東京スカパラダイスオーケストラ SINGLE「Wake Up! feat. ASIAN KUNG-FU GENERATION」ディスクレビュー

Wake Up! feat. ASIAN KUNG-FU GENERATION

SINGLE

東京スカパラダイスオーケストラ

Wake Up! feat. ASIAN KUNG-FU GENERATION

cutting edge / JUSTA RECORD

2014.07.02 release

<CD+DVD>
<CD>


“バンド・コラボ3部作”で露わになったスカパラの器量

 第1弾に10-FEET(「閃光」)、第2弾にMONGOL800(「流れゆく世界の中で」)を迎えて我々キッズを大いに楽しませてくれたスカパラのデビュー25周年プロジェクトも、この3作目でついに完結。最後のお相手は、そう、アジカンことASIAN KUNG-FU GENERATION! 表題曲「Wake Up!」は、スカパラ9人+アジカン4人=総勢13人という、バンド・コラボ3部作の中でも最多フォーメーション(ちなみに編成はギター×3、ベース×2、ドラム×2、トランペット、トロンボーン、テナーサックス、バリトンサックス、キーボード、パーカッション)。何しろ絢爛豪華な、エネルギーと歓喜に満ちたロック・オーケストレーションを聴かせてくれる。

 資料によれば、前作/前々作同様にレコーディングは一発録りで行われたそう。しかも、アナログテープが1本しかなかったため与えられたチャンスはわずか2テイク。半端ない緊張感と集中力のもと2度試みられたセッションは、熱量の高い1テイク目が採用されたそうだ(総勢13名での一発録り、メンバーは燃えただろうなあ。初回生産限定盤に付属するDVDにその模様が収録ですって!)。で、その音源は“もろアジカン”なパワー・コードから幕を開け、そこから“もろスカパラ”な金ピカのホーン・セクションが加わってゴージャスかつ爽快感溢れるコラボレーションが展開される。驚くのは、いい意味で両者が“いつもどおり”なこと。大所帯な大先輩を前にいささかも萎縮することなく、また迎合することもなく、いつもどおりのアジカンを鳴らしたゴッチ(後藤正文)、キヨシ(伊地知潔)、山ちゃん(山田貴洋)、健さん(喜多建介)に拍手! 何より、テンフィしかりモンパチしかり、今回のアジカンしかり、彼らを“いつもどおり”たらしめたスカパラの懐のデカさ、あるいは器量のようなものにリスペクトせずにはいられない。スカパラ・谷中敦氏(通称“熱血男気詩人”)とゴッチが作詞面でもコラボレートしていて、詩情とアイロニーを交えながら「ウェイクアップ 目覚めよう さあ君よ 目覚めろ」と聴き手のケツをスパーンと蹴り上げてくれる。どんな自己啓発書より元気100倍の、最高のエナジー・ソングの誕生だ。

 名ジャズ・ナンバー「Work Song」のカバー、沖祐市作曲によるインスト曲「I Want To Be A Star Which Twinkles Only For You」とカップリングも聴き逃せない。スカパラ兄さん、主催する“トーキョースカジャンボリー vol.4”(8月9日@山中湖交流プラザ・きらら)あたりで、生のバンド・コラボレーションやっちゃいますか!?

(奥村明裕)

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