レキシ ALBUM「レシキ」ディスクレビュー

レシキ

ALBUM

レキシ

レシキ

ビクターエンタテインメント

2014.06.04 release

<CD+DVD>
<CD>


豪華客演陣を迎え、徹底的に楽しむレキシの最新作

 ある小説の中に“すごい好きな一コマ漫画があってさ。パン食い競争のスタートなんだよ。一人、ポケットにバター持ってるやつがいるんだよ。そいつ、パン食い競争に勝とうとしてない。あそこにあるパンをより美味しく食べようと思ってたんだよ”という言葉があるのだが、レキシの音楽を聴くといつもその文章を思い出す。大事なのは、どんなときも深刻にならず、とにかく楽しむということなのだ。

 4枚目のアルバム『レシキ』でもレキシは、ビックリするほど徹底的に楽しんでいる。“ファンク、ソウル・ミュージックを軸にしたサウンドと歴史ネタの歌”という基本スタイルはもちろんキープ。足軽先生(いとうせいこう)、北のパイセン問屋(怒髪天)、尼ンダ(二階堂和美)、旗本ひろし(秦 基博)、シャカッチ(ハナレグミ)、もち政宗(持田香織/Every Little Thing)という豪華にして個性的なゲスト・ミュージシャンとともに、ニヤニヤしながら楽しく踊れる音楽を伸び伸びと奏でているのだ。“結婚=年貢の納め時”をテーマにしたプロポーズ・ソング「年貢 for you feat.旗本ひろし、足軽先生」、ソウルフルなポップ・サウンドと「想いを届けるため」「手紙を届けるため」というフレーズがひとつになった「RUN 飛脚 RUN」、オーガニックなファンク・サウンドの中で十七憲法をモチーフにした歌が広がる「憲法セブティーン feat.シャカッチ」、“基本的にただ好きな城の名を叫んでいるだけ”のディスコ・チューン「ドゥ・ザ・キャッスル feat.北のパイセン問屋」──って、いくら説明してもなんのことかわからないかもしれないが、オーセンティックな音楽性と面白すぎる歌詞の世界のコントラストはさらに強烈。池ちゃん(レキシの主催者・池田貴史)はホントに天才かもしれないと、少なくともこのアルバムを聴いている間は本気で思う。

 7月からは日本武道館公演(!)を含む全国ツアーがスタート。レキシの音楽が好きな人が(武道館でライブができるほど)こんなにたくさんいるという事実だけで、日本っていい国だなと思ってしまう。

(森朋之)

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