりとしたレゲエ調の曲。夕陽が沈む水平線を眺めているような穏やかさと、波に向かって自問自答しているような歌詞が深みをもたらす、落ち着いたミディアム・バラードだ。情感を込めたボーカルも陰影があるが、ロング・トーンの美しいギター・ソロが切なさを増幅させる。こちらも夏の曲であり、去りゆく季節に感傷的になる気持ちを海や波になぞらえた、大人なナンバー。

 “動”と“静”の両極を作品化した今回のシングルは、夏をテーマにしつつも、彼らの多様な音楽性と表現の幅広さを改めて感じさせてくれる。夏という季節を掘り下げる様々な切り口と引き出しの多さ。前作と合わせて聴くことで、その意欲的なアプローチがさらにダイレクトに伝わってくる。

(岡本明)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人