でんぱ組.inc SINGLE「ちゅるりちゅるりら」ディスクレビュー

ちゅるりちゅるりら

SINGLE

でんぱ組.inc

ちゅるりちゅるりら

トイズファクトリー

2014.07.30 release

初回限定盤A <CD+DVD>
初回限定盤B <CD+DVD>


戦国時代と現代をミックスした、アガる高速DENPA曲!

 ロック・ファンにも評価の高い、6人組アイドル・グループ、でんぱ組.inc。メンバー全員が極度のヲタクを公言し、秋葉原のライブスペース、ディアステージで活動をはじめ、ついに今年、武道館ワンマン公演まで成功させた彼女たち。

 武道館後、初のシングルは、ヒャダインこと前山田健一作詞作曲の、情報密度の濃ゆいスピード感溢れる高速DENPAな日本代表ポップ・チューン「ちゅるりちゅるりら」。テーマは戦国時代と現代ライフスタイルのワチャワチャしたマッシュアップ。情報処理能力の高いタイムマシンで時代を越えるトリップ・チューンの誕生だ。

 気分的には、3倍のスピードでうりゃおい×PPPH(※ヲタク用語)と、これでもかと繰り返される、ぐるぐる目まぐるしい展開に“せっせせっせーのよいよいよい”、“あさきゆめみし”、“イザカマクラ”、“ノブナガ”、“ヒデヨシ”、“マサムネ”などなど、和な日本的キーワードをぶちこんでくる活きの良いカオスっぷりがたまらない。

 和のテイストを奏でる本作は、海外からの注目度も高いでんぱ組.incとしては、海外目線をも意識したジャストなポジショニングをとれるナンバーなのかもしれない。タイアップ・パートナーである“カップヌードル”もジャパンオリジナルな存在だし、海外を視野に入れた活動として相性ばっちりだと思う。しかも、今回のツアーはカップヌードル・プレゼンツで、“2014年ボクらは、FUJIYAMAのある国で現代のSAMURAIと出会う!”なるテーマだという。そもそも、でんぱ組.incは結成当時に掲げていた目標は“宇宙を救う!”だったそうだが、エクストリームになんでもアリなビジョンが素晴らしいなと圧倒される。

 アイドル業界のことはよくわからないので、こういうこと書くと一部の方に怒られそうだが、楽曲の作者が同じなのだから問題ないと思うが、節々に初期ももクロ的要素な、戦闘力高めのアップリフティングな刺さるメロディっぷりを感じながらも、声のインパクトですぐにでんぱ組.incとわかるのだから面白い。アイドルは、本人の努力はもとより、スタッフ・ワークからも作り上げられる総合芸術だと思うが、「ちゅるりちゅるりら」を聴いていると、でんぱ組.incはあらゆる角度からテン年代に相応しいアイドルへと、完成系に近いパーフェクトな存在感を解き放ちつつあると思う。

 そして、カップリングの「檸檬色」では、打って変わって、’80年代ちっくなアイドルらしさ満載なファンタスティクなポップ・チューンというバランス感も絶妙。本作は、5thシングル「キラキラチューン」を手がけたmegrockによる作詞曲。アイドル文化という枠からはみ出し続け、枠を広げ続けたでんぱ組.incの、2014年下半期の活動から目が離せない。天下取りの日は近そうだ。

(fukuryu)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード