BABYMETAL ALBUM「BABYMETAL」ディスクレビュー

BABYMETAL

ALBUM

BABYMETAL

BABYMETAL

トイズファクトリー

2014.02.26 release

初回生産限定盤/写真 <CD+DVD>
通常盤 <CD>


タモリもニヤッ、ロック・ファンタジー・ワールドの入り口

 先日初めて生の歌番組に出演したBABYMETAL。ライブが終わってスタジオにカメラが戻って来た瞬間のタモリのニヤッとした笑顔がとても印象的だった。そう、BABYMETALに初めて触れた人は必ずニヤリとする。楽曲の随所に散りばめられた新旧メタル・レジェンドたちへのオマージュ。ロックの様式美的でありながらアイドルとしての高いパフォーマンス。SU-METALの切なく力強い歌声やYUIMETAL、MOAMETALのかわいいダンスや煽りにアイドルファンがメロメロになるのは当然のことだが、ロック・ファンもロックの楽しさや、面白さを知っていればいるほどその深みにハマってしまって抜け出せないのだ。

アイドルグループ・さくら学院の部活動ユニット“重音部”として2010年から活動していたBABYMETALだが、昨年春にSU-METALこと中元すず香の卒業にあたり(さくら学院は中学3年の義務教育終了と共にグループを卒業する)そこから独立。その後、国内の名だたる大型フェスに軒並み参戦し話題となりファンが拡大。今年3月には日本武道館2DAYSを行うまでに成長した。

BABYMETALの魅力はファンタジー性だと思う。ヘビーメタルというロックの狂喜と美しさを過剰にした音楽と、アイドルというかわいさの偶像を足したときに起こる非現実的な世界感。ライブはMCが一切なく、歌とダンス、バンドの演奏と合間に挟まれるストーリー映像、美術や照明の演出から観客それぞれが音を体感し想像して紡いで語る楽しさがある。

シンフォニック・メタルの代表バンド、ラプソディー・オブ・ファイアを連想させるドラマチックな「BABYMETAL DEATH」から始まる1stアルバムは、これまでのシングル曲を網羅したベスト盤的な1枚。新曲としては、すでにライブでも披露されているAA=の上田剛士の提供曲で、疾走感あるスピード・メタルにPOPな歌メロが印象的な「ギミチョコ!!」、BLACK BABYMETAL(YUIMETALとMOAMETALによるユニット)が詞曲を作った、ふたりの言葉遊びから出来上がったような「4の歌」というアイドル・サイドが良く引き出されている2曲と、ボカロPのゆよゆっぺによるSU-METALの刹那全開ダーク・ファンタジー・ストーリーなソロ曲「悪魔の輪舞曲(ロンド)」が収録されている。

スラッシュ、メロスピ、デス、コアといったあらゆるヘビーメタル・サウンドを軸にピコリーモやデジロック、トランス等のシンセ・サウンドが融合したアルバムは、BABYMETALというロック・ファンタジー・ワールドへの入り口。今作を聴いて武道館でその世界をぜひ体験してほしい。

(山村哲也)

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