tricot SINGLE「Break」ディスクレビュー

Break

SINGLE

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Break

初回限定盤/写真 <CD>
通常盤 <CD>


中毒性高い、センチメンタルでスリリングなナンバー!

 東京・赤坂BLITZや、大阪・梅田AKASOでのワンマン公演をソールドアウトさせ、勢いに乗る3人組バンドtricot。ライブでの高い演奏力が評判が高く、3月のアジア・ツアーに続き、7月にはチェコ、ハンガリー、スロヴァキアなどヨーロッパで4本の海外フェスにも出演。さらに、Pixiesのサポートアクトを含む初のヨーロッパ・ツアーを実施という国内外から注目度が高まっている逸材だ。

 凱旋帰国第一弾シングル「Break」は、唯一の男性メンバーだったドラマー、komaki♂脱退後初リリース作品ということで注目を集めている。そう、tricotは女子3人のオリジナル・メンバーに回帰したのだ。もちろん、tricotらしさは大きくは変わらず、宙を飛び交う変則的なギター、変拍子なドラムとベースのアンサンブル。そして、ボーカル中嶋イッキュウによる表現の高い泣きのメロディがすっと入ってくる、感情に訴えかけ心を虜にする楽曲のチカラが炸裂している新曲「Break」だ。より、伝える意識が高まったのか、状況をリアルに切り取るかのようなスリリングな演奏に磨きがかかり、中毒性高く、センチメンタルにひとつの時代への終わりを告げるかのような世界観を鳴らしている。

 なお、「Break」のミュージック・ビデオは、オフィシャル・ブログにて、新曲タイトルである「Break」にかけて“自分自身のブレイク(打破、打開、突破)したいこと、もの、状況等を英語で紙に書いて、その紙を破るバストアップサイズの映像を撮って送って下さい”と募集された映像を素材に、メンバー自身による編集で制作されている。楽曲のコンセプトをオーディエンスと分かち合い、可視化=作品化するソーシャルな試みは秀逸だと思う。(「Break」のMVはこちらから)

 2曲目「after school」では、新境地とでのいうべきドラマチックなバラード・テイストで、“終わりあるものはすべて美しい”と唄うナンバーをエモーショナルに奏でている。誰しもの青春に当てはまるであろう、短編映画のエンディング・シーンに流れそうななか、“最後の煙が揺れる”のフレーズが心に染み渡る。

 CDでのリリース・スタイルは、ライブ映像を収録したDVD付初回限定盤と、期間限定生産となるワンコインCD(8月、9月限定)の2形態でリリースされるので、それぞれの好みでゲットすべきtricot新境地作品!

(fukuryu)

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