OKAMOTO’S – CDデビュー&現メンバー活動5周年のアニバーサリー・イヤーにメジャー5枚目となる、らしさを極めた“Let It V”なアルバムを放つ!

OKAMOTO'S

デビュー5周年、現メンバーでの活動5周年という、記念すべき年の幕開けを飾るにふさわしい、OKAMOTO’Sの5thアルバム『Let It V』が堂々完成! シングル曲「JOY JOY JOY」「SEXY BODY」といったキャッチーなダンス・ロックから、バンドのルーツが垣間見えるポップ・センス溢れたロック・チューン、フィル・スペクターばりのオーバー・ダブを重ねた壮大かつダイナミックな楽曲まで。ライトなリスナーもヘビーなファンも、誰もが納得する聴きごたえ十分な会心作の誕生だ。異常なほどの偏執的なこだわりや、過剰なほどの音楽への愛情を持って作品制作に臨むも、自分たちの意志や意図がなかなか世間に伝わらないことにもどかしさや憤りを感じている彼ら。「これからは、もの言うバンドになっていく」と覚悟を持って挑んだインタビューには、これまでなかなか言えなかった4人の本音が満載。このテキストが、OKAMOTO’Sが生み出した渾身のアルバムを聴くうえでのガイドラインになるとうれしい。

INTERVIEW & TEXT BY フジジュン

 

2013年はこれまでに増して、いろんなことに挑戦できた感があって

──4thアルバム『OKAMOTO’S』以来、約1年ぶりとなるアルバム『Let It V』を完成させたOKAMOTO’S。まず、アルバム・リリースからスタートした2013年を振り返って。どんな年でした?

オカモトショウ 良いアルバムを完成させて、ツアーを成功させて。その後も山下(智久)さんの楽曲アレンジ、演奏をしたりと、ミュージシャンとして幅広い活動ができた、実りの多い1年でしたね。
オカモトレイジ 個人としての活動も多くて、ハマくんはRIP SLYMEやももいろクローバーZ、そのほかたくさんの作品に参加しましたし、僕も木村カエラさんのレコーディングでドラムを叩いたり、ショウは月9ドラマに出たり。
ショウ あ〜、ありましたね(笑)。
レイジ OKAMOTO’Sはほかのバンドと比べて、今までもいろんなことを経験しているほうですけど、2013年はこれまでに増して、いろんなことに挑戦できた感があって。それをバンドにもちゃんと反映できたし、プロのミュージシャンとしての意識も高まったと思っていて。
ショウ 今はなんでもコンピューターでできますが、生の演奏がほしいときに僕らに声がかかるのは光栄なことだし、自信にもなるし。ただ、そういった自分たちの活動が、なかなか世間に伝わらないもどかしさも感じていて。“もう、自分たちで「スゴイことしてるんだよ!」って言っていくしかないのかな?”とも思っていて(笑)。

“俺たちの真意は伝わってないんだ”って

──多方面から声をかけられるってことは、伝わる人には伝わっているという証拠だけど、もっと広い層に伝えていきたいですよね。

オカモトコウキ 作品的にも、『OKAMOTO’S』以降のシングル「JOY JOY JOY/告白」「SEXY BODY」はそれまでとは違う意識で作ることができたんです。“フェスでどう盛り上げていくか?”というところを考えて、あえて今までやらなかった4つ打ちや、はやりのビートを取り入れたり。“現在の音楽シーンの中で自分たちの個性をどう出していくのか?”ということを狙って作れたのは、今までとの大きな違いで。作る過程ではもちろん葛藤もあったし、自分たちの中ではかなり勝負に出たつもりだったんですよ。それがいざリリースしてみたら「OKAMOTO’Sらしい曲ですね」「今回もロックでいいですね」という、想像していなかった反応だったので、 “俺たちの真意は伝わってないんだ”って。
ハマ・オカモト だから、「JOY JOY JOY」の反応には落胆もあって。どこを見ても4つ打ちをやっているバンドばかりの中で、僕らはデビュー時から“こういう音楽もあるよ”っていろんなタイプの曲を提示してきたつもりなのに、結局、こういう曲が評価されるのが不服というか……僕らの中では、いわばパロディとして、はやりの4つ打ちをぶつけたつもりだったんですけど、僕らの意図はまったく伝わっていなくて。

“こういう音楽って楽しくないですか?”って説得力のある音楽を作る

──ストレートにそのまま伝わってしまっただけだったと。

ハマ そう。だから結局、ここまで意識しているのは当の4人だけなんだなというのも再認識させられて。だったら、この方向性をもっと突き詰めようと思ったのが「SEXY BODY」で。そこで惹きつけた人をいかにアルバムに引き込むか? というのが、今回のアルバム制作に至る経緯だったんです。自分たちの真意を伝えるためには、何を言いたいかをちゃんと言葉で伝えていかなきゃいけないなというのもわかったし、最終的には“こういう音楽って楽しくないですか?”って説得力のある音楽を作らなきゃいけないし。そういう話し合いも繰り返ししながら、アルバムを制作していった感じですね。
ショウ OKAMOTO’Sは歴史を見ても特殊なバンドだと思うんです。ふざけているようにも見えるだろうし。でも、真っ当なルーツを持っている。その二面性あるのが面白いと思うし。そういうのがもっと伝わってほしいなと思いますね。

曲のクオリティは今まででいちばん高いものになった

──今回のアルバムは、そういうバンドの現在の思考とスキルや発想、あと感情やテンション感がしっかり合致していて。今やりたいことが明確に見えたうえで、楽曲に落とし込めていると思いますよ。

ショウ 最初は“「JOY JOY JOY」のような狙った曲だけでアルバムを1枚作るのもアリじゃない?”という話もしてたんですけど、バンドの性格上、やっぱりそれは無理で(笑)。結局、アメリカン・ポップスなどのルーツをロック・バンドでやっているような、メロディの良い、俺ららしい楽曲が中心になっていって。“もっと振り切らないと伝わらないんだ”と理解したうえで、こういう曲が並んだのは自分たちでも意外でしたけど。でも、こういうアルバムが出来た以上は、聴いた人が“こういう音楽もあるんだ”って思ってもらえるキッカケになってほしいですね。今回、伝えたいけど伝わらないもどかしさも歌詞にちゃんと投影できたと思うんですが、それだけじゃない前向きな歌詞も多いし。前向きも後ろ向きも含めて、今の想いを形にできたと思っています。
コウキ グレー・ゾーンにいる人というか、ロックが好きなんだけど一歩踏み込めていない人に届けるには、単純に曲の良さが必要で。そういう意味では、曲のクオリティは今まででいちばん高いものになったし、メロディや歌詞の良さを考えても、すごく充実した作品になっていると思うので、より広い層に届く作品になったと思います。
ハマ 最近、シングル作で僕らを知った人が“名前は知ってたけど、カッコいいじゃん”と思ってアルバムを聴いたときに“なんだ、ノリやすい曲はシングル曲しかないじゃん”ともしかしたら言われる内容かもしれないけど……そこを超えて、“でも、シングル曲以外もいいよね”と思わせられるアルバムじゃなきゃダメだと思うんです。僕らを本当に好きな人は最近のシングルを聴いて“血迷ったか!?”と思ったかもしれないですけど、僕らはリスナーのさらに先を見据えて作品を作らなきゃいけないので、シングルで食いついてくれた人も、ずっと好きでいてくれた人も両方に満足してもらえるものじゃなきゃいけないと思ったし、実際にそういう作品になったと思っていて。俺らの意志はデビューのときから全然変わっていないし、僕らなりの音楽的なお遊びもちょいちょい入っているんで、このアルバムを聴いてより音楽を好きになってくれたら本当にうれしいですね。
レイジ 今回は『OKAMOTO’S』のときと比べて、作る前から内容がハッキリ見えていたわけではないんですけど、曲数や分数は最初から狙っていたんです。今回、ショウがたくさん曲を作ってきて、デモも25曲くらい録って……どれもいい曲だったので、もっとボリュームある作品にすることもできたんですけど、ハマくんから「40分を切るくらいの分数にしたい」って提案があって。
ハマ そう。今は音楽を外で携帯して聴くものだったりするじゃないですか? だから、通勤通学とか、移動する間にスルッと聴けて、でも、“聴いたな感”のあるアルバムにしたいなと思ったんです。3分台の曲が並んで、全部で40分を切るくらいで、1枚を通して聴くことでまた頭から聴きたくなるというアルバムにしたかった。なので、アルバム・コンセプトなどが決まる前にまず、分数や曲数が決まったんですよ。

好きなものを好きなようにやってもそれだけじゃ伝わらない

──新曲はアルバムに向けて一気に書き上げた感じだった?

ショウ 前回、自分的に本当に自信が持てる作品が出来てしまったので、“次はどうしよう?”って考えたときになかなかビジョンが見えてこなくて、ひとまずはいろんなタイプの曲を書いてみたんです。「JOY JOY JOY」「SEXY BODY」のようなはやりを狙った曲と、本当に自分たちの好きなことをやった曲と、どちらもあったんですけど、「Kill Dreams」の歌詞にもあるように、好きなものを好きなようにやってもそれだけじゃ伝わらないんだなって想いもあったりして……去年あるフェスに出たとき、イギー・ポップと一緒になったんですよ。俺たちは中学の頃から大好きだったヒーローと一緒になれて興奮したし、ライブもすごいいい演奏ですごいパフォーマンスだったんです。だけど、集まったお客さんたちはあくびしながら観てるみたいな状況で(苦笑)。

──へぇ! なんの前知識もないお客さんの前で演奏したとき、イギーですら伝えきることができなかったんだ。

ショウ そうなんです。その瞬間に、本当にカッコいいものを目にしたときはどんな人でも夢中になって刺激を受けると思っていた幻想を目の前で打ち砕かれた感があって。それでも、俺は自分の好きなものをなるべく濃い状態で提供することで、絶対に気づいてもらえると信じているんだけど。ただ、そもそもの構造として、それでは伝わらないんだということも思いしらされたというか。曲を書く者としては、“ロックとか簡単に言うけど、何を持ってロックなのか?”って話だし、“4人の中心にあるものを濃く出すと言っても、何をどう出せば自分たちらしいのか?”ということを今まで以上に深く考えて曲を作ってました。アルバムに収録されたのはその結果、選ばれた楽曲なので、すごく満足しています。

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