KNOCK OUT MONKEY – 今夏2連発でシングルをリリース。インタビュー後編の今回は、アニメ「名探偵コナン」のオープニングテーマ「Greed」について。意外な事実が!?

KNOCK OUT MONKEY

7月、8月と2ヵ月連続で“真夏”をテーマとしたシングルをリリースしたKNOCK OUT MONKEY。7月にリリースされた、突き抜けた躍動感あるサウンドと力強く勢いあるボーカルが野外ライブや夏フェスを想像させる「Wonderful Life」に続くニュー・シングルは、アニメ「名探偵コナン」のオープニングテーマとしてもすでにオンエア中の「Greed」。サーフ・ロックを彷彿とするイントロに始まり、ギラギラした太陽を想像させるラウドでヘビーなサウンド、キャッチーなサビメロが印象的なこの曲。子供も観るアニメのオープニングテーマだっつうのに、かなり刺激の強い歌詞とサウンド、そしてジャケットとなっている。ビキニ姿の女性を描いたポップ・アート風のジャケットは、かなり強烈なインパクト。夏の切ない部分をフィーチャーした「Only」を含めて、KNOCK OUT MONKEYのまたあらたな一面が垣間見える一枚となった今作について話を聞いた。

【インタビュー前編「Wonderful Life」について】はこちら

INTERVIEW & TEXT BY  フジジュン

もっと本能的な、自分たちらしいやり方で楽曲制作に臨むのも良いのでは

──今回は8月20日リリースの「Greed」を中心にお話を聞きたいんですが。そもそも、“夏”をテーマとしたシングルを7月、8月と2ヵ月連続リリースするというのは、意図的な部分もあったんですか?
w-shun 意図的ではないんですけど、このタイミングで夏っぽい曲をバンバン作っていて。それも頭で考えて、練って練って作ったというよりは、4人の身体から出るものをいったん出しきったうえで精査していった感じで、すごく良い曲がどんどん出来ていたんです。前回のアルバム(『INPUT ∝ OUTPUT』)が曲作りの方法論とか、経験値として勉強になった部分も多かったと思うし、技術や知識的な部分にばかり頭がいってしまうと、自分たちの動物的な感覚の部分が薄まってしまう気がしたのもあって。次はもっと本能的な、自分たちらしいやり方で楽曲制作に臨むのも良いんじゃないかと思って、“夏”という漠然としたテーマで制作に挑んだんです。そしたら、思いのほかいろんなパターンが出てきて、「コレもいいな、アレもいいな」と言いながら精査していく中で、「この2曲は活かしたいな」ってところから、「じゃあ、シングル2枚切っちゃう?」って感じで。
──なるほど。そういう経緯だったんですね。
亜太 アルバム制作で約1年間、しっかり頭を使いながら曲制作をしていたので。一度フラットになったとき、それまでの反動じゃないですけど、“おりゃぁ〜!”って部分が出たみたいなところもあって。
dEnkA アルバムよりも勢いもあってストレートで、“夏”というテーマがイメージしやすかったところもありましたね。
──やはりアルバムを経てってところで、楽曲制作に挑む気持ちも変化があったんですね。
w-shun アルバムから、シングル「Wonderful Life」「Greed」を経て、今もまだ継続的に曲を作り続けてるんですけど、最近は言いたいことややりたいことがしっちゃかめっちゃかになってきてる感があって(笑)。とは言え、やってることが滅茶苦茶って意味じゃなくて、経験を活かしたうえでしっちゃかめっちゃかなことができてるのが自分たちでも面白いし、そうやって生まれてくるひとつひとつが決して無駄になってないことも確信しているんです。
──うん。今、KOMは話を聞きにくるのが、すごく楽しみなバンドのひとつで。というのも、何かひとつ作品を作って、次の作品を作るとき、前作で学んだことをちゃんと活かして、生まれてくる次の作品にちゃんと意味や意志、裏付けがあるんだよね。それでいて、良い意味でリスナーを裏切り続けられているというか……ま、リスナーはそこまで考えて聴く必要もないんだけど、それが絶対に曲の良さや説得力に繋がってると思うんですよね。
w-shun そうですね。自分はこうだって決め付けがあると、リスナーがどんな聴き方、楽しみ方をしてくれてるかも見えてこなくなると思うし、良いことも悪いことも自分たちで咀嚼できなくなると思うんですよね。「名探偵コナン」のタイアップの話がきたのもそうやと思うんですけど、自分たちがやることには必ず何かしらの意味があると思ってて。
──今回なんて、タイアップという縛りがあるから、より自由度が増すというか。その中でどう暴れてやろうかとか、どうアピールしてやろうかって面白さもあったでしょう?
w-shun ありましたね。だからこそ、より自由で面白いものが作れた自信もあるし。

アニメを観ている世代の子たちに、何か衝撃を与える歌詞にしたいなと

──「名探偵コナン」のオープニングテーマでもある「Greed」は「謎」とか「事件」「からくり」といったコナンを想起させるワードが入っていたり、サビメロがすごくキャッチーだったり、広い層に届く要素を多く持っていながら、ちゃんとKOM節が炸裂していました。
w-shun 曲自体は「コナン」の話をいただく前からあって、そのときから“Greed”のテーマで作り進めていて、「タイトルはもう変えずにいこう」って話していたんですけど。実は、歌詞の内容は、お姉ちゃんとか、欲望丸出しの部分とか、今以上にストレートな表現で書いてたんで、「名探偵コナン」のオープニングテーマってことを考えたとき、“子供も観るアニメで、このまま流れるのはどうなんやろう?”と思って。
──わはは、さすがに躊躇したと(笑)。
w-shun 深夜アニメやったらいいんですけど、「コナン」って僕が小学校くらいからやってる長寿番組で、夕方の6時って確実に子供たちも観る時間帯じゃないですか?(笑) それでさすがにこのまま出すわけにはいかないと思って、「コナン」も改めて見返してもう一度考えながら、リアルタイムでアニメを観ている世代の子たちに、何か衝撃を与える歌詞にしたいなと思ったんです。それはツアーのときもちょっと考えてたことで、ツアーに各地で子供を連れてきてくれる人がいて、それがすごくいいなと思ったんです。そこでライブハウスに子供がいてもいいし、逆におじちゃんおばちゃんがいてくれてもいいと思って、今回は「コナン」というフィルターを通して、広い世代に伝わるものになればいいなと思ったんです。そこで“子供たちが「Hey!」とか歌ってるのも楽しいな”とか想像しながら歌詞を全部書き直して。で、この曲を気に入ってくれて、「お母ちゃん、CD買って!」ってCD屋さんに行ったらビキニ姿の女の子のジャケットっていうのも、すごいロックじゃないですか(笑)。
亜太 お母さんも困っちゃうよね(笑)。
w-shun あとは子供が聴くと考えたとき、メッセージ性とか哲学的な歌詞っていうのも違うだろうなと思って。いかに子供にも伝わるくらいハジケて突き抜けて、面白くてカッコいい曲にできるか? ってところを突き詰めて。同じ突き抜けた曲でも、「Wonderful Life」ともまた違う感覚で作れたんで、それも面白かったですね。
──この曲はアニメ尺で聴いたときと、フル尺で聴いたときの印象の違いも面白くて、中盤以降の展開とか間奏のギターとか“なんだこりゃ!?”ってビックリすると思いますよ。
dEnkA 展開とかちょっと難しいかも知れないけど、きっと面白がってもらえると思います。アニメ・バージョンはTwitterで、ファンの人からは賛否両論でしたけど(笑)、自分で聴いたら“全然カッコいいやん!”って。ちゃんと低音もバーンと出てますしね。
w-shun ほかのバンドにはできない曲になってるっていう自信はありますね。
亜太 俺は「コナン」のオープニングテーマってのは後付けだから、もう最初の歌詞のままでいっちゃえばいいのに! と思ってましたけどね(笑)。
──お茶の間がざわつこうと知ったこっちゃねぇと。パンクだなぁ(笑)。
dEnkA あはは。元の歌詞って、そんな下ネタ全開の歌詞やったっけ?
w-shun 超ど下ネタの歌詞やった。そこで俺は姪っ子がいるんで、姪っ子にこういう歌を歌ってほしくないなと思って(笑)。でもまぁ、そういう曲はまた、アルバムで作ればいいし。
ナオミチ ここで戦っても敵作るだけで、何も良いことないからな(笑)。
──そんな話ばっかり聞いてると、元の歌詞を聴いてみたいですよ!(笑) あと、曲先行だったこともあって、掛け声を合わせる箇所とか、ライブを想像できますよね。
w-shun そうですね。イントロのリフとか、サーフっぽい感じとか、ネタ自体は4〜5年くらい前からあったんで、自然とライブもイメージできてた感じで。“アレを今の勢いと知識量でやったらどうなるだろう?”ってリバイバルさせたのが、今回というか。

まさに“ぜひ聴いてください、お母さん!”って感じ(笑)

──シングルで聴いたとき、明るいばかりじゃない夏を表現した「Only」が切なさを残すのも良いですよね。
ナオミチ これは子供がCDを買ったとしたら、お母さんが好きになる曲ですよね(笑)。
w-shun あはは。せっかくやから、いろんな夏を表現したかったんです。夏といって、ずっとハッチャケてるわけじゃないんで、歳相応というか、この歳になっていろんな経験をしたからこそ浸りたい夏、みたいな部分も曲にしたくて。まさに“ぜひ聴いてください、お母さん!”って感じですね(笑)。
──ワハハ。「Wonderful Life」、「Greed」に収録された4曲で夏の様々な表情を自由に表現できてて、面白い2枚になりましたね。
w-shun 自分たちでもすごく面白い4曲になったと思ってて。今までの僕らを知ってくれてる人は“おっ?”と思う人もいると思うんですけど。「おい、KOMどうした?」って言われたら、「いやいやいや」って言いたいし、“KOMってこういうバンドなんですか?”って思う人にも「いやいやいや」って言いたいし。こういう作品もありながら、また次では違った一面を出していくみたいな感じが自分たちはすごく面白いし、良い形だと思うんです。
──イメージや固定概念にとらわれず、常に進化変化していきたいと。
w-shun そうですね。自分たちがイメージにとらわれてしまうと新しいものも出てこなくなってしまうんで、これからも何かにとらわれずに変わり続けていきたいですね。……しかし、お母さんが「Greed」を持ってレジに並んでる姿を想像するとワクワクしますね。
亜太 なんかイヤラシいわ!(笑)

DISC INFORMATION

SINGLE 2014.8.20 release
「Greed」
Being

140820_kom

Greed (Official Music Video)

SINGLE 2014.7.23 release
「Wonderful Life」
Being

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Wonderful Life (Official Music Video)

LIVE INFORMATION

“TREASURE05X”
8月22日(金)名古屋ダイアモンドホール & アポロベイス
<Fear, and Loathing in Las Vegas “PHASE 2”Release Tour>
9月6日(土)千葉 柏PALOOZA
9月7日(日)神奈川 横浜Club Lizard
<NOISEMAKER “MAZE TOUR 2014” >
9月23日(火・祝)北海道 釧路club GREEN
9月24日(水)北海道 旭川CASINO DRIVE
<スペースシャワー列伝 第107巻「鬼退治の宴」>
10月21日(火)東京 新宿LOFT
<girugamesh 2014-2015 tour “gravitation”>
10月25日(土)宮城 仙台darwin

PROFILE

w-shun(vo、g)、dEnkA(g)、亜太(b)、ナオミチ(ds)。神戸で結成。2012年にシングル「HOPE」、ミニ・アルバム『0 → Future』をTOWER RECORDS限定リリース。2013年3月には全国流通となるミニ・アルバム『reality & liberty』を発表。マナフェスト、アンドリューW.K.など海外アーティストとの共演も重ねつつ、2013年10月にシングル「Paint it Out!!!!」でメジャー・デビュー。2014年2月にアルバム『INPUT ∝ OUTPUT』をリリースし、4月より全国ワンマン・ツアーを敢行した。

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