KEYTALK – 昨秋のメジャー・デビュー後、ライブ・バンドとしての人気も急上昇中の彼らが、ライブ感溢れる、2枚目となるシングル「パラレル」をリリース。

KEYTALK

これが盛り上がらずにいられるか。持ち前の高い演奏力と優れたメロディ・メイクの才能に加え、生々しいライブ感とツイン・ボーカルのスリリングなハーモニーを前面に押し出した2ndシングル「パラレル」で、KEYTALKは最近の新人バンドの中では頭ひとつ抜けた存在になる。なってほしい。ならなきゃいけない。カッコいいバンドは数々あれど、明るく楽しくしかもオシャレで、激しくロックでありながら軽やかに踊らせて、ポップなメロディとハーモニーで高揚させてくれる若きバンドは非常に稀有だ。わくわくする。

INTERVIEW & TEXT BY 宮本英夫

 

今年もいい感じで突っ走れそうだなと。今、すごくいいモード

──1月はちょっと、冬眠モードみたいだったけれど。春が近づくにつれ、だんだんライブも増えてきました。

小野武正 グッドモーニングアメリカのツアーに呼んでもらって、連チャンでライブをしたのがすごく良かったですね。楽しく回れました。

──たなしんくんのTwitterで見ましたよ。楽しすぎるツアーの舞台裏を(笑)。

小野 9日間一緒にいたんですけど、たなしんさんは勉強になりました。

──盛り上げ上手なところ?

小野 も含めて、舞台裏での接し方とか、打ち上げでのスパーク具合とか。すごい勉強になりましたし(笑)、たなしんさんだけじゃなくて、メンバー全員と仲良くなれたのも良かったです。
首藤義勝 あのツアーはすごく良かった。自分たち仕切りじゃないけど、ものすごく得るものが大きくて。1月が極端にライブが少なかったのもあって、2月で感覚を取り戻して、今年もいい感じで突っ走れそうだなと。今、すごくいいモードになってます。
寺中友将 実は、1月にライブをやらなかったブランクの時期が、その後のライブにかなり響いたんですよ。よくわかんなくなっちゃって。

──でも、3週間ぐらいじゃなかったっけ。やらなかったのって。

寺中 その3週間空くことが、今までなかったので。ずっと続いていたものが急になくなって、1月の最初の2〜3本はわけわかんなくなっちゃった。始まる前に変な緊張が多くなるんですよ。それが、グドモと一緒に回らせてもらって、思い出したことがすごく多くて、どんどん取り戻せてきた。そういうリハビリにもなりつつ、さらに新しい発見もあったりして。例えば、自分たち仕切りじゃないライブのときのMCは、言いたいことだけを言ってるだけじゃダメなんですよね。思ってることを全部言うんじゃなくて、あえて薄く言ったほうが情報量が多すぎなくて、みんなも気になってくれるのかな? とか。

──なるほど。じゃあもう、ここからは本領発揮で。

寺中 はい。そうですね。

──で、“KEYTALK SPRING TOUR 2014”は、2月14日の沖縄からすでに始まってます。

小野 初の沖縄ライブ。沖縄の方に2組出てもらって、KEYTALKは長めにやったんですけど、長めのライブが久しぶりだったので。恵比寿LIQUIDROOMのワンマン以来ぐらいの長さ?
八木優樹 たぶんそう。

──あれは11月だから、3ヵ月ぶり。

小野 それがすごく楽しくて、長いライブが。沖縄の空気も最高でしたし。

──そのあと1ヵ月空いて、3月15日からツアーが再開。ちなみに今回のツアーのテーマは何かあったりするんですか。一応、メジャー・デビュー後の初ツアーだけれども。

小野 あー、そういえばそうですね。意識してなかった。今回は「パラレル」をリリースしてからが本格的なツアーで、結構詰めて回るんですけど、今まで何回も行ったところにまた行ける楽しみもありつつ、初めてのところもわりとあって、島根県とか。あとは、最後に下北沢GARDENで2デイズをやるんですけど、2デイズというのも初めてなので。それも楽しみです。

今までにない、違った魅力が詰まったシングル

──そしてその、ニュー・シングル「パラレル」ですけども。曲もめちゃくちゃいいし、演奏もライブ感ばっちりだし、ふたりのハーモニーも最高。KEYTALKのおいしいところを盛り込んだ名曲だと思います。どうですか、作った首藤くんの手ごたえは。

首藤 作詞作曲のスタンスはいつもと変わらないんですけど。今までと違った部分で言うと、レコーディング環境がガラッと変わって。今まではリード・ギターは分けて録ってたんですけど、今回は全部一緒に録っていて、同じ空間で鳴らしてる。歌に関しても、今まではパートごとに分けて歌っていたのを、ふたりが同時に隣同士の部屋に入って、一緒に歌うやり方をして。そういう勢いが、いい感じでパッケージできたなと思います。

──もう、前とは全然違うと思う。

首藤 粗い部分はあるんですけどね。でもそれをさらに生かす音作りというものを、プロデューサーさんを中心にやっていったので。今までにない、違った魅力が詰まったシングルになったかなと思います。

──プロデューサーは、NARASAKIさん。

首藤 「パラレル」が表題曲になると決まった段階で、この曲だったらKEYTALKのライブ感を生かすためにそういう録り方がいいんじゃないか? って提案してもらって。実際録ってみたら、音圧もガシッとくるし、KEYTALKのたくましい一面が見える曲になったなと思います。

──何テイクで決めたの?

八木 演奏は5テイク。
首藤 歌も5ぐらい。今までより早かったです。この録り方はいいなって、勉強になりました。NARASAKIさんがギタリストということもあって、竿(ギターやベースなど)の音色にすごくこだわってくれて。ドラムも、今回のシングルから初めてテックさん(テクニシャン。音作りのスペシャリスト)についてもらって、一個一個音を作っていったり。サウンドは今までにないぐらいこだわって作ったというのと、初めてアナログで、テープで録ったんですよ。

──ああ、そうか。それは全然違うわ。

首藤 それが、すごくいい味が出ていて。改めて聴き返しても、いい音だなって思います。

──演奏陣は、一発録りの緊張感はあった?

小野 ありましたね。だからというわけじゃないけど、ソロは前よりもシンプルなフレーズにして、一発で録れるようなものにして。そのぶんリフが難しかったので、家でいっぱい練習して、なんとか成功しました。
八木 緊張しました。ライブのときと同じように、アガる感じがあって。楽しかったけど、めっちゃ疲れました。音作りをこんなにしっかりやったのも初めてで、テックさんもついてくれて、すごいボトム感のある音で録れたと思います。

前以上にシンプルな表現で書き上げたい

──そして歌は?

寺中 自分は今までも、ほぼ“通し”で歌ってきてたので。やり方としては前と変わらず。今回気にしたのは歌詞の部分で、最後の「遥か未来へ」のところ、声を伸ばすところで、“未来感を出すように”って、そういうことを初めて言われたので。

──NARASAKIさんに?

寺中 はい。そういうことを意識しながら歌ったのは、今回初めてでした。それで今までとは違う感じの歌が録れて、“こういうことを意識して歌うとこうなるんだ”という、新しい発見がありました。

──この歌詞、すごくいい。今までと違って、良い意味でひねってないでしょう。未来へ向けて走り出す希望のシーンを、スピード感いっぱいに描いていて。

首藤 今まででいちばんひねってないです。前以上にシンプルな表現で書き上げたいというのと、一行か二行だけ引っこ抜いても、それだけで言葉の響きとして完結する歌詞が書きたいなと思ってました。そういう意味で、シンプルにまとめられたと思います。

──「春の日差しで僕ら目を覚ます」、って、季節感もちょうどいいし。まさに今。

首藤 そこが書き始めの大もとで、これをテーマにしなきゃいけないなと思っていたので。若干こじつけではあるけど、春が来て新しく何かを始める心境や、新しいステージに向かって行くみたいな雰囲気を出したくて。テーマを“パワレル・ワールド”に設定して、うまく繋げたいなと。曲調は暗いかもしれないけど……。

──暗くはないでしょ。切ないスピード感はあると思うけど。

首藤 そうですね。このマイナー調の曲で、どうやって“春感”のある曲にしようかな? というところで試行錯誤したんですけど。結果、いい感じにまとまって良かったです。それと最近、未来系の言葉を使いすぎてる感があったから、次作以降はそこから抜け出したいなという目標もあったりとか。

──未来系ワードの集大成? なるほど。

首藤 すっきりしていて、いい歌詞だなと思います。

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