LEGO BIG MORL SINGLE「RAINBOW」ディスクレビュー

RAINBOW

SINGLE

LEGO BIG MORL

RAINBOW

A-Sketch

2014.04.30 release


有意義な助走を経て、さあ、新章へ

 2013年2月、ギターのタナカヒロキが不慮の事故により右手首を骨折し、表立った活動の休止を余儀なくされたLEGO BIG MORL。それからおよそ1年、2014年1月に“待たせたな!”の意を込めた配信シングル「Wait?」を発表し、同月に自主企画イベント<lego big morl “Thanks Giving” vol.5 supported by TOWER RECORDS>を開催。恵比寿LIQUIDROOMでのチケットSOLD OUTを叩き出し、完全復活を遂げた彼らから、あらたな物語の始まりを知らせる高らかな音色が打ち鳴らされた。

 2014年3月にバンド表記を大文字へ変え、レーベルをA-Sketchに移してから1発目のリリースとなる今作「RAINBOW」は、これから“新章”を切り開いていく、彼らの気概が十二分に込められたシングルとなっている。TBS系テレビ・アニメ「ブレイドアンドソウル」のエンディングテーマとなっている表題曲「RAINBOW」は、高揚感溢れるエレクトロ・ダンス・ロックでありながら、たゆたうような浮遊感が心地よい、彼らのあらたなる才能の萌芽と“覚醒”を感じさせる開けたサウンドとなっている。この一曲を聴いただけでも、活動を控えていた1年という期間に、どれほど自分たちと向き合い、バンドとしての存在意義を熟慮し、そのための鍛錬を惜しまないできたのかがわかる。彼らは事実上の休止というピンチを、あらたなスタートを迎えるための、有意義な助走期間へと昇華させたのだ。「絶望は希望よりも美しい」は、カナタタケヒロ(vo、g)の艶のある歌声と、抑圧の美徳を感じさせるサウンドがクセになるし、「Star+?」の無駄のないシンプルな、かつ完成度の高いバンド・アンサンブルは見事としか言えない。かけた時間以上に着実な進化を遂げた出来栄えは、ファンにとっても待った甲斐のあるというものだ。

 2014年3月に結成8周年を迎えたLEGO BIG MORL。雨上がりにしか見ることのできない美しい虹をかけた彼らの、今後の物語を楽しみに待ちたい。

(小島双葉)

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