Hello Sleepwalkers ALBUM「Masked Monkey Awakening」ディスクレビュー

Masked Monkey Awakening

ALBUM

Hello Sleepwalkers

Masked Monkey Awakening

A-Sketch

2014.02.19 release


“これぞハロスリ!”と快哉を叫びたくなる作品

 UKのロック・バンド“HARD−Fi”のリチャード・アーチャーとの共同プロデュースによるシングル「午夜の待ち合わせ」であらたなフェーズに突入したことを鮮やかに宣言したHello Sleepwalkersから、2ndアルバム『Masked Monkey Awakening』が届けられた。デビュー・アルバム『マジルヨル:ネムラナイワクセイ』(’12年)から約2年。数多くのライブ/イベントに出演しながら自らのスタイルを磨き上げてきた彼らは、“これぞハロスリ!”と快哉を叫びたくなるような作品を生み出してみせた。

 まず印象に残るのは、メロディがしっかりと際立っていること。シュンタロウ(vo、g)、ナルミ(g、vo)の声質の違いをうまく活かしながら、エモーショナルかつドラマチックな歌を描き出すことに成功しているのだ(ナルミのボーカリストとしての成長は、このバンドにとって本当に大きいと思う)。

 また、ハロスリ本来の武器である予測不能の楽曲展開〜プログレッシブなバンド・サウンドもさらに増幅。ヘビーなギター・サウンドとパーカッシブなビートを軸にした「猿は木から何処へ落ちる」、エレクトロとギター・ロックを刺戟的なバランスで融合させた「Bloody Mary」、ヒップホップの要素を取り入れたダンス・チューン「Cosmic Relief」、80’sニューウェーブ的なアレンジを取り入れた「越境」、エッジの効きまくったギターとファンク・テイストのリズムがひとつになった「円盤飛来」など、ほかのバンドにはない、独特のハイブリッド感覚に溢れているのだ。このあたりはおそらく、ダブ、スカ、パンク、エレクトロをバランスよく融合させてきたリチャード・アーチャーのセンスも影響しているのだろう。

 神話的/SF的な世界観とリアルなメッセージ、生々しい感情を重ね合わせた歌詞の世界も、これまで以上に創造的。自らの音楽性をしっかりと認識し、それをわかりやすい形で表現した本作は、このバンドの大きな転機になるはずだ。

(森朋之)

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