The BONEZ ALBUM「Astronaut」ディスクレビュー

Astronaut

ALBUM

The BONEZ

Astronaut

TENSAIBAKA RECORDS

2014.01.22 release

<CD>


亡き友に捧げた轟音ミクスチャー

そもそもはRIZEのJESSEがソロ・プロジェクト“JESSE and THE BONEZ”として2011年に始動させたバンドだが、2013年にT$UYO$HI(b/Pay money To my Pain)、ZAX(ds/Pay money To my Pain)、NAKA(g/RIZE)の4人体制となったことを機に“The BONEZ”に改名。そんな彼らの1stアルバムとなる本作は、アジテーションとアドレナリンが全編にわたってみなぎる、なにしろ強烈なミクスチャー・ロック・アルバム! 獰猛なビートの絨毯爆撃から幕を開ける「Thread & Needle」、緩急巧みな高速ギアチェンジ・ミクスチャー「Moves」など衝動的に突っ走るナンバーはもちろん、ヘビー・ロックとスパニッシュを高次元融合させた「Aurora」など、歴戦のメンバーだからこその磨きぬかれたセンスと技巧性も全開。アナログ・テープによるレコーディングということもあって、デジタル処理で除菌されていないというか、いい意味でざらついた荒々しいサウンドはバンドのエネルギーと気概を生々しく伝えている。

リリックを読みながら聴いていると、否応なしにひとりの男の姿が目に浮かぶ。そう、2013年5月にあまりにも早過ぎる死を遂げたPay money To my Painのボーカリスト・Kだ。PTPメンバーが在籍し、JESSEとはほとんど兄弟的間柄だったこともあって、この『Astronaut』の制作は、彼らにとってはある種の禊(みそぎ)のような営みだったのだろう。“毎日のように繰り返されて 吐き出して あいつは毎日 歌ってた 今度は 俺が歌ってやるよ”(和訳)と、Kへの想いを綴ったと思われる最終曲「Sun forever」は仲間への尽きないエモーションに溢れていて、とりわけ胸が熱くなってしまう。年明けには全19公演の“Astro Tour 2014”が控えるThe BONEZ。愛すべき仲間への想いを胸に、彼らの進軍は続いていくことだろう。

(奥村明裕)

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