coldrain ALBUM「Until The End」ディスクレビュー

Until The End

ALBUM

coldrain

Until The End

VAP

2014.06.18 release


ラウドシーンの中核をなすcoldrainの自信作

 USレーベル、Hopeless Recordsと正式契約し、全世界デビューが決定。本格的な世界侵攻を開始したcoldrainの3rdミニ・アルバムが完成した。前々作よりタッグを組んでいる世界的な名プロデューサー、デヴィッド・ベンデスによるミックスもあり、現在の彼らの持ち味を詰め込みながら、さらに一歩先へと踏み出す自信に溢れた仕上がりになっている。

 アルバムはハードなリフとエモーショナルなボーカルの「Awake And Awake」で幕を開ける。ヘビーさの中にも顔を覗かせるメロディアスな部分、緊張感を孕みながらも哀愁を感じさせる歌など、強烈な個性を発揮する楽曲だ。陰影に富んだアレンジ、スケール感のあるボーカルは彼らの魅力の真骨頂と言っていいだろう。そして、ドラマチックに構築されたギターの存在感、ダイナミックレンジの広いリズム隊と、隅々にまで行き届いたサウンドへの心配りが鮮やか。
「Evolve」は楽器隊が織り成す重心の低いサウンドで突き進みながら、疾走感を失うことなく、曲の中で次々に場面転換してみせる手腕に目をみはらされる。抑えた歌い方から振り絞るようなボーカルまで、Masatoの凄みに圧倒される曲だ。ストレートに勢いをぶつけてくる「You Lie」も、骨太なギターと張り詰めたボーカルが最後まで高いテンションを保つ。サビのシャウトも印象的だ。

 アップ・テンポの「Fade Away」は、スピード感とともにたたみかけるリフがひたすら迫りくるナンバー。特に後半の進行はこのうえなくスリリング。「March On」はシンプルでメリハリの効いた展開によって、バンドの土台となる5人のコンビネーションをしっかりと打ち出した曲。みなぎる自信と誇り。それを武器に前へ進んでいく5人の姿が目に浮かぶようだ。最後の「House of Cards」は、静けさを湛えた打ち込みのビート、タイトなリズム隊、アンビエントな楽器アレンジ、囁くような歌い方が、それまでの曲とは違う感触を残す。

 静と動の両極を表現し、重厚さもしなやかさも同時に体現してみせるcoldrain。さらに大きく羽ばたくための6曲がここにある。

(岡本明)

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