10-FEET ALBUM「「6-feat 2」+「Re:6-feat」+ LIVE DVD」ディスクレビュー

「6-feat 2」+「Re:6-feat」+ LIVE DVD

ALBUM

10-FEET

「6-feat 2」+「Re:6-feat」+ LIVE DVD

EMI RECORDS

2014.06.18 release

<2CD+DVD>


リスペクトしつつ連帯していくようなコラボレーション作品

 音楽は人と人とを繋いでいく機能が備わっている。ミュージシャンとリスナーはもちろん、ミュージシャン同士がリスペクトしあい、インスパイアしあうことで、クリエイティブな化学変化が生まれていく。10-FEETの『6-feat 2』と『Re:6-feat』はそんな音楽の力の素晴らしさを再確認させてくれる作品となった。タイトルで使われている“feat”とはフィーチャリングの略でもあり、さらに偉業、離れ業、妙技という意味を持つ“feat”という言葉とも掛かっているとのこと。『6-feat 2』は2006年発表のコラボレーション・アルバム『6-feat』の第2弾。今回はMAN WITH A MISSION、FIRE BALL、東京スカパラダイスオーケストラ、RHYMESTER、tricot、ROTTENGRAFFTYという6組のアーティストが参加して、10-FEETのナンバーを再構築している。10-FEET自体が多彩な音楽の要素を備えたバンドだからこそ、こうした幅広いコラボレーションが可能となったのだろう。それぞれ過去に共演していたり、同士的な関係だったりと、音楽的な絆も深く、コラボレーションの必然性も見えてくる。どの曲もオリジナルの魅力を損なうことなく、それぞれが個性を発揮している。スカパラによる「hammer ska feat. 東京スカパラダイスオーケストラ」はもともとホーンが加わることを想定して作っていたのではないかと思えるくらい、ハマっている。RHYMESTERによる「focus(re-focus)feat. RHYMESTER」ではもともとのラップのフロウを活かしつつ、あらたなリリックを乗せてくるという斬新な技も披露。ROTTENGRAFFTYが参加した「その向こうへ feat. ROTTENGRAFFTY」ではアコギで始まってエネルギーがほとばしる後半へ向かっていく展開が感動的だ。どの曲にも言えるのはリスペクトと創意工夫とが詰まっていること、互いのパワーを結集した作品となっていること。『6-feat 2』には“連帯”という言葉が似合いそうだ。

 一方、『Re:6-feat』は10-FEETが影響を受けたHi-STANDARD、Green Day、NOFX、THE MAD CAPSULE MARKETS、BOΦWY、エレファントカシマシという6組の名曲をカバーしている企画アルバム。一般的にカバーをする場合、斬新なアレンジを施したりしがちだが、彼らは小手先の技を使わずに、潔く真っ正面から挑んでいる。NOFXの「Linoleum」を始め、彼らの歌と演奏を聴いただけで、この歌詞が好きなんだ、このメロディが好きなんだ、この歌で育ってきたんだ、ということまでもが伝わってくる。曲の良さにグッとくて、10-FEETの曲への愛にもグッとくる。これは公開ラブレターみたいな作品だ。

(長谷川 誠)

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