OKAMOTO’S ALBUM「VXV」ディスクレビュー

VXV

ALBUM

OKAMOTO’S

VXV

アリオラ・ジャパン

2014.08.27 release

初回生産限定盤 <CD+DVD>
通常盤 <CD>


贅沢すぎるコラボに芯の強さと熱い音楽愛を見た!

 若いバンドマンと話してると、いわゆるロック・クラシック的なバンドや作品を全然通っていない人が多くて、ちょっと驚く。ま、これだけ面白い音楽が溢れてる時代だから、それもそうかと思いながら。例えば好きなバンドがいて、その人が影響受けた音楽を掘り下げるとか、そういうことしないのかな? とも思ってしまう。それと同時にYouTubeなどの影響で、古い音楽も新しい音楽も、ジャンルも時系列も関係ナシに様々な音楽を聴いている人も多くて、“時代だなぁ!”と感心したりもするんだけど。OKAMOTO’Sは以前、高校時代にTOWER RECORDSの廉価版CDでロック・クラシックを聴き漁りながら、現代の音楽も並行して聴いて、それが音楽の土台になってると話してて、“それも時代だなぁ!”と思いながら、すごく納得したのを覚えてる。

 OKAMOTO’Sデビュー5周年を記念して、RIP SLYME、奥田民生、東京スカパラダイスオーケストラ、ROY(THE BAWDIES)、黒猫チェルシーと豪華ラインナップを迎えて完成したコラボレーション・アルバム『VXV』を聴いて、これは彼らだからこそ実現した作品だなぁと感心した。まず、こんなことしようと思わないし、言ってもまだデビュー5年の若手バンドが大御所たちとのコラボなんて、普通はビビってできないもん!(笑)で、肝心の内容だが、ファンキーなベース・ラインが印象的な生演奏に乗せたライムが痛快なRIP SLYMEとのパーティー・チューン「Wanna?」に始まり、東京スカパラダイスオーケストラの堂々とした演奏にオカモトショウの熱いボーカルも映える「Heart On Fire」。渋みある演奏にROYのソウルフルな歌声とショウの艶っぽい歌声の掛け合いも楽しい「Never Mind」、民生節全開の壮大なサウンドとメロディにOKAMOTO’Sの演奏がバッチリ噛み合った「答えはMaybe」。そして盟友・黒猫チェルシーとの息の合った歌と演奏が楽しい「Family Song」と、強烈な個性を放つ全5曲が並ぶ、とにかく楽しい一枚。ジャンルもカラーもバラバラだけど、どの曲からもコラボ・アーティストへの愛とリスペクトを感じ、強い音楽愛が互いの信頼関係を繋いでいるのがわかる5曲。これってバンドのしっかりした土台、芯の強さと熱い音楽愛あってこそなんだよね。“若いのに演奏がうまい”などと、技術面で語られることの多いOKAMOTO’Sだけど、やっぱり彼らのベースとなっているのは異常なほどの音楽愛と探究心。そして、“音楽って楽しい!”という純粋な気持ちなんだなというのを今作から改めて感じさせられた。通常盤には未発表音源「SAD SUNDAY」も収録。こちらもシンプルながらたくましい歌と演奏に、バンドの芯の強さを感じさせる一曲となっている。

(フジジュン)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人