東京カランコロン SINGLE「恋のマシンガン」ディスクレビュー

恋のマシンガン

SINGLE

東京カランコロン

恋のマシンガン

avex trax

2014.05.14 release

初回生産限定盤/写真 <CD+DVD>
通常盤 <CD>
TOWER RECORDS数量限定盤 <CD+DVD+カランコロン京都コラボオリジナルがまぐち>


バーチャルな恋の無敵感が楽しいエレクトロ・ポップ

 恋は無敵。特に恋する女子は、向かうところ敵なし。片想いでも両想いでもバーチャル想いでもノー・プロブレム。ご飯に例えるなら、“素敵!”“好き!”という気持ちだけで軽くお茶碗に3杯はいける。

 という“無敵感”を直球で投げ込んでくるのが「恋のマシンガン」だ。歌詞から察するに、主人公の憧れの君はテレビに出てくる人。つまり、すごく簡単に言ってしまうとバーチャル片想いの気持ちを歌った“妄想ラブ・ソング”が、この楽曲。そんな妄想だからこその超前向きなひとり相撲は、恋の始まりも、寂しいすれ違いも、ストーリーはつねに自分の手の内。マシンガンのように次から次へとストーリーを作り放ち、その中で気持ちを楽しく泳がせられる。

 そういう恋心を、蔦谷好位置をプロデュースに迎えてエレクトロ・ポップなサウンドで包んだところが秀逸だ。ちょっと浮遊感のあるシンセサイザーの音が恋したときの浮き立つ気持ちをさり気なく表し、サビのやや強めに刻んだビート感は勢いのある心にうまく重なっていく。

 また、今回メイン・ボーカルを取っているせんせい(vo、key)のボーカルも、エレクトロ・ポップなサウンドと相性がいい。どちらかというと好感度の高い素直な声&正統派スタイルのボーカルが、エレクトロな音をマイルドに感じさせる。しかも、きちんとした感じの漂うボーカルのおかげで、いい意味で妄想感にも真面目さがオーバーラップ。結果“不思議ちゃん”ではなく、“元気でキュート”な方向に楽曲がすんなりとシフトしている。

 続く「ひなげし」は、せんせいといちろー(vo、g)のボーカルによる、ほっこりとした幸せを願うミディアム曲で、「及川爆弾」は”おれのかぁちゃん、なにくってもふとる”と聴き取れるノイジーなロック・チューン。そして4曲目が「恋のマシンガン」の別ミックス。シンコペーションの手法を用いたこのバージョン、細かく鍵盤の音などが動き回る緊張感がたまらない。トラックとボーカルが競い合うように奏でられているところに、もう完璧ハマった。遊び心のある発想に拍手の一曲である。

(前原雅子)

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