HAWAIIAN6 ALBUM「Where The Light Remains」ディスクレビュー

Where The Light Remains

ALBUM

HAWAIIAN6

Where The Light Remains

IKKI NOT DEAD

2014.08.06 release


HAWAIIAN6のあらたなピークの始まりを告げる新作

 約5年ぶりとなるフル・アルバム『Where The Light Remains』の特設サイトにアップされている映像のなかではYUTA(vo、g)は、“このバンドを始めたときから、1回もテーマは変えてない”と語っている。そのテーマとは“俺も人間だし、お前も人間だ”ということ。結成から17年(!)が経過した現在でも彼らは、そのことだけを真っ直ぐに表現し続けている。

’97年に結成され、瞬く間にメロディック・シーンの中心的な存在となったHAWAIIAN6。ノスタルジックな雰囲気を持つメロディ、’90年代以降のメロディック・パンクを正統に受け継ぎながら多彩なテイストを織り交ぜたバンド・サウンドの質の高さはデビュー当初から際立っていたが、このバンドのモチベーションを支えてきたのは一貫して、オーディエンスに対する真摯な態度に他ならない。“とても憂鬱だけど、希望を歌い続ける”と宣言する「Blue」、“ただ生きてこそ、光を掴めるんだ”と歌う「Prism」、“無駄なことなどない。いつかは君が世界を変える”というメッセージが胸を打つ「Butterfly Beats」。生きていれば当然、いろいろな困難にぶち当たる。そのことを直視したうえで、それでも“前に進んでいこう”とリスナーを鼓舞し続ける——HAWAIIAN6の本質は音楽的なスタイルではなく、メンバー自身の生きる姿勢そのものにあり、それは本作においてもまったくブレていない。

 特に心を動かされたのはアルバムの最後に収録されている「Light Remains The Same」だった。この曲には、ここ数年のバンドの状況がリアルに刻まれている。メンバーの脱退、活動休止、locofrank、dustboxとともに『THE ANTHEMS』をリリースし、東北の被災地を3バンドで回るツアーを敢行。様々な苦難を乗り越えながら彼らは、自らの存在に対するあらたな確信を掴んだに違いない。その最初の成果こそが、“光が宿るところ”と名付けられた本作なのだと思う。

(追記:ドラマ「スクール☆ウォーズ」主題歌の原曲「Holding Out For A Hero」のカバーも最高です!)

(森 朋之)

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