go!go!vanillas SINGLE「エマ」ディスクレビュー

エマ

SINGLE

go!go!vanillas

エマ

SEEZ RECORDS

2014.08.06 release

TOWER RECORDS限定シングル


4人の音楽体験も垣間見せるカラフルなシングル

 2月に2000枚限定でリリースした「オリエント/ホラーショー」から6ヵ月,待望のニュー・シングルが登場だ。今回はTOWER RECORDS限定で、またもレアものになる予想。THE BAWDIESと同じマネージメントでご機嫌なロックンロールを聴かせる4人組だが、このシングルは先輩へのリスペクトや音楽を愛する気持ちは存分に示しつつも、自分たちには自分たちのスタイルがあると胸を張って言っているかのよう。制服姿の女子高生が曲に合わせて踊り倒す1日を描いたMVが話題のメイン・トラック「エマ」は、退屈な日常をカラフルに彩るナンバーなのは言うまでもなく、まさに踊らずにいられないハッピーなパーティ・チューン。そんなレトロ・ポップな曲の中に、「ニューウェイヴ」だの「XTC」だの「シューゲイズ」だのと’80~’90年代の音楽を象徴するキーワードが散りばめられている。彼らが聴いてきた音楽の歴史や、ポップでカラフルなだけでなく、ちょっとダークで内省的な一面もあることをうかがわせる、異色のリード・トラックだ。

 さらに異色なのは「となりの町のお嬢さん」。これは吉田拓郎の1975年の曲で、オリジナルはカントリー風味のアレンジが施されている。それをgo!go!vanillasは素直にガレージ・ロックな演奏でカバーすることで、この曲が持つ歌謡ポップス的なメロディの味わいを引き出している。親御さんが聴いていたものを子供の頃に聴き覚えたりしたものだろうか。どんな経緯で取り上げたのか聞いてみたいものだ。

 もう一曲、「ルーシア」も”お嬢さん”繋がりの曲で、こちらはベスパに乗ってテムズ川沿いを走り、いつものパブに行くロンドン・モッズな情景を歌ったもの。映画「さらば青春の光」あたりを連想する歌詞の胸キュンなラブ・ソングで、2台のギターが歌を彩っているミッド・テンポのナンバーだ。意外にこういう曲がライブでいい味を出したりするもの。すでに発表されている秋のツアーが楽しみになる。

(今井智子)

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