東京スカパラダイスオーケストラ ALBUM「SKA ME FOREVER」ディスクレビュー

SKA ME FOREVER

ALBUM

東京スカパラダイスオーケストラ

SKA ME FOREVER

cutting edge

2014.08.13 release

初回受注生産限定盤/写真 <CD+DVD+「JUSTA RADIO“25th Anniversary Hall Tour 2014[SKA ME CRAZY]CD”」+「SKA ME FOREVER-GUIDE BOOK-」他>
<CD+DVD>
<CD>


25周年を軽快に疾走するバンドの強さと楽しさが詰まった新作

 今年、デビュー25周年を迎えた東京スカパラダイスオーケストラ。亀田誠治のプロデュースでバンド・コラボ3部作のシングルをリリースしてきた彼らが、ついにアルバムを完成した。『SKA ME FOREVER』=“スカよ永遠なれ”と題された新作は、これまで常に走り続けてきたスカパラのエナジーをたっぷりと味わえる作品だ。

 1曲目の「ペドラーズ 2014」は、1989年11月に発表された1stアルバム『東京スカパラダイスオーケストラ』の1曲目を飾っていたロシア民謡のリメイク。パワーを増したサウンドからは、25年前から持っていた芯の部分は変わらず進化を遂げてきた、スカパラという存在そのものが音で伝わってくる。「One Way Punk」というタイトルどおりのパンキッシュなナンバーから、80’sディスコ・クラシックとしても知られる「Can’t Take My Eyes Off You -君の瞳に恋してる-」をハッピーなムード全開のパーティ・チューン化して聴かせたかと思えば、「Damned feat. FPM」ではパブロックとブレイクビーツ感溢れるサウンドを披露。メンバーがソロで歌を繋いでいくブルージーで切れの良いビートのナンバー「Sunny Blues 7inch」。人生とサッカーを掛け合わせた歌詞をノリの良いサンバで歌う「For the GOAL」。哀愁のメロディのアーバンなナンバー「Horizon」と、彼らは楽曲ごとに違ったカラーを見せていく。その中に、10-FEETとの「閃光 feat. 10-FEET」、MONGOL800「流れゆく世界の中で feat. MONGOL800」、ASIAN KUNG-FU GENERATION「Wake Up! feat. ASIAN KUNG-FU GENERATION」といったバンド・コラボ3部作が入ることで、アルバムの世界観はより広がりを見せる。そして、夏の黄昏れ感を歌ったメロディアスな「チャンス」。アメリカン・ポップスのスタンダード「The Tennessee Waltz」ではオルガンをフィーチャー。そして本作のラストを飾るのは、ベートーベンの「歓喜の歌(交響曲第九番)」。誰もが知っているクラシックの楽曲を、彼らは軽快なスカで聴かせていき、壮大なコーラスからダイナミックなエンディングへと着地させる。

 スカパラはこれまで、どんな不幸な出来事があってもそれを乗り越え音楽を止めなかった。これからも彼らは楽曲を作りライブをやり続けることだろう。スカパラにとって、25周年は完全に通過点。毎回彼らの新作が出るごとに感じるのは、“スカパラらしさ”にプラスアルファの新鮮さがあること。今回の『SKA ME FOREVER』にも、それはもちろん詰まっていた。人生の泣き笑いを味わえる、スカパラの音楽をたっぷりと楽しんでほしい。

(土屋恵介)

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