Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei) SINGLE「Trigger」ディスクレビュー

Trigger

SINGLE

Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei)

Trigger

SMEレコーズ

2014.08.27 release

初回生産限定盤 <CD+DVD>
通常盤 <CD>


革新的トライ。菅野よう子×尾崎雄貴のコラボ

 音楽的な必然性と“え、まさかこのふたりが!?”という意外性が両立している、まさに理想的なコラボレーションだと思う。菅野よう子が音楽を手がける人気アニメ「残響のテロル」のオープニング・テーマ「Trigger」。菅野がプロデュースした楽曲に、Galileo Galileiの尾崎雄貴(vo、g)が作詞・ボーカリストとして参加したのが、このナンバーだ。

 特筆すべきは、「Trigger」の音楽的な面白さ。まず印象に残るのは、前衛的なエレクトロ・トラックと尾崎の繊細なボーカルから生まれる、立体的な美しさを持った音像だ。さらにひとつひとつの言葉を手渡すような歌、ダンス・ミュージックとしての優れた機能、アニメの世界観を映像的に呼び起こしてくれるリリック、斬新な楽曲構成(1分40秒あたりの展開には本当にビックリした)と刺激的な音の位相を含めて、何度聴いてもあらたな発見があるポップ・チューンに繋がっているのだ。UK、USのインディー・ロック・シーンとリアルタイムでリンクしながら独創的なロック・ミュージックを提示してきた尾崎、「カウボーイビバップ」「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」などのアニメ音楽、坂本真綾、SMAP、小泉今日子などへの楽曲提供などによって、世界的な評価を得ている菅野。ふたりのコラボレーションは、我々の想像を気持ちよく越える、素晴らしい成果を成し遂げた。

 2曲目にはやはり菅野と尾崎のコラボレーションによるダークな手触りのミディアム・チューン「ドブと小舟と僕らの神話(Single Ver.)」、3曲目にはGalileo Galileiのオリジナル曲「足のつく海」を収録。どちらの曲も現代的なポップネスを湛えた優れたナンバーに仕上がっている。アイドルと並び、今や日本のエンターテインメント・シーンの中心になっている“アニソン”だが、本作のような意欲的なプロダクションが続いていけば、そのクオリティはさらに高まっていくはず。リスナーや視聴者を意識しすぎて保守的になるのではなく、こういう革新的なトライをどんどん続けてほしいと心から思う。

(森朋之)

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