ミソッカス SINGLE「シャイニングイリュージョン」ディスクレビュー

シャイニングイリュージョン

SINGLE

ミソッカス

シャイニングイリュージョン

ドリルおじさんレコード

2014.04.16 release

<CD>
※2000枚限定
※タワーレコード限定


ポップに振り切った勝負曲!

「よりたくさんの人に聴かれるためにポップになる」とか「間口を広げるためにメロディを際立たせる」みたいなことを意識したとたんに個性を損ない、もともと持っていた良さまでも失くしてしまうことは意外なほど多いが(ちなみに高校生くらいのときの私は、音が綺麗になっただけで興味を失ってしまう心の狭いリスナーでした)、このバンドはどうやら大丈夫みたいだ。というか、ポップに対する意識の高まりがバンドの本質をさらに強調していることにつながっていて、これって理想的な変化ではないかとさえ思う。

 2013年の夏に“SUMMER SONIC”出演、3rdミニ・アルバム『三次元への回帰』がオリコンインディーズチャート7位に入るなど、徐々に注目集めているミソッカス(2014年1月1日に“みそっかす”から“ミソッカス”に改名しました)のニュー・シングル「シャイニングイリュージョン」(2000枚限定/タワーレコード限定ワンコインシングル)。まず印象に残るのは、歌のパワーがさらに向上していること。恋人同士の心のズレ、葛藤をストレートに描き、ラストの“冬が過ぎさって春が来てさ 僕ら少しずつ近づこうよ”というラインへと一気に結びつける歌詞。“何があってもそばにいたい”という切実な思いとしっかりリンクしたメロディ・ライン、そして、照れや恥ずかしさをすべて取り除き、どこまでもエモーションに歌い上げるボーカリゼーション。きっぱりと“歌モノ”に振り切る潔さも、本当に素晴らしい。

 また、ブッ飛んだアイデアを反映させたバンド・サウンドも健在。キラキラした光を放つようなシンセ、ハードコア・パンク並みの爆発力を持ったリズム・セクション、まるでヘビーメタルみたいな速弾きのソロを交えたギター・フレーズ。ほとんど異種格闘技戦のようなアンサンブルをナチュラルに成立させてしまうセンスもまた、このバンドの面白さだろう。

 4月から7月にかけて全国ツアーを行っているミソッカス。「シャイニングイリュージョン」がライブという場所で響いたとき、どんな化学反応が生まれるのか? その結果をしっかりと見届けたいと思う。

(森 朋之)

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