ドレスコーズ – ニューEPのリリースを控えたドレスコーズ初の野音ワンマン。ゲストに口ロロも登場した真夏の熱いステージの模様をレポート!

ドレスコーズ

レコード会社を移籍し、あらたな環境であらたなチャレンジを開始したドレスコーズが、9月24日リリースの新作「Hippies E.P.」に先駆けて真夏の野音公演“ゴッドスピード・サマー・ヒッピーズ”を決行した。そのステージは代表曲を網羅する一方、口口口(クチロロ)の三浦康嗣をゲストに迎えて、ダンス・ミュージックにアプローチした新曲も披露。2012年に“いろいろなスタイルの音楽を演奏できるバンド”というコンセプトのもとに結成された彼らは、今まさにそのコンセプトを掲げて未知の地平へと邁進していく!

TEXT BY 志田 歩/PHOTOGRAPHY BY 石井 麻木

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今まで聴いたこともない新曲を披露する大胆な幕開け

 お盆を過ぎたとはいえ季節は完全に真夏。16時半の開演直前まで強い日差しに照らされた客席には、暑さの中で野外フェスに通じるようなくつろいだ気配が漂っている。

 そんな中で登場した彼らのステージは、激しいリズムのループからスタート。以前に較べてかなり髪の毛を短くした菅 大智のパワフルなドラムスに、フロントの志磨遼平が手元で操作している電子楽器が放つテルミンのような音色とプログラミングされたパーカッションの響きが絡み合う。これまでのドレスコーズの作品とは明らかにひと味違う「Hippies E.P.」の収録曲「ドゥー・ダー・ダムン・ディスコ」だ。のっけから大半の観客が今まで聴いたこともない新曲を披露する大胆な幕開けだ。あえて言葉を発しない面々の中、サングラスをかけたギターの丸山康太の佇まいがワイルドで凛々しい。

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白いマイクケーブルも舞台に彩りを添える小道具のよう

 曲が終わっても菅はドラムスの音を途切らせることなく、そのまま「誰も知らない」、さらに「Automatic Punk」へと曲は続き、まずはバンドのパーカッシブな側面をアピールしていく。
 ここで志磨が最初のMCで客席を盛り上げ、どこかハードボイルドな雰囲気だったステージに、華やかなムードが漂い始める。ハンドマイクで歌う志磨の手元で揺れる白いマイクケーブルも舞台に彩りを添える小道具のようだ。「Lolita」「リリー・アン」と1stアルバムからのナンバーを続けていくなか、「レモンツリー」ではベースの山中治雄によるコーラスが、このバンドの持つポップなハーモニー感覚をクローズアップしていく。

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“ロジー!ロジー!”の大合唱

 これ以降は志磨がギターを手にして哀感の漂う「Zombie」、菅のコーラスがドラマチックなムードを盛り上げる「シネマ・シネマ・シネマ」、客席とのコール&レスポンスが楽しい「We are」、加速感のあるグルーヴと豪快な丸山のギターが痛快な「ベルエポックマン」など、4人のキャラクターが互いを引き立て合うカラフルなステージングで場内のテンションをあげる。そして志磨がアコースティック・ギターを奏でる「フォークソングライン(ピーターパンと敗残兵)」を挿んでピークへと向かう。

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 ここで放つのは今や代表曲となった「トートロジー」。丸山のフィードバック・ギターをイントロに、客席から“ロジー!ロジー!”の大合唱が湧くなか、志磨はザ・フーのロジャー・ダルトリーばりにマイクを振り回したり、マイクケーブルで縄跳びしたりとやりたい放題。さらに観客の手拍子をバックにリズミカルなアカペラで始まる「ゴッホ」、そして2ndアルバムのタイトル曲「バンド・デシネ」で本編を終了した。

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ドレスコーズのあらたなチャレンジの方向性

 しかし多くのファンはその後の展開に意表を突かれたのではないだろうか?
 なんと志磨はアンコールの冒頭で口口口(クチロロ)の三浦康嗣を呼び込み、ふたりのラップで新曲「メロディ」を披露。さらに菅はヘッドフォンをつけ、三浦がキーボード類を操作する形で演奏に加わって「Ghost」と「ヒッピーズ」へ。この3曲はいずれも曲想は異なるものの、ダンス・ミュージックをキーワードとして制作された「Hippies E.P.」の収録曲で三浦がアレンジなどで協力している。この場面では、その功労者である三浦をスペシャル・ゲストとして迎えたというわけだ。特に志磨がこの日のために書いたという「ヒッピーズ」では、巨大なミラーボールもステージ上に登場し、クラブ・ミュージックにアプローチしようというドレスコーズのあらたなチャレンジの方向性を、視覚的にもクローズアップしていた。

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“いろいろなスタイルの音楽を演奏できるバンド”

 2回目のアンコールは4人だけでステージに上がり、彼ららしいギター・サウンドを聴かせてくれたが、「1954」には以前にも増して複雑なアレンジが施されており、プログレッシブ・ロックのような重厚な印象へと変わっていた。
 最後の最後はデビュー曲「Trash」で締め括ったが、こうした選曲は、現在のドレスコーズが、大きな変化を迎えつつあることを宣言するものといってもいいだろう。

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 とはいえ今回のステージで見せたドレスコーズの音楽的な広がりは、実は志摩がデビュー時から標榜してきた“いろいろなスタイルの音楽を演奏できるバンド”という言葉をそのまま体現する振る舞いとして受け取ることもできる。
 彼らが猛然と進む先には、いったいどんな光景が待ち受けているのだろう?
 その答は来月にリリースされる「Hippies E.P.」、その後に続く作品で明かされることになるに違いない。

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SETLIST

01. ドゥー・ダー・ダムン・ディスコ
02. 誰も知らない
03. Automatic Punk
04. Lolita
05. リリー・アン
06. レモンツリー
07. Zombie
08. シネマ・シネマ・シネマ
09. We are
10. ベルエポックマン
11. フォークソングライン(ピーターパンと敗残兵)
12. トートロジー
13. ゴッホ
14. バンド・デシネ
<ENCORE>
15. メロディ
16. Ghost
17. ヒッピーズ
<ダブルアンコール>
18. 1954
19. Trash

DISC INFORMATION

EP 2014.9.24 release
「Hippies E.P.」
EVIL LINE RECORDS

<CD>
01. ヒッピーズ
02. ドゥー・ダー・ダムン・ディスコ
03. Ghost
04. メロディ
05. 若者たち

PROFILE

志磨遼平(vo)、丸山康太(g)、管大智(ds)、山中治雄(b)。’12年1月1日に行われたイベントにて、志磨、丸山、管の3人で初めてステージに立つ。翌月に山中が加入し、4月1日にバンド始動を正式発表。7月に1stシングル「Trash」、12月に1stフル・アルバム『the dresscodes』、そして昨年8月には2ndシングル「トートロジー」、11月には2ndフル・アルバム『バンド・デシネ』をリリース。今年に入ってからはレコード会社を移籍し、9月24日にEP「Hippies E.P.」のリリースを控えている。

LIVE INFORMATION

OTODAMA’14 ~音泉魂~ おかげさまで10周年!
9月6日(土)・7日(日)大阪・泉大津フェニックス
※ドレスコーズの出演は9月6日(土)のみ

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