cinema staff ALBUM「Drums,Bass,2(to) Guitars」ディスクレビュー

Drums,Bass,2(to) Guitars

ALBUM

cinema staff

Drums,Bass,2(to) Guitars

ポニーキャニオン

2014.04.02 release


あらたなフィールドへ突き進むバンドの強い意志を感じる新作

 cinema staffがリリースした、メジャー2ndフル・アルバム『Drums,Bass,2(to)Guitars』は、リアルに彼らの進化と成長が伝わる作品と言って良いだろう。昨年5月に発表した1stフル・アルバム『望郷』は、地元、岐阜から上京してから2年半の活動の中でもがきながらも音楽に光を見い出し作り上げた作品だった。そして、葛藤から解き放たれた、その先の姿がこの作品に込められている。

 1曲目の「theme of us」から突き抜けるような前向きさを感じる。ギター・バンド然としたサウンド、明るさを感じるメロディ、「まだまだ飛べるさ」「未来がやってきた」と歌われる歌詞。音楽を鳴らし続けることこそ“僕たちのテーマ”だと、明確にバンドの意思表示をしている。ソリッドなサウンドの「dawnrider」では扉の向こう側の“朝”に向かっていく想いを歌い、跳ねたビートで爽快なメロディが響く「tokyo surf」では、打ち拉がれた東京の日々を“この街も悪くないな”と受け入れ、手探りで生きていく気持ちが描かれている。「borka」は、「great escape」のプロデュースを手がけた亀田誠治と再びタッグを組んだナンバー。飯田瑞規のボーカルはこれまで以上に高いキーで声を張り、きらめくようなメロディとサウンドを歌っていく。メンバーのコーラス・ワークも目を見張るものがある。歌詞の、もう帰らないかもしれない人をそれでも待っているという描写には希望を感じる。「fiery」は、哀愁感を振り払うように、スローテンポからパワフルにサウンドが爆発。まさに『Drums,Bass,2(to)Guitars』は、あらたなステップへと突入したcinema staffの所信表明とも受け取れる、前進するエナジーみなぎるアルバムだ。

(土屋恵介)

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

M-ON! MUSICの最新情報をお届けします。

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人